なぜ日本人はiPhoneをこうも溺愛するのか ここ1年でグンと評価を上げた、2つの要素

記事は2015年11月1日に東洋経済オンラインに掲載されたものです。
  • 【画像】iPhone

 2008年にSoftBankからiPhoneが、2009年にdocomoからAndroid搭載機種が発売され、一気に普及が進んだスマートフォン。いまや携帯電話メーカーの新作発表会ではずらりと最新のスマホが並ぶようになり、いわゆる「ガラケー」を圧倒する存在となった。

 毎年様々な新製品が登場しているが、ユーザーがスマホに求める価値に変化は見られるのか……。オリコン日本顧客満足度調査の「携帯メーカー」「携帯端末」の結果をもとに検証してみたい。
 同調査は2014年と2015年の2回にわたり実施したもの。いずれも、調査年の前年に発売されたスマホを使用しているユーザーに、メーカーの満足度と端末の満足度を調査している。

 今年の調査対象は携帯メーカー12社・携帯端末112機種で、アンケート対象者は全国の10代以上の男女1万8847人だ。メーカー、端末とも「通話品質」「端末の使いやすさ」「会社の信頼性」など7つの大項目に紐づく小項目について、100点満点で評価してもらった。

iPhoneシリーズが上位を独占

  • 【画像】携帯メーカー顧客満足度ランキング

 今年のデータを見ると、携帯メーカーのトップは「Apple」72.85点(前年比1.29ポイントアップ)。そして端末のトップは「iPhone6 Plus/au」(75.78点)、続く2位は「iPhone6/au」(75.53点)、3位に「iPhone6 Plus/SoftBank」(75.07点)、4位「iPhone6 Plus/docomo」(73.89点)、5位「iPhone5s/au」(73.40点)と、なんとiPhoneシリーズが上位を独占する結果となった。

 一方、昨年のデータを見てみると、メーカーの満足度1位は「富士通」(72.21点)で、2位に「Apple」(71.56点)。端末の満足度の1位は「ARROWS NX F-01F(富士通)/docomo」(74.20点)、2位「AQUOS PHONE ZETA?SH-01F(シャープ)/docomo」(72.91点)が続き、iPhoneシリーズの最高順位は、「iPhone5s/au」(72.78点)の3位だった。

 調査開始以前からスマホ業界を席巻しているという印象のiPhoneだが、顧客満足度が急激に上昇したのは、むしろこの1年ほどなのだ。

 調査結果を詳しく見ていこう。2014年の携帯端末の満足度をキャリア別に整理すると、SoftBankの1位は「ARROWS A 202F(富士通)」で、2位が「iPhone5s」。auの1位は「GALAXY Note3 SCL22(サムスン電子)」で、こちらも2位が「iPhone5s」。両社ともすでにiPhoneシリーズを目玉製品として売っていたにもかかわらず、当時は首位を別のメーカーに取られている。

 iPhone5sはなぜ、SoftBankやauの満足度調査で1位に選出されなかったのか。その理由のひとつは「画面のサイズ」にありそうだ。当時(2013年)、Androidのスマホ画面は、4.5インチから5インチが主流。それに対しiPhone5sは4インチ。40代以降には画面が小さく扱いづらい、またゲームや動画を楽しむユーザーには物足りない、という印象なのだろう。

「みんな使っている」という安心感も

 しかし2014年、新たに売り出されたiPhone6 Plusの画面サイズは5.5インチ、iPhone6も4.7インチだ。

 今年の調査で、この2端末のどちらかを利用しているユーザーの声を見ていくと、「液晶サイズが大きくなって一度に確認できる情報量が多くなり、便利になった」(50代/男性)、「語学学習に使っているので、画面の大きさ、画質の良さが便利」(40代/女性)、「画面が大きいので、PDF等図面などを持ち歩けるのは便利」(40代/男性)など、やはり画面サイズが拡大されたことに言及しているケースは多い。

 満足度アップの要因はほかにもある。「取説を詳しく読まなくても基本的なことはすぐ使える」(50代/男性/au/iPhone6 Plus)、「すべてが直感的に使え、スムーズで良い」(40代/男性/SoftBank/iPhone6)と、iPhoneならではの操作性・ユニバーサルデザインも、使用後の高い満足につながっているようだ。

  • 【画像】iPhoneを操作する女性

 いまや日常生活に欠かせないアイテムになったスマホ。通常時の性能はもちろん、トラブルが起こった場合にすぐ対処できるかも重要で、この点もiPhoneには大きな「追い風」が吹いている。

 現在国内のスマホOSのシェアは、Android52.6%、iOS44.6%だが、Androidは各社様々な機種があり同じ物を持っている人を見つけにくいのに対し、iPhoneは「たくさんの人が使っているので、わからなくても聞くことが出来る」(50代/女性/au/iPhone5s)。「みんな持っている」という安心感も、満足度をじわじわ押し上げる要因になったのだろう。

 なお、今回の調査は最新機種のiPhone6s、iPhone6s Plusの発売前に行われたもの。Appleは最新機種でさらに株を上げたのか、それとも他メーカーが挽回したのか。次回の調査結果も見モノである。
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