2013年02月08日 17時53分
インフルエンザ流行の恐れ〜予防にはココアが効果的
ココアにインフルエンザ予防効果!?
今月1日、1医療機関あたりのインフルエンザ患者数が警報レベルの目安となる30人を超えたと国立感染症研究所が発表。いよいよ猛威をふるう季節が到来し、今後、患者数は増えていくものと思われる。インフルエンザの予防としては、ココアが効果的であることを森永製菓の研究所が発表しているが、知らなかったという人も多いのではないだろうか。
同研究所では、ココアの抗インフルエンザ効果を明らかにすべく、インフルエンザ罹患歴がない123名を2群に分け、片方に3週間、1日1杯のココアを午前中に飲用してもらう“ヒト臨床試験”を実施。試験開始から1週間たった時点でワクチンを接種し、免疫応答を調べたところ、ウイルスの感染を抑制する働きがある中和抗体価は双方ともに上昇。ところが、ヒトに備わる自然免疫・NK活性においては、特にココア摂取群での上昇が高かったという。
NK活性が上昇するということは、つまりインフルエンザウイルスの感染に対してより高い予防効果が期待できるということ。この結果について同研究所の研究所技監・亀井優徳氏は、「NK活性は笑うことでも上昇するという研究が有名」と前置きし、「濃厚で美味しいココアを飲んで精神的にリラックスすることが、NK活性をさらに上昇しやすい環境にする可能性はある」と考察している。
では、どんなシーンでココアを飲むと予防効果が高まるのだろうか? 亀井氏によると、「インフルエンザウイルスに感染するのは外出時が一番多いと考えられる」。そのため、「帰宅時に、まずはうがいと手洗いをしていただき、そのうえで感染抑制効果のあるココアを飲んでいただくのがお勧め」としている。
心も体も温まり、インフルエンザ予防にもなるココア。積極的に日常生活に取り入れてみては?
※同研究の成果は、日本ウイルス学会学術集会にて発表されている。