「ゆめタウンで買い物」に九州人がハマる理由 地域別顧客満足度ランキングで分かること
幅広い品揃えが売りの「総合スーパー」。オリコン日本顧客満足度ランキングでは、地域別に人気ナンバーワンを調査した(写真はイメージ)
今回のランキングの調査が行われたのは、北海道・東北、関東、中部・北陸、近畿、中国・四国、九州・沖縄という6つのエリア。11の総合スーパーチェーンを対象に、過去半年以内に食料品、衣料品、日用品のすべてを購入した計6350人に、「店内環境」「取扱商品」「店員の対応」などの10項目、34の設問について、100点満点で満足度評価をしてもらったものだ。
また、アンケートの際に併せて聞いている「重視する項目」の結果が各エリアで微妙に異なるため、その違いもポイントに反映している(詳しい調査・ランキング方法はこちら)。
2強それぞれの評価ポイントは?
イオンの場合、「そこにいけば大体のものがそろうので、地方住まいにはありがたい」(30代女性)、「様々なジャンルの買い物に便利」(40代男性)、「食料品だけでなく、日用品や衣料品もそろっていて、専門店もあり、なんでもそろうので気に入っている」(50代女性)など、品揃えや店舗の網羅性を評価しているコメントが目立った。
イトーヨーカドーのユーザーからは「通路が広く買い物がしやすい。プライベートブランドやお惣菜など魅力のある商品が多い」(40代女性)、「PBが充実しており、立地もよい」(男性40代)と食品の充実度を評価する声と、「欲しいときに必要な品を購入できる。ここにいけば間違いなく、必要なものが手に入るという安心感がある」(50代男性)と、ブランドへの信頼感の強さをうかがわせる声が多数上がっている。
2強が各地でしのぎを削る中、九州・沖縄エリアでは他エリアとは異なるチェーンがトップに立った。「ゆめタウン」という総合スーパーだ。東日本では名前すら聞いたことのない人もいるだろう。だが、今回の調査では九州・沖縄で1位に輝いただけでなく、中国・四国エリアでもイトーヨーカドーに続く2位につけている。
「基礎力プラスアルファ」が勝因に
もうひとつ特徴的なのが、「カスタマーサービスなどの対応がよく、小さなプレゼントの包装もしてくれる」(30代女性)、「ほかのスーパーでは目にしないような食品がたまにある」(50代女性)といった、他チェーンにない独自サービスが評価されている点だ。
実はこの「ゆめタウン」を展開するイズミ、ほかの流通小売り企業と比べ、業績もすこぶる好調だ。2014年4月の消費増税以降、衣料品や住居関連品がやや低迷したものの、主力の食料品では高級和牛などの精肉や凝った総菜など、付加価値の高い品ぞろえを充実させたことで、シニア層を中心に支持されているという。
今回の調査でも、こういった全国チェーンとは一味違った魅力が、顧客に大きく評価されたのではないだろうか。