バイク保険、自賠責保険の保険料の相場は?
ここでは、バイク保険、自賠責保険の保険料の相場に加え、バイク保険の保険料を決める要素やバイク保険の保険料を安くする方法などについて解説します。
バイクを対象にした保険の保険料相場
バイクの保険には、法律で加入が義務付けられている「自賠責保険」と、任意で加入する「バイク保険」があります。まずは、それぞれの保険料の相場について解説していきます。
自賠責保険の保険料相場
自賠責保険の保険料は、事故リスクの違いによって、車種・用途ごとに決められています。バイクの場合は、下記のとおりです。
■バイクの自賠責保険の保険料
※表は横にスクロールできます
車種/保険期間 |
12ヵ月 |
13ヵ月 |
24ヵ月 |
25ヵ月 |
36ヵ月 |
37ヵ月 |
48ヵ月 |
60ヵ月 |
小型二輪自動車 |
7,010円 |
7,150円 |
8,760円 |
8,910円 |
1万490円 |
1万630円 |
− |
− |
軽二輪 |
7,100円 |
− |
8,920円 |
− |
1万710円 |
− |
1万2,470円 |
1万4,200円 |
一般原付 |
6,910円 |
− |
8,560円 |
− |
1万170円 |
− |
1万1,760円 |
1万3,310円 |
※2024年4月1日以降保険始期の契約に適用。
車検のある250cc超のバイクでは、1年(12ヵ月)から3年(36ヵ月)まで、1年単位で保険期間を選べるほか、新車登録時に自賠責保険が車検の期限を確実にカバーできるよう、13ヵ月、25ヵ月、37ヵ月という保険期間も設定されています。
車検のない250cc以下のバイクは、1年(12ヵ月)から5年(60ヵ月)まで、1年単位で保険期間を選ぶことが可能です。
表のとおり、保険期間が長いほうが、1年あたりの保険料は安くなります。また、車種が同じであれば、保険期間中に契約しているバイクを入れ換えることが可能なので、長期の自賠責保険に加入しておき、バイクを乗り換える際に、自賠責保険も新しいバイクに引き継ぐこともできます。
バイク保険の保険料相場
損害保険料率算出機構による「自動車保険の概況」で発表されているデータをもとに算出した、2021年度のバイク保険の平均保険料(保険料の総額を契約台数で割った数値)は下記のとおりです。
■バイク保険の平均保険料(2021年度)
※表は横にスクロールできます
契約台数 |
保険料総額 |
平均保険料 |
|
二輪車 |
202万4,860台 |
589億2,338万4,000円 |
2万9,100円 |
原動機付自転車 |
98万3,735台 |
179億9,480万4,000円 |
1万8,292円 |
(参考) |
1,752万8,238台 |
1兆2,866億5,838万4,000円 |
7万3,405円 |
もちろん、バイクであっても、保険の内容を充実させれば、それだけ保険料は加算されていきます。それでも車と比べると、はるかに安価に抑えられていることがわかります。
バイク保険の保険料を決める要素
排気量
年齢
10代から20代前半は事故のリスクが高く、年をとるほどに低くなっていくことから、こうした年齢条件が設定されています。設定された年齢が高いほど、バイク保険の保険料は割安になるのです。
全年齢を補償
運転者の年齢を問わず補償する
21歳以上を補償
運転者が21歳以上の場合のみ補償する
26歳以上を補償
運転者が26歳以上の場合のみ補償する
30歳以上を補償
運転者が30歳以上の場合のみ補償する
等級
新規契約の際は6等級からスタートし、1年後の更新時までのあいだ事故を起こさなければ等級が1つ上がり、7等級となります。反対に、事故を起こしてバイク保険を使うと、事故の内容によって1等級あるいは3等級下がります。
バイク保険の等級については、下記の記事をご覧ください。
・バイク保険の等級とは?保険料との関係について解説
年間予定走行距離
なお、年間走行距離は「告知事項」であり、バイク保険を契約する際には必ず、保険会社に正直に伝えなくてはなりません。
走行距離の区分は保険会社によって異なりますが、保険会社側ではその区分に応じた走行距離の目安を提示しているので、参考にして申告するといいでしょう。
また、契約時に告知した年間予定走行距離と実際の年間走行距離が大きく異なっていた場合には、保険会社に申告し、契約内容を変更する必要があります。
使用目的
業務
通勤・通学
日常・レジャー
運転免許証の色
グリーン免許は、初めて運転免許証を取得した人に交付されるものです。有効期限は3年で、次回の更新でブルー免許に切り替わります。
ブルー免許は、初回更新者、一般運転者、違反運転者のいずれかに該当する人に交付され、ゴールド免許は、5年間無事故・無違反の優良運転者に交付されるものです。
多くの保険会社では、ゴールド免許を持つ契約者に対しては「ゴールド免許割引」を行っています。長期にわたって無事故・無違反であるということは、それだけ事故のリスクが低いためです。
保険の契約期間中にゴールド免許に切り替わった場合は、次回更新時に申請すれば、割引保険料が適用されます。
住所
そのため、多くの保険会社では、地域ごとの事故率を参照して、事故率の高い地域は保険料を割高に設定しています。
バイク保険の必要性
ですが、車とはまったく特性が異なるバイクだからこそ、保険による手厚い補償が必要になってきます。ここでは、バイク保険の必要性について、詳しく見ていきましょう。
バイクはケガや死亡のリスクが高い乗り物
このように、バイクは転倒によるケガや死亡事故のリスクが、極めて高い乗り物です。
強制加入である自賠責保険は、自分のケガの治療費や、バイクの損害に使うことはできません。だからこそ、任意で加入するバイク保険で、必要な補償を用意しておくことが重要なのです。
自賠責保険だけでは不十分な可能性がある
こちらの過失で事故を起こした場合、加害者側が賠償すべきものは、相手のケガの治療費だけではありません。治療中に仕事ができない状態であれば、その分の休業補償もしなくてはなりませんし、被害者に重い後遺障害が残れば、今後の生活に必要な介護費用なども負担しなくてはなりません。
実際、これまでの民事裁判では、下記のとおり数億円に及ぶ賠償額となった例がいくつもあります。
■死亡・後遺障害の高額賠償額の例
賠償額 | 損害 | 被害者 |
5億2,853万円 | 死亡 | 41歳男性、眼科開業医 |
4億5,381万円 | 後遺障害 | 30歳男性、公務員 |
4億5,375万円 | 後遺障害 | 50歳男性、コンサルタント |
4億5,063万円 | 後遺障害 | 19歳男性、大学生 |
4億3,961万円 | 後遺障害 | 58歳女性、専門学校教諭 |
また、自賠責保険で補償されるのは「他人に与えた人的損害」だけで、物的損害については補償外です。つまり、バイクで転倒し、相手のバイクや車を傷つけてしまったら、それは自腹で弁償するしかありません。高級外車のボディをへこませてしまったら、数十万単位での賠償金が発生してしまいます。
こうしたことを考えても、万一の備えは自賠責保険だけでは十分とはいえず、さまざまな補償に対応できるバイク保険が必要になるのです。
バイク保険の必要性については、下記の記事をご覧ください。
・バイク保険(任意保険)は無駄?その必要性を解説
バイク保険の保険料を安くするには?
最後に、バイク保険の保険料を安くする方法をいくつかご紹介します。
自分に合ったバイク保険になっているか確認する
また、定期的に内容を見直すことも大切です。例えば、年齢条件です。満年齢が26歳に達したら、保険会社に連絡して「26歳以上を補償」に切り換えれば、保険料が安くなります。
ダイレクト型の保険会社に切り替える
インターネット上で保険会社と直接契約手続きを行うダイレクト型は、保険代理店があいだに入る代理店型と比べ、保険料が割安に設定されています。
これまで代理店型のバイク保険に加入していた人は、次回更新時にダイレクト型を検討してみるのがおすすめです。これまでと同等の補償内容で、保険料を安く抑えることができる場合があるでしょう。
複数の保険会社から見積もりを取る
また、その際には保険料の高低だけでなく、ロードサービスをはじめとする付加サービスや、補償の細かな条件についてもチェックしておきましょう。
それぞれの保険会社から個別に見積もりを取ることで、詳しい条件での比較検討ができます。また、一括で複数の保険会社の見積もりを取れる比較サイトなどを活用すれば、比較的手軽に情報を集めることが可能です。
安全運転を行う
今すぐ保険料を節約できる方法とはいえませんが、安全運転によって長くバイクを楽しめるというメリットも生まれます。
原付の場合はファミリーバイク特約を利用する
ファミリーバイク特約とは、自動車保険に付帯できる特約で、125cc以下のバイクに対人補償保険、対物補償保険、人身傷害保険をつけられます。車と原付バイクの両方を所有している人は、バイク保険に入るよりも保険料を抑えられる場合があるので、おすすめです。
ファミリーバイク特約については、下記の記事をご覧ください。
・ファミリーバイク特約は250ccで使える?任意保険との違いを解説
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