2011年10月13日 11時00分

震災&夏の節電を受け、ウォームビズへの意識がより高まる

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 3月の東日本大震災を受け、これまでに無い節電への対応を求められた今年の夏。暑さのピークも過ぎホッとしたのもつかの間、節電の流れは冬の寒さを乗り切るための節電対策が求められていくことが予想される。そこで、オリコンでは身近な節電対策『ウォームビズ』に関する意識調査を20〜50代の男女を対象に実施。昨年との意識の違いを調べたところ【今年、自発的にウォームビズを行う予定である】と答えた人は、【昨年、自発的にウォームビズ行った】と答えた39.0%より9.6%増の“48.6%”となり、人々の節電意識が確実に変化していることが伺える結果となった。

 具体的に、どのような“ウォームビズ”活動を行っていけばいいのだろうか? 環境省によると、ウォームビズとは「地球温暖化対策の一つとして、暖房時の室温20℃設定で心地よく過ごすことのできるライフスタイル」のことを表し、震災を受けての節電の必要性はもちろん、エネルギー全般の使い方を根本的に見直すことも求められているという。同省が運営する『チャレンジ25キャンペーン』サイトでは、「効率的に体感温度を保つウェアの工夫」「環境の違いにスマートに対応する」「朝起きた時点から、ウォームビズは始まっている」の3項目をウォームビズなスタイルとして様々な人たちに啓発活動を行っている。

 上記の中で、私たちが最もイメージしやすいのは『効率的に体感温度を保つウェアの工夫』。今回の調査でも「保温効果の高い肌着・靴下・タイツ等を着用する」(50代/男性)、「ブランケット、カイロの利用、厚着」(30代/女性)を具体的なウォームビズへの取り組みとして挙げる人が多い。環境省でも、「インナーウェアの重視」「室内着の用意」「重ね着(着ぶくれしない)」、「“3つの首”を重視する(首、手首、足首)」としており、機能性に優れたインナーの着用やカーディガンなどの着脱可能な上着を取り入れることで、室内や屋外の寒暖の差にも柔軟に対応することが重要としている。

 続く『環境の違いにスマートに対応する』では、部屋の温度を調節する工夫として「部屋に温度計を置く」「ブラインドを使いこなす」「ドア口の風をパーテーションで防ぐ」「温かい空気を循環させる」などが例に挙がった。温度計は、複数個所に設置することで室内温度のバラつきを知ることが重要とされており、夏の節電でも活躍した扇風機やサーキュレーターを使用し温かい空気を循環させることで室温のばらつきを防ぐことができるとしている。また、階段などを意識的に使用し血行や新陳代謝が促進することも立派なウォームビズとなるのだ。

 最後に、意外と知られていないのが『朝起きてからのウォームビズ』。同サイトでは、身体を温めるちょっとした工夫として「朝食をしっかり食べる」「温かい食べ物や飲み物を摂取する」「身体のあたたまる食品(大根、ニンジンなどの根菜、生姜、ニンニクなどの香味野菜)を摂取する」ことを推奨している。このことを“食のウォームビズ”と表すのだが、この言葉の認知率はわずか8.5%と低い結果に。だが、具体的な内容を示したうえで実施経験の有無について聞いたところ、49.0%の人が【実施した経験がある】と答えた。具体的な内容としては「温かい飲み物を飲む」(20代/女性)、「食事に生姜を入れたりして温かくする」(30代/男性)、「鍋などあたたかい料理をとる」(40代/女性)と意識はしていなくても、きちんとウォームビズを取り入れていることがわかった。また、「マイボトルで温かい飲み物を職場に持って行っている」(40代/女性)というエコ意識の高い人もいるようだ。

 震災後に大きく変化した私たちの生活環境とその意識。来たる冬に向け、各衣料品メーカーが機能性インナーの販売計画を拡大、各家電量販店でも、9月の段階で石油ストーブの売れ行きが例年の需要ピークである12月の水準に達しつつあるなど、本格的な冬に向けて着々とウォームビズの準備が進んでいるようだ。ウォームビズが一過性で終わらないためにも、必要な知識をきちんと身に着け、無駄なエネルギーを使わない生活を心掛けることが何よりも大切だといえるだろう。

【調査概要】
調査期間:2011年9月22日(木)〜9月27日(火)
調査対象:20〜50代の男女 700サンプル
調査方法:自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】によるインターネット調査


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