2010年07月07日 14時00分
今夏の“ゲリラ豪雨”は前年比3割増の恐れあり〜ウェザーニューズ発表
ウェザーニューズによると、今夏の“ゲリラ豪雨”は前年比3割増になる見込み
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民間気象予報会社のウェザーニューズは7日、突発的に大雨や雷をもたらす“ゲリラ豪雨”の、今夏(7〜9月)の傾向を発表した。大気の状態が不安定な時に発生する同現象だが、今年は東日本・西日本は7月と8月下旬に、北日本は8月下旬に大気が不安定になって“ゲリラ豪雨”が多く発生すると予測。前年と比較すると「8月下旬を中心に3割程度多くなる」と分析している。
“ゲリラ豪雨”をもたらす積乱雲は予測可能な前線による雨雲とは異なり、急速かつ局地的に発達する点が特徴。従来の気象モデルでは局地的な希少現象をとらえることが難しく、予測が困難と言われている。同社は全国100万人以上のユーザーからの“降雨報告”をもとに過去の発生回数を算出。そこに今夏の気象予想を加味して分析している。
昨夏は太平洋高気圧の勢力が弱く、上空の寒気と地上の気温が比較的低めに推移したこともあり、“ゲリラ豪雨”の発生率は低めだった。しかし今夏の太平洋高気圧は平年並みに強く、上空に寒気が入る日数も昨年と比べると多くなる見込みで、大気が不安定になる7月は山沿いほど雷雨が多くなり、8月下旬は全国的に発生率が高くなるとしている。
各地の発生回数は、北海道の540回程度(前年482回)がもっとも多く、次いで静岡県の500回程度(同435回)、広島県の480回程度(同366回)と予測。同社は事前対策への意識を高め、被害軽減につなげるためにも「一人ひとりの意識を高めることが必要」としている。