2010年01月15日 16時40分

フィギュア・モロゾフコーチ、美姫&信成“五輪V”は 「そんなに簡単なものではない」

ニコライ・モロゾフ氏 (C)ORICON DD inc.  [拡大する]

ニコライ・モロゾフ氏 (C)ORICON DD inc. 

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 来月開幕するバンクーバー五輪・フィギュアスケートに出場する安藤美姫、織田信成両選手のコーチを務めるニコライ・モロゾフ氏が15日、都内で著書『キス・アンド・クライ』(2月2日発売)の出版発表記者会見を行った。報道陣より安藤選手や織田選手の金メダル獲得の可能性を聞かれたモロゾフ氏は「誰が取るかわからない。特に男子は優秀なスケーターが揃っている。皆さんは、荒川選手が(前大会で)金メダルを取って、安藤さんや織田さんも…って思うかもしれないが、そんなに簡単なものではない」と厳しいコメントを残した。

 同書では、これまで荒川静香選手などを大きく成長させ“優勝請負人”として、脚光を浴びた名コーチの本音やスケート論が展開され、五輪選手の胸の内などについても赤裸々に綴られている。モロゾフ氏はまず「五輪選手にはとにかく健康でケガ無く(本番を)迎えて欲しい」とエール。日本人選手の特徴として「重心が低く、スケートに向いている体型」をあげるとともに、「努力をしつづけ、規律正しいですね」とその真面目さを高く評価した。

 その一方、「(日本人選手を完全に)理解することはやはり難しい。正直(自身が)疲れている部分もあるし、ミスコミュニケーションも多々あった」と言葉の壁や文化の違いをひしひしと感じている様子。今後、浅田真央選手らに続く、期待の新星が現れる可能性については「以前はジュニアのワールドチャンピオンがいたけど・・・一時期より選手層は薄くなっていると思う」と分析した。

 最後には、選手たちに向けて、技術以外の部分(精神、教養など)の向上も一流のスケーターには必要不可欠とし「本物のスケートを見る目を選手にも養って欲しい」と語った。

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