注文住宅とは?分譲や建売住宅との違い、メリットなどを解説
ここでは、理想の住まいを実現するために、注文住宅と分譲住宅・建売住宅との違いのほか、注文住宅のメリットや建てる際の流れ・注意点について解説します。
■注文住宅とは自分の理想に合わせて建てる一戸建てのこと
■注文住宅と分譲住宅・建売住宅との違い
・分譲住宅との違い
・建売住宅との違い
■注文住宅のメリット
・自分の理想に合わせやすい
・建築中の状況を確認できる
■注文住宅のデメリット
・完成するまでの期間が長い
・コストが高め
■注文住宅の種類
・フルオーダー
・セミオーダー
■注文住宅を建てる場合の注意点
・相性のいいハウスメーカー・施工会社を選ぶ
・プランニングの期間は余裕を持つ
・予算オーバーに注意
・プランの情報共有は具体的に
■注文住宅を建てる流れ
・1. 予算の総額を検討
・2. 理想とするイメージの整理
・3. ハウスメーカー・施工会社の選定
・4. 土地を探す
・5. プランと見積もりの確認
・6. ハウスメーカー・施工会社との契約締結
・7. プランの打ち合わせ
・8. 着工
・9. 竣工
■注文住宅は時間をかけて検討しよう
注文住宅とは自分の理想に合わせて建てる一戸建てのこと
外壁の色や内装の素材など、ある程度の範囲で選択はできますが、全体的な構造や基本的なデザインを変更できないこともあります。
注文住宅を選ぶ際には、自分たちが自由に決めたい範囲、かけられる予算や時間を考慮して、ハウスメーカーや施工会社を選ぶことが重要です。自由度が高いフルオーダーから、一部が決まっているセミオーダーや規格住宅まで、ハウスメーカーや施工会社ごとにさまざまなオプションがあります。細かい要望まで明確にしておくことで、理想の注文住宅を実現できるでしょう。
注文住宅と分譲住宅・建売住宅との違い
分譲住宅との違い
一方、デメリットとしては、建築前であっても自由度が限られていることが挙げられます。例えば、外壁の色や内装の素材、一部の設備は選べるものの、間取りや住宅の構造を変更するには制限があります。
注文住宅は、土地を購入して個人の要望に応じた設計で建てられるため、デザインや機能は施主の希望が反映されやすく、分譲住宅よりも自由度が高めです。
総じて分譲住宅は、すぐに入居できることと手軽さが魅力となりますが、カスタマイズの自由度は限定的です。一方の注文住宅は、より個性的で自分の好みに合わせた住宅を建てることができますが、時間やコスト、手間がかかる点が違いといえるでしょう。
建売住宅との違い
また、注文住宅や分譲住宅と比較して、追加の建築費用がかからないため、コスト面でもメリットがあります。
しかし、建売住宅はデザインや間取りが汎用的であり、個々の要望に応えてもらえることが少ない点がデメリットです。個性的でおしゃれな住宅を手に入れたい人にとっては、向いていない形態といえるでしょう。
注文住宅と分譲住宅・建売住宅の違いをまとめると、下記のとおりです。
■注文住宅、分譲住宅、建売住宅の特徴
注文住宅 |
分譲住宅 |
建売住宅 |
|
住めるまでの期間 |
長い |
短い |
短い |
コスト |
比較的高い |
比較的低い |
比較的低い |
自由度 |
高い |
中間 |
低い |
注文住宅のメリット
自分の理想に合わせやすい
こだわりを反映させるためには、建築士と直接コミュニケーションがとれるハウスメーカーや施工会社を選ぶことが重要です。営業担当者だけではなく、建築士が打ち合わせに同席することで、より具体的なマイホームのイメージを伝えやすくなります。
こだわりの度合いは人それぞれですが、自分の重視するポイントに対応してくれるハウスメーカーや施工会社を選ぶことが、理想の注文住宅を実現するためのコツです。綿密な打ち合わせを通して、機能性とデザインの両方を兼ね備えた注文住宅を造りましょう。
建築中の状況を確認できる
注文住宅の建築過程を見る際のチェックポイントは、工事現場の清掃状態や整理整頓が行き届いているかどうかです。現場の状態を確認することで、施工者のプロ意識や現場管理の徹底度合いを見極められます。
一方で、専門知識がないと施工の良し悪しを判断するのは難しいかもしれません。そのため、気になる点があれば、建築過程で現場監督や営業担当者に気軽に質問し、確認をとることが大切です。
注文住宅のデメリット
注文住宅を建てる前に把握しておきたいデメリットは、下記のとおりです。
完成するまでの期間が長い
コストが高め
さらに、フルオーダーの場合は建築士によるオリジナル設計が加わるため、設計費用も高額になる可能性があります。
コストを抑えて注文住宅を建てたい場合には、セミオーダーや規格住宅、既製の住宅プランを選ぶといいでしょう。
また、最近では1,000万円台で建てられるローコスト住宅も増えています。予算に合わせてさまざまなオプションを検討することができるため、コストに関する懸念をある程度払拭することが可能です。
注文住宅の種類
フルオーダー
一方で、自由度の高さはコストの増加に直結しているほか、建築期間の長期化につながる可能性があります。
フルオーダーは個性を重視し、一から自分の注文住宅を造り上げたい人や、特定の趣味やライフスタイルに合わせた住空間を求める人に向いているといえるでしょう。また、将来的な家族の変化にも柔軟に対応できる注文住宅を建てたい人にも適しています。
セミオーダー
また、ハウスメーカーや施工会社がメーカーからまとめ買いすることにより、資材や設備をフルオーダーよりも割安で手に入れられる可能性があります。一方、選択の自由度がフルオーダーに比べて限られている点がデメリットです。完全なオーダーメイドではないため、細部までを自分の好みに合わせることはできません。
セミオーダー住宅は、特定のスタイルや設備にこだわりがなく、ある程度のカスタマイズを求める人に適しています。そのほか、建築期間や予算に制限がある場合や、住宅選びを簡素化したい人にも向いています。
注文住宅を建てる場合の注意点
相性のいいハウスメーカー・施工会社を選ぶ
ニーズに合わせて、どの組み合わせにするかを検討し、複数の担当者との綿密な話し合いを通じて最適なパートナーを選ぶことで、理想の注文住宅が造れるでしょう。
プランニングの期間は余裕を持つ
設計期間は特に慎重に進めるべきであり、入居希望時期から逆算して余裕を持ったスケジュールを組むことが望ましいといえます。建築士やインテリアコーディネーターなどからアドバイスを受けながら計画を進めると、細部に至るまで考慮された理想の住宅を実現できるでしょう。
予算オーバーに注意
こだわりを持つことは大切ですが、それを実現するための予算の枠組みを念頭に置くことが重要です。注文住宅では、最初に設定した予算内で最大限の満足を得るためのバランスが求められます。注文住宅を建てる場合は、あらかじめ実現したいものの優先順位を決めておくといいでしょう。
プランの情報共有は具体的に
重要なのは、譲れないポイントを明確にすることです。特に取り入れたい素材や設備などは、言葉だけではなく写真や図面を用いて伝えることで、ハウスメーカーや施工会社と明確なイメージを共有できます。
注文住宅を建てる流れ
1. 予算の総額を検討
予算を設定する際には、自己資金の額や借入額、返済計画、親族からの援助の可能性といったさまざまな面から考慮することが重要です。総合的に判断し、現実的な予算を設定することが、注文住宅の建築を成功させるカギといえます。
2. 理想とするイメージの整理
理想のイメージを具体化するためには、新築の分譲住宅を見学したり、SNSや雑誌で気に入った住宅の写真を共有したりするのも効果的です。情報を共有することで具体的なイメージが形成され、建築士や施工会社とのコミュニケーションもスムーズになります。
3. ハウスメーカー・施工会社の選定
注文住宅の建築では、担当者と何度も打ち合わせをする必要があるため、営業担当者との相性はスムーズかつ納得のいく注文住宅を造る上で大切なポイントです。
4. 土地を探す
具体的に土地を探す際は、不動産会社に足を運び、自分の希望する条件を伝えることが重要です。また、一部の施工会社では、土地探しのサポートや建築条件付きの土地の紹介を行っているところもあります。不動産会社やハウスメーカー、施工会社と密に連絡をとりながら土地探しを進めることで、理想的な土地に出合う可能性が高まるでしょう。
5. プランと見積もりの確認
ただし、ハウスメーカーや施工会社によっては初回の見積もりが有料となることもあるため、見積もりが無料であるかどうかを事前に確認しておきましょう。
6. ハウスメーカー・施工会社との契約締結
契約内容には、工事の範囲や完成予定日など多くの項目が含まれるため、契約を結ぶ前に契約書の内容を十分理解して、不明点は事前に確認することが大切です。
7. プランの打ち合わせ
建築してから後悔しないためにも、この時点でしっかり話し合うことが大切です。
8. 着工
建築工事の進行に合わせて、現場を訪れて施工の進捗状況を確認することも大切です。建築現場への定期的な訪問は、建築の進行状況を把握するだけではなく、工事の品質や進捗に関する疑問や懸念を直接担当者に伝えるいい機会となります。
9. 竣工
建物の仕上がりや使用された材料、約束された仕様が適切に反映されているかなど、さまざまなポイントの確認が必要です。安心して新居での生活を始めるために、細心の注意を払って最終チェックをしましょう。
注文住宅は時間をかけて検討しよう
注文住宅の種類にはフルオーダーとセミオーダーがあり、カスタマイズの度合いが異なります。納得のいく家づくりのためには、相性のいいハウスメーカーや施工会社の選定、十分なプランニングの期間、予算の管理、プランの情報共有が重要です。
注文住宅を建てる流れとしては、まず予算の設定、プランの整理、ハウスメーカー・施工会社の選定、土地探し、見積もり、契約締結、プランの打ち合わせ、着工、竣工と進んでいきます。自分だけの理想の住宅を実現するためには、時間と費用をかけるだけの価値があるといえるでしょう。
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