2014年02月18日 11時00分
<『みんなの家庭の医学』おさらいニュース>昔は痩せていた人ほど危険・・・新型脂肪とは?
肥満は万病のもと? 成人後の体重増加には要注意!
ORICON STYLEと朝日放送『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』(毎週火曜午後8時放送※)のコラボ企画“おさらいニュース”では、誰もが気になる“脂肪の話”をピックアップ。脂肪が溜まるとメタボになり糖尿病をはじめとする様々な生活習慣病のリスクが高まるが、中でも怖いのが心筋梗塞。心筋梗塞といえば年をとってからの病気と思いがちだが、たとえ若くても、メタボでなくても心筋梗塞になる人が増えているのだという。
■脂肪の新事実…突然死を引き起こす新型脂肪とは
心筋梗塞とは、数十年かけて脂肪がたまり動脈硬化が進行、血管が詰まり心筋が壊死することで突然死を招くこともある恐ろしい病。その死亡者数は年間4万2000人以上といわれる。心筋梗塞の原因の1つとしてこれまで注目されてきたのは「内臓脂肪」。しかし最近の研究で注目されているのが「心臓周囲脂肪」と言われる新型脂肪だ。新型脂肪による心筋梗塞研究の第一人者である佐田政隆先生(徳島大学病院循環器内科学教授)は、なんの前触れもなく突然発症する心筋梗塞には、新型脂肪が関与している場合がある事を突き止めたという。
心臓周囲脂肪による心筋梗塞の恐ろしさは、冠動脈の内側ではなく、外側にダメージが蓄積すること。心臓に張り付いた脂肪をはがすと、心臓周囲脂肪から伸びた毛細血管が糸くずのように冠動脈を覆い、その血管の先端が冠動脈に突き刺さっている。心臓周囲脂肪は、この管を通じて冠動脈に毒素を注入し、プラークを冠動脈の外側に作りながら血管壁を破壊していくのだ。この時点でも血管の中は健康そのものなのが落とし穴。知らず知らずのうちに破壊が進み、プラークが血管内に突然噴出すると、心筋梗塞を発症してしまうという。
■昔は痩せていたor標準体重だった人は、成人後の体重増加に注意!
心筋梗塞を引き起こす心臓周囲脂肪は、太っているからといって、必ずしも多く付いているわけではない。「以前に比べて、太った」という人ほど要注意。昔は痩せていた、もしくは標準体型だった人が、成人してから太ってしまった場合ほど、心臓周囲脂肪がつきやすいという。
そもそも、皮下脂肪の脂肪細胞の数は、成人するまでの体型で決まる。そのため、昔から太っている人は、皮下脂肪の脂肪細胞の数がそうでない人に比べて多く、一方で、元々やせていた人は、太っていた人に比べて脂肪細胞の数が少ない。脂肪細胞は体内の余分な脂肪を入れるタンクのような役割であり、このタンクが少ない人は、溜めきれない脂肪が腸の間や肝臓などに溜まっていく。これが内臓脂肪だ。そして腸の間や肝臓にも溜めきれなくなると、心臓に溜まるようになっていくというわけだ。
少しでも新型脂肪を遠ざけるには、普段から自分の体への気遣いが大切。食事は必ず野菜から食べる。また、買い物は近所のスーパーではなく、少し遠くにある店を選んで歩数を増やしてみるなど、ちょっとした工夫で減らしやすいという。ぜひ今日から取り入れてみよう。
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