昆布の栄養機能研究会、「高頻度の海藻摂取で甲状腺がん」に“異議アリ”

 今月11日、国立がん研究センターなどが発表した研究「閉経後の女性で海藻の摂取頻度が高い人は低い人と比較して、甲状腺がんになるリスクが高い」という研究報告について、昆布の栄養機能研究会(会長・東京海洋大学矢澤一良特任教授)が見解を発表した。

 同研究会は、国立がん研究センターなどのアンケートで使用された海藻摂取頻度について“週何回食べるか”という内容だったことから「今回の調査では(海藻などに含まれる)ヨウ素摂取量の推定を行うことは困難」とコメント。

 また、「日本人の食事摂取基準(2010年版)」で日本人のヨウ素摂取量は1日当たりの平均値として約1.5 mg/日であると推定され、過去には約18倍以上のヨウ素を毎日約1年間にわたって過剰摂取した59歳の女性の過剰摂取による症例報告があるものの、ほかに昆布などの海藻製品の食べ過ぎによる明確な健康被害例がない事を指摘。

 そのほか、すでに厚生労働省から健康に害のない食事摂取基準(2.2 mg/日・成人)が発表されていることもあり、「通常の食生活であれば、特段の注意をはらう必要は全くないと考えられる」とコメントしている。

 国立がん研究センター等の研究は、9府県の40〜69歳の女性約5万人を対象に約14年間にわたり追跡調査を行ってまとめたもの。海藻の摂取について「週2日以下」、「週3〜4日」、「ほとんど毎日」という3つのグループに分けて聞いたところ、閉経後の女性で海藻を「ほとんど毎日」食べている人は、「週2日以下」の人と比較すると甲状腺がんのリスクが高くなっていたという。

 ただし、同センターも「この研究で使用した食事に関する質問票調査では、ヨウ素摂取量を推定することが難しく、直接ヨウ素摂取と甲状腺がん発生との関連を検討できなかったところがこの研究の限界」とまとめており、「さらに研究結果を蓄積していく」としている。

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