拡大中のドラッグストア市場、スーパー等の“ライバル店”に打ち勝つポイントは「安さ」に

全国ドラッグストアの推定売上の推移(出典:日本チェーンドラッグストア協会/2019年度版「日本のドラッグストア実態調査」) [拡大する]

全国ドラッグストアの推定売上の推移(出典:日本チェーンドラッグストア協会/2019年度版「日本のドラッグストア実態調査」)

 今回のコロナ禍において、需要が拡大するドラッグストア業界。もとより、近年、市場は右肩上がりで推移しており、日本チェーンドラッグストア協会の「日本のドラッグストア実態調査」によると、2019年度の全国推定総売上は7兆6859億円(前年度比5.7%増)。2000年の調査開始以来、一貫して成長基調にあり、コロナ禍によって苦戦を強いられる業界が数あるなか、同市場はさらなる飛躍が見込まれている状況だ。近年の好調の理由には、訪日外国人の増加に伴うインバウンド消費などいくつかあるが、なかでも、食品等の医薬関連以外の商品の充実化によって、消費者の利用スタイルが多様化している点が大きいのではないだろうか? 顧客満足度調査を行うoricon MEが発表したデータから、ドラッグストアに対する消費者意識を探る。

◆ドラッグストアの年間売上のうち、「食料品」の購入比率が増加中

 前出の2019年度のドラッグストア業界総売上の構成比は、医薬品やサプリメント等の「調剤・ヘルスケア」が31.2%(前年比売上5.3%増)、化粧品やトイレタリーなどの「ビューティーケア」が20.4%(前年比売上3.7%増)、洗剤やティッシュペーパー等の「ホームケア」が21.0%(前年比売上5.0%増)、生鮮食品や菓子類、冷凍食品などの「フーズ・その他」が27.4%(前年比売上8.1%増)。これら全体売上を占める割合や増加率からも、食品や飲料品がドラッグストアの“売れ筋”となっている様子がうかがえる。ただ、食品・飲料品を購入する場所としては、より身近な存在の「コンビニ」や「スーパー」のほうが一般的だろう。そういったなかで購入先として、ドラッグストアを選ぶ理由はどこにあるのだろうか?

 ここで、oricon MEのマーケティングデータに目を向けてみよう。1ヶ月に1回以上ドラッグストアを利用する人のなかでも「他サービスとの使い分けをしている」利用者にその理由について自由回答を求め、頻出単語をランキング化したのが下図だ。TOP5には「安い」(2位/25.6%)、「価格」(4位/20.7%)と値段に関するワードが2つ入り、購入先を検討する際に「価格の安さ」がポイントになっていることをうかがわせる。 また、他サービスの名称のなかでは、6位に「スーパー」(11.9%)が入っており、ドラッグストアの利用者は「スーパー」と比較検討する人が多い傾向にあるようだ。ドラッグストアは医薬品や化粧品で大きな利益が得られるぶん、食料品を安価で提供することが可能であり、これらのデータから相対的に考えると、“食料品の安さ”が類似サービスに打ち勝つドラッグストアの強みの1つと言えそうだ。

◆“顧客満足度の高い”ドラッグストア、1位は「ツルハドラッグ」

 なお、マーケティングデータと合わせて発表された、オリコン顧客満足度調査「ドラッグストアランキング」では、満足度総合1位に【ツルハドラッグ】(74.62点)、2位に【クスリのアオキ】(73.89点)、3位に【ディスカウントドラッグコスモス】(73.86点)がランクイン。ツルハドラッグは、全7つの評価項目のうち「会員サービス・特典」(73.71点)、「利用のしやすさ」(79.19点)の2項目でも1位に。また、4部門16項目ある部門別ランキングのうち、薬剤師の接客の質や知識などを評価した、担当者別「薬剤師」(80.50点)でも80点台と高得点で首位を獲得している。

 同ランキングの調査期間は、2020年4月1日〜13日。1ヶ月に1回以上、ドラッグストアで会計を伴う利用をする18歳以上の人7881名から、利用したドラッグストアの満足度について回答を得たもの。対象企業は、日本チェーンドラッグストア協会に正会員で加盟し、全国に店舗を展開している92社(調剤薬局のみの店舗は対象外)。ランキングを構成する評価項目は7つあり(「店の雰囲気・清潔さ」「商品の充実さ」「商品の探しやすさ」「店員の接客力」「会員サービス・特典」「コストパフォーマンス」「利用のしやすさ」)、これらは全20の設問から成り立っている。

>行きつけは何位? “顧客満足度が高い”ドラッグストア TOP5

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