犬の治療費はどのくらいかかる?高額負担に備える方法を解説
この記事では、犬の治療費は一般的にどのくらいかかるのかをご紹介するとともに、リスクに備えるためのペット保険のメリットについて解説します。ペット保険への加入を検討している人は参考にしてください。
■犬の平均寿命は年々延びている
・飼育環境の向上
・栄養状態の改善
・動物医療の技術向上
・ペット保険の普及
■動物病院の利用頻度は年齢とともに増える
■犬のケガや病気にかかる治療費は?
・大型犬の治療費は高額
・年齢が上がるほど治療費は高額に
・1つの病気にかかった治療費の平均最大額は大型犬がトップ
■犬がかかりやすい病気と起こしやすいトラブル
・皮膚病
・消化器疾患
・異物誤飲
■犬種によってかかりやすい病気がある
・トイ・プードル
・チワワ
・ミニチュア・ダックスフンド
・柴
■犬の治療費が高額になる理由
■犬の治療費の自己負担額を減らすならペット保険がおすすめ
・ペット保険を選ぶ際のポイント
・ペット保険の加入タイミング
■犬の治療費に備えてペット保険の加入がおすすめ
犬の平均寿命は年々延びている
なお、犬の寿命が延びた理由は、大きく分けて下記の4つです。
飼育環境の向上
しかし、現在は多くの犬が家族の一員として、適切な温度に保たれた室内でストレスの少ない環境のもとで生活するようになりました。
栄養状態の改善
犬にとって最適な栄養価を研究して作られた専用のフードを与えることで、健康な犬が増えています。
動物医療の技術向上
がんや腎疾患など、重篤な病気にかかった際も、適切な手術や薬物による治療を受けさせるケースが増えています。
ペット保険の普及
なお、ペット保険に加入する飼い主は、通院・入院・手術が補償されるプランのほかに、ペットが原因で起こるトラブル(人やほかのペットにケガをさせるなど)に備えて、賠償責任保険をつけるケースも多いようです。
・犬を飼う費用はいくら必要?準備費用や医療費などを解説
動物病院の利用頻度は年齢とともに増える
また、13歳以上になると、がんや腎不全などの加齢に伴う病気にかかるケースが増え、毎日薬が必要になることもあります。そのため、以前よりも動物病院の利用頻度が増えて、治療費などの金銭的な負担も増えているようです。
犬のケガや病気にかかる治療費は?
大型犬の治療費は高額
「家庭どうぶつ白書2022」によると、小型犬の1年間にかけた治療費の平均が5万7,727円であるのに対して、大型犬は6万8,671円となっています。
年齢が上がるほど治療費は高額に
「家庭どうぶつ白書2023」によると、年齢別の1年間の診療費の平均は、0歳が5万9,078円、4歳が6万8,305円、8歳が12万2,872円、12歳が20万3,492円です。
1つの病気にかかった治療費の平均最大額は大型犬がトップ
このほか、入院・手術が必要になった場合は、さらに高額な費用を請求されることもあるため、事前の確認が必要です。
・ペットの医療費はどれくらいかかる?高額負担に備える方法を解説
犬がかかりやすい病気と起こしやすいトラブル
皮膚病
また、皮膚病は塗り薬や抗菌薬などで処置することが多く、1回の治療費は3,000〜5,000円程度です。なお、犬は年齢が上がるにつれて皮膚病にかかりやすく、「家庭どうぶつ白書2019」によると、皮膚病による年間診療費の平均は、0歳で1万6,402円、1〜4歳で3万279円、5〜8歳で4万2,766円、9〜12歳で5万1,254円となっています。
・犬の皮膚病の種類とその原因は?症状と予防方法についても解説
消化器疾患
なお、犬は人間に比べて消化器官が短く、哺乳類の中でも最も短いといわれており、下痢や軟便、嘔吐などの症状が出やすいため、特に低年齢のうちは注意が必要になります。
・愛犬が下痢をしたらどうする?原因や対処法を解説
・犬の嘔吐はなぜ?飼い主が知っておきたい犬が吐く原因と対処法
異物誤飲
異物誤飲は重大な事故につながるおそれもあるため、発見次第すみやかに動物病院に連れていくことが重要です。
犬種によってかかりやすい病気がある
トイ・プードル
糖尿病の年間診療費は、中央値で17万853円です。
・犬の糖尿病の症状とは?原因と治療法、予防方法も解説
・犬の白内障は治らない?原因や症状、治療の方法について
チワワ
弁膜症の年間診療費は、中央値で8万3,150円です。
ミニチュア・ダックスフンド
椎間板ヘルニアの年間診療費は、中央値で2万3,909円です。
柴
アトピー性皮膚炎の年間診療費は、中央値で4万4,490円です。
犬の治療費が高額になる理由
そのため、同じ治療を受けた場合でも、治療費がA病院では1万円、一方、B病院では2万円という場合もあるので、注意が必要です。
また、健康な犬であったとしても、ワクチン接種や健康診断にかかる費用、避妊手術などの治療費は別途必要になります。公益社団法人日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」によると、具体的な費用は、犬混合ワクチン(5種・6種)が6,388円、健康診断(1日ドッグ)が1万4,021円、避妊手術は、去勢が1万7,675円、卵巣切除が2万6,780円、卵巣子宮切除が2万7,413円です(いずれも中央値)。
このように、犬を飼育するためには、ケガや病気の治療費以外にもさまざまな費用がかかることは覚えておきましょう。
・ペットの健康診断はペット保険の補償対象?検査項目や費用も解説
・犬の手術費用はどのくらいかかる?手術の理由や費用について解説
犬の治療費の自己負担額を減らすならペット保険がおすすめ
ペット保険の補償対象となるのは、主に通院・入院・手術の3つですが、これらすべてを補償する「フルカバー型」と、いずれかを補償する「特化型」に分かれます。
一般的に、フルカバー型は保険料が高額になり、特化型は保険料を安く抑えることが可能です。ほかに、自賠責の補償がついているものやペットの葬儀費用を補償してくれるものもあります。
なお、ペット保険は、健康診断や予防接種など病気の予防に関わる行為や避妊手術は補償対象外になりますが、幅広いケガや病気の治療費を補償してくれるため、いざというときに安心です。
ペット保険を選ぶ際のポイント
ほかに「ペットの犬種が発症しやすいケガや病気の補償」「高額医療費への対応」「1日あたりの支払い金額の上限や通院日数の上限」「更新時の条件変更の有無」なども、大切なチェックポイントです。
・ペット保険の選び方が知りたい!比較検討のポイント紹介
ペット保険の加入タイミング
また、多くの場合、年齢制限があるため、ペット保険の加入は犬が若く健康なうちに検討するのがおすすめです。
・知っておきたいペット保険の加入条件!治療中や病気でも入れるの?
・ペット保険には年齢制限がある?加入する際の注意点を解説
犬の治療費に備えてペット保険の加入がおすすめ
なお、ペット保険は保険会社やプランによって補償内容や保険料が大きく変わるため、大切なペットが十分な治療を受けられるよう、複数の保険会社でそれぞれのプランを比較検討して、ご自身とペットに合った保険を選びましょう。
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・ペット保険とは?補償内容や選ぶポイントを解説