2011年02月26日 05時00分

【アカデミー賞注目作品】全く新しいタイプのドラマ『インセプション』

映画『インセプション』渡辺謙の出演シーンより (C)2010 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.  [拡大する]

映画『インセプション』渡辺謙の出演シーンより (C)2010 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved. 

 『第83回アカデミー賞』で作品賞、脚本賞など8部門にノミネートされた『インセプション』(クリストファー・ノーラン監督)。日本では渡辺謙と米俳優レオナルド・ディカプリオの共演が話題となり、興行収入35億円の大ヒットを記録した。渡辺の出演作品が作品賞にノミネートされるのは、映画『硫黄島からの手紙』以来4年ぶりとなる。

 同作は、ノーラン監督がオリジナル脚本で挑んだ全く新しいタイプのドラマ。人間が他人の夢の中に入り込んで、思いどおりの夢を見せたり、相手のアイデアを盗んだりすることができてしまうという驚愕の設定や、映画を観た人たちの間で議論の的となった結末に至るまで、そのドラマ性が高く評価された。2月5日発表の全米脚本家組合賞では、ノーラン監督がオリジナル最優秀オリジナル脚本賞を受賞。アカデミー賞と脚本家組合賞は一致する可能性が高いという過去の実績がある。

 物語は、「ライバル企業をつぶしたい」という事業家サイトー(渡辺)の依頼を受け、コブ(ディカプリオ)の率いるチームが夢を利用して、その企業の御曹司に会社を破滅に導くようなアイデアを植え付けるべく夢の中で奮闘するというもの。御曹司のほうもガードが堅く、“夢の中”だけにド派手な攻防が繰り広げられる。

 無限に広がる“夢の中の世界”を、見事なリアル感を伴った映像表現で、視覚効果賞や音響編集賞、撮影賞などにもノミネートされている。全米視覚効果協会主催の『第9回VESアワード』では、最優秀賞を含む最多4部門を獲得した。こちらも、アカデミー賞の受賞結果と重なることが多く、受賞の行方が注目される。

 『第83回アカデミー賞』授賞式は米ロサンゼルスのコダック・シアターで現地時間2月27日(日本時間28日)に開催される。

【第83回米アカデミー賞】ノミネート発表(11/01/26)


◆映画情報 最新映画ニュース一覧インタビュー バックナンバー


オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

当サイトで公開されている情報(文字、写真、イラスト、画像データ等)及びこれらの配置・編集および構造などについての著作権は株式会社oricon MEに帰属しております。これらの情報を権利者の許可なく無断転載・複製などの二次利用を行うことは固く禁じております。