2013年11月12日 11時00分
<『みんなの家庭の医学』おさらいニュース>胃の若さの鍵は“食事にかける時間”
手早く済ませがちな朝食も、時間をかけて摂ることが大切!
ORICON STYLEと朝日放送『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』(毎週火曜午後8時放送)のコラボ企画“おさらいニュース”では、芸能人の若さの秘訣をピックアップ。多彩なゲストのなかでも、66歳にして1回24曲1時間半のステージを1日2回こなす、“御三家”西郷輝彦の食事習慣に注目した。
西郷は、1964年に17歳で歌手デビュー。芸能活動50周年を迎える今もなお、パワフルなステージで女性ファンの心を掴み、トップスターとして活躍を続けてきた。そこで、同番組では、西郷の全身をチェック。すると、エコーや心電図、MRIなどは全く異常なし。内科、整形外科、消化器内科など、4つの診療科の医師たちも、今回の検査結果に「健康」の太鼓判を押した。
■朝食40分、夕食5時間! 食事をゆっくり摂ること&セロトニンの分泌を促す生活
同検査結果のなかで、若さが顕著にみられたのは「胃」。実年齢よりも20歳も若い40代に匹敵するレベルであり、胃のぜんどう運動も活発な上、胃の機能低下を招くピロリ菌もいないことがわかった。
胃の専門医スペシャリストである三輪洋人先生(兵庫医科大学 内科学 上部消化管科 主任教授)に話を伺ったところ、まず西郷の生活習慣で胃を若々しく保つポイントは“食事にかける時間”だという。朝食を40分、夕食にいたってはおよそ5時間かけてゆっくりと食べていたことに注目し、この食習慣により西郷の胃には1度に大量の食物が入らないので負担が軽減され、機能UPに繋がっているのではと説明した。さらに、脳や腸管で分泌されるホルモンの一種であるセロトニンの分泌にも関係しているという。
セロトニンとは、精神を安定させる働きがあり、分泌量が減るとうつ病の原因になることも。実は近年、このセロトニンが胃のぜんどう運動と大きく関わっている可能性があることが明らかになってきた。セロトニンが分泌されると、胃を動かす自律神経が刺激され胃がゆるみ、ぜんどう運動が活性化。さらに食欲自体もわいてきて、食べ物をたくさん食べられるようになると考えられている。
■セロトニンの分泌を促すウォーキング&スキンシップ
三輪先生によると、西郷の生活にはセロトニンの分泌を促すポイントがいくつも含まれているという。その注目すべき生活習慣とは?
Point1:歩くこと「規則性のあるリズミカルな運動」
奥様との散歩でかなりの距離を歩いていた西郷だが、実はウォーキングのような規則性のあるリズミカルな運動は、セロトニンの分泌を促進すると考えられている。さらに、その際浴びていた日光も、セロトニンが作られる大事なポイントに繋がっている。
Point2:スキンシップ「心地好い皮膚の刺激」
2つ目は、愛する奥様とのスキンシップ。セロトニンを分泌する脳の部位周辺は、触覚をつかさどる神経細胞に囲まれている。そのため、心地好い皮膚の刺激を受けると、分泌が促されるというのだ。さらに趣味の陶芸も同様で、柔らかい土に長時間触れていたことも、セロトニンの分泌を促す効果をもたらしているのではないか、と先生は言う。
西郷はこれらの生活習慣を長年続けてきたことで、胃もたれなどを気にせず食事もしっかり摂れる若々しい胃をキープ。ひいては、そこでエネルギーを蓄積することで、特別なトレーニングをせずとも、年齢を感じさせないエネルギッシュなステージをこなす元気の源に繋がっていると考えられる。朝食などは、つい時間を惜しんで少しでも早く済ませようとしてしまいがちだが、まずは“食事をゆっくり摂る”ところから見直してみては?
「みんなの家庭の医学」番組HP