クレジットカードには、ビジネスの場面において利用される”コーポレートカード”なるものが存在します。業種によってはあまりお目にかかる機会がないかもしれませんが、会社の運営に携わる、あるいは起業・新規事業を考えている方であればいずれ所有することになるかもしれません。
法人用カードとは
個人での使用目的ではなく、会社の運営のために所有するクレジットカードを法人用カードといいます。法人用クレジットカードを利用して諸経費の決済をすることによって、経営管理が簡素・効率的になります。
個人用のクレジットカードとは異なり、部門別にカテゴライズして管理できるのが大きな特徴です。カードを所有することによって急な出費でも従業員が現金を立て替える必要がなくなり、また経費の用途も明確に記録を残すことができます。ETC機能が付帯しているものも多く、車移動による出張の場合も経費手続きの面倒を省くことができます。経費管理を容易にする法人用カードの導入は今や常識とされており、このシステムを導入していない会社は極めて少ないのではないでしょうか。
会社での導入例
一般的に、社員100人以上の大企業が所有する法人用カードは「コーポレートカード」、100人未満の中小企業が所有するカードを「法人カード」、個人事業主や新規事業者が所有するカードを「ビジネスカード」と呼び分けられます。社員個人に所有させている企業もあります。
原則として会社運営のための諸経費支払い専用として持たせ、個人的な使用は認められていないところが多いです。なかには社用車のETC専用に取り入れている企業もあります。
必要経費とい張って私的な買い物に法人用カードを利用するトラブルも起こり得るので、ある程度信頼のおける社員に持たせることが大切です。
利用条件
法人の場合、個人用のものとは違って倒産のリスクをはらんでいるため、審査も非常に厳しいです。最低ラインとして「3年以上黒字を維持している企業」というルールが設けられています。
法人用カードを利用せず会社運営をすることは不可能ではありませんが、手間や人件費を考えると導入することが賢明です。
また起業を考えている方の場合、法人用カードについても知っておく必要があるでしょう。
入会審査は、個人用と同様インターネットで申し込むこともできます。法人カードによってはポイントが付くものと付かないものがありますので、カード会社を選ぶ際の基準にしてみてもよいでしょう。
法人用カードを契約してみる
法人用サービスは多くのクレジットカード会社から提供されています。実際に資料を見て比較してみるとよくわかるかもしれません。ポイント還元率の高いカードやサービスや保障が充実したもの、年会費が安いもの、審査が優しいものなど実にさまざまです。
会社規模や業務内容によってカードの相性も変わってきますので、カードを契約する際にはじっくり検討しましょう。