喫煙率下がるも、依然肺がん患者は増加

悪性新生物の主な部位別にみた死亡数(男女合計)は、90年代以降、肺がんが1位に(厚生労働省・人口動態統計より) [拡大する]

悪性新生物の主な部位別にみた死亡数(男女合計)は、90年代以降、肺がんが1位に(厚生労働省・人口動態統計より)

 日本人の喫煙率は下がり続けている。2010年の厚生労働省の調査によれば、成人喫煙者数の割合は19.5%(男性32.2%、女性8.4%)。ピークだった1960年代には、男性の喫煙率が80%以上もあったのだから、驚くほどの減少だ。その理由は、昨今の健康ブームや、受動喫煙防止対策による喫煙場所の減少、そしてタバコの相次ぐ値上げにあると考えられている。

 ところで、喫煙は健康と深い関係にあるといわれる。最たるものが肺がんだ。厚生労働省の「人口動態統計」によると、日本人に多いがんはずっと、胃がんが断トツだった。ところが、急増する肺がんが90年代に首位になって以来、現在もずっと1位。1965年当時、胃がんの死亡数が46385人(男女合計:以下同)だったのに対し、肺がんは7725人。2010年のデータでは、胃がんの死亡数は50113人と65年に比べ微増だったのに対し、肺がんは69778人とおよそ9倍に跳ね上がっている。

 喫煙率と肺がんの死亡数のデータを重ね合わせると、ある疑問がわいてくる。喫煙者はめっきり減ったのに肺がん患者が増えてるなんて、完全に反比例してるじゃないの。それって、おかしくない?
 
 ただし、もう少し深いデータ読みもできる。

 がんの好発年齢(かかりやすい年齢)は70代以降。現在70代の人も50年前には20代の若者だったわけで、その多くは喫煙者だった可能性が高いことが上述の喫煙者数のデータから読み取れる。と考えると、今は禁煙している70代のお年寄りも、若い頃にスパスパ吸った悪影響が出ているのかもしれない。

 日本のがん患者全体は、どんどん増えている。その理由は明確で、日本人が長生きするようになったから。たとえば、明治・大正あたりの平均寿命は40歳前後。がんの好発年齢である70代まで生きられなかったため、がん患者自体も少なかったのだ。

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