400ccのバイクの維持費とは?内訳や安く抑えるポイントを解説

400ccのバイクの維持費とは?内訳や安く抑えるポイントを解説

自動二輪免許を保有している方が乗れるバイクの最大排気量は、400ccです。中型クラスに分類される400ccのバイクは、十分なパワーと安定感を備え、多種多様なモデルが販売されています。日常使いはもちろん、高速道路を使ったロングツーリングも楽しめるため、高い人気を誇るバイクです。

400ccのバイクの購入に際し、維持費が気になっている方も多いのではないでしょうか。例えば、400ccのバイクの維持費には、125cc以下には課税されない重量税や、250cc以下にはない車検費用などがかかります。しかし、ポイントを知ることで、維持費を節約できる可能性があります。

本記事では、400ccのバイクの維持費の内訳や、維持費を節約するポイントについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

400ccのバイクの年間維持費はおよそ11万〜16万円

400ccのバイクにかかる年間維持費のおおよその目安は、およそ11万〜16万円です。任意保険の加入の有無、任意保険加入した場合の記名被保険者の年齢・走行距離など、さまざまな条件で維持費は変動するため、目安として参考にしてください。また、駐車場代とメンテナンス代は、地域やバイクの状況によって大きく異なるため、維持費からは除外しています。

400ccのバイクに必要な年間維持費は、主に次の6つの項目が挙げられます。

■400ccのバイクの主な維持費

維持費の項目

金額(年)

軽自動車税(種別割)

6,000円

自動車重量税

1,900〜2,500円

自賠責保険料

7,010円〜1万490円(12〜36ヵ月契約の場合)

バイク保険料(任意保険料)

各社による
(参考:2万円代後半/後述した2社の見積もりより)

車検費用

3万〜7万円程度

ガソリン代

原油価格・バイクの燃費・走行距離などで変動
(参考:約4万円代前半/後述した算出方法より)

それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

軽自動車税(種別割)

400ccのバイクは自動車税の区分において、「軽自動車」に分類されます。当該年度の4月1日時点でバイクを保有している場合、車両を登録している市町村に「軽自動車税(種別割)」の年額を納付しなければなりません。月割計算ではなく、1年分を納付する点に注意が必要です。納期限は5月末日で、銀行やコンビニなどで納付できます。

軽自動車税(種別割)は排気量ごとに分類され、400ccのバイクは「小型二輪車」に含まれます。排気量ごとの税額は下記のとおりです。

■軽自動車税(種別割)の税額

種別

排気量

税額(年額)

原動機付自転車

50cc以下
50cc超90cc以下
90cc超125cc以下
ミニカー

2,000円
2,000円
2,400円
3,700円

軽二輪車

125cc超250cc以下

3,600円

小型二輪車

250cc超

6,000円

※総務省「平成28年度から軽自動車税の税率が変わります」

自動車重量税

400ccのバイクに課税される税金は、軽自動車税(種別割)のほかに自動車重量税があります。自動車重量税とは、車の重量、バイクの排気量による区分、ナンバーの新規登録からの経過年数に応じて課せられる税金です。

125cc超250cc以下のバイク(軽二輪車)は新登録時にのみ4,900円を支払います。400ccのバイクが該当する250cc超のバイク(小型二輪車)は、新規登録からの経過年数で金額が変動し、車検ごとに2年分の自動車重量税を納めます。

なお、125cc以下のバイクには、自動車重量税は課せられません。

■自動車重量税の税額

種別

排気量

税額

軽二輪車

125cc超250cc以下

4,900円(新規登録時のみ)

小型二輪車

250cc超

1,900円/年
(登録後12年まで、2年分:3,800円)

2,300円/年
(登録後13〜17年まで、2年分:4,600円)

2,500円/年
(登録後18年以上、2年分:5,000円)

※国土交通省「自動車重量税額について」

自賠責保険料

自賠責保険は強制保険とも呼ばれ、公道を走るすべてのバイクや自動車に加入が義務付けられている保険です。自賠責保険の保険料は排気量と契約月数に応じて決まります。

■小型二輪車(250cc超)のバイクの自賠責保険の保険料

契約期間

保険料

12ヵ月

7,010円

24ヵ月

8,760円

36ヵ月

1万490円

※損害保険料率算出機構「自賠責保険基準料率表」
※離島以外の地域(沖縄県を除く)に適用する基準料
※2023年12月時点

バイク保険料(任意保険料)

バイク保険(任意保険)とは、自賠責保険ではカバーできない範囲の損害を補償するための保険です。加入は任意ですが、万が一の事態に備えて加入しておくほうがいいでしょう。

任意保険の保険料は加入時の年齢や年間走行距離、居住地のほか、補償の条件や保険金額、付帯する特約などによって変動します。契約するバイクの排気量もバイク保険の保険料を左右する一因です。

ここでは、400ccのバイクのバイク保険について、2社の保険会社の見積もりをご紹介します。

■A社の保険料

保険料

28,180円/年
(通常保険料:32,180円/インターネット割引:-4,000円)

契約者の情報

・年齢:25歳
・乗車するバイク:ヤマハ
・居住地域:東京
・車両の使用目的:日常、レジャー使用
・年間予定走行距離:3,000km超5,000km以下
・運転免許証の色:ゴールド

見積条件

・運転者年齢条件:21歳以上補償
・車両保険:なし
・対人賠償:無制限
・対物賠償:1,000万円
・対物超過特約:なし
・人身傷害定額払:200万円
・自損事故傷害(1人につき):1,500万円
・無保険車傷害(1人につき):2億円
・他車運転危険補償特約:あり(自損型)
・被害者救済費用補償特約:あり

※2023年11月時点

■B社の保険料

保険料

26,110/年
(通常保険料:30,110円/インターネット割引:-4,000円)

契約者の情報

・年齢:25歳
・乗車するバイク:ヤマハ
・居住地域:東京
・車両の使用目的:日常、レジャー使用
・年間予定走行距離:3,000km以上4,000km未満
・運転免許証の色:ゴールド

見積条件

・運転者年齢条件:21歳以上補償
・対人賠償:無制限
・対物賠償:無制限
・人身傷害補償特約:なし
・自損事故保険:1,500万円
・無保険車傷害保険:2億円
・搭乗者傷害保険:300万円

※2023年11月時点

車検費用

400ccのバイクを含む250cc超のバイクは小型二輪車に該当するため、新車登録時から3年後以降は2年に1度、車検が義務付けられています。

車検とは「保安基準に適合しているかどうかを検査すること」です。車検はディーラーや販売店などで行うイメージがありますが、整備士などの資格を保有していなくても可能なため、個人で点検を行う「ユーザー車検」という方法もあります。

下記、内訳はディーラーや販売店に整備と車検を依頼した場合です。なお、車検時に支払う「法定費用(自賠責保険料・重量税・印紙代)」は一律です。
<車検費用の内訳>
・法定費用(自賠責保険料・重量税・印紙代)
・法定点検料
・整備費用
・部品代(交換などの対応が必要な場合)
法定費用が約2万円、法定点検量及び整備費用は業者によって異なりますが、およそ3万〜7万円程度かかります。さらに、部品の交換や修理が必要な場合には、これに上乗せした代金がかかると考えてください。

ガソリン代

ガソリン代は原油価格に応じて変動していることに加え、バイクの燃費や走行距離によってかかる費用は大きく異なります。年間1万km走行、燃料消費率41km/L、レギュラーガソリン170円/Lと仮定して算出した場合、年間のガソリン代は約41,463円です。

※燃費消費率とは車速一定で走行した実測にもとづいた数値。400ccのバイクHONDA「400X」を参考。
※ガソリン代は2023年11月の店頭現金小売価格を参考。

400ccのバイクの維持費を節約するポイント

400ccのバイクの維持費を節約するポイント

400ccのバイクの維持費を節約するには、どのようなことを意識すれば良いのでしょうか。ここでは、維持費を節約するポイントを紹介します。

メンテナンスを定期的に行う

バイクのメンテナンスには、点検や部品交換などのコストがかかります。ただし、必要なメンテナンスを怠ってしまうと走行性能が低下したり、かえって修理に多額の費用が発生したりするなど、いっそう出費が重なる原因になりかねません。法定点検(義務付けられている12ヵ月点検、24ヵ月点検)だけでなく、日頃からこまめにメンテナンスを行うことが大切です。

例えば、エンジンオイルフィルター交換のほか、タイヤの溝空気圧チェーンの張り調整などは、定期的に点検することをおすすめします。

急発進や急ブレーキ、無駄なアイドリングを控える

近年はガソリン価格が高騰しているため、燃費を悪化させないことはバイクの維持費を抑える上で重要な対策といえます。急発進や急ブレーキ、無駄なアイドリングは避け、できるだけアクセル開度を一定にして走行するなど、燃料の節約につながる走りを心掛けることが大切です。

運転時のこうした心掛けにより、燃費だけでなく車体や部品への負荷を減らし、修理や部品交換の頻度を下げる効果も期待できます。また、安全運転を心掛けることにより、事故のリスクを軽減させる効果も得られます。

自賠責保険を長期で契約する

前述のとおり、自賠責保険の保険料は契約月数に応じて変わります。契約月数が長期にわたるほど1ヵ月あたりの保険料は割安になるため、維持費を節約するなら36ヵ月など、できるだけ長期で契約するほうが得策です。

なお、自賠責保険を保険期間中に解約した場合、残りの補償期間に応じて解約返戻金が支払われます。長期で契約し、保険期間中にバイクを手放すことになったとしても損をすることはないので安心してください。

契約月数が長いほど一度に支払う保険料は高くなりますが、トータルで考えると1ヵ月あたり、1年あたりの維持費を抑えることができます。

バイク保険の見直しを行う

バイク保険を見直すことも、バイクの維持費を抑える上で重要なポイントといえます。現在加入しているバイク保険の補償内容を確認し、ご自身にとって必要な補償になっているか、あまり必要のない補償や特約、オプションなどが含まれていないか見直しを行いましょう。

ただし、バイク保険は自賠責保険ではカバーしきれない損害を賠償する重要な役割を担っています。保険料が安ければ良いというものではない点に注意してください。複数の保険会社から見積もりを取り、現状の補償内容や保険料と比較しておくことをおすすめします。

定期的なメンテナンスやバイク保険の見直しで維持費を抑えよう

定期的なメンテナンスやバイク保険の見直しで維持費を抑えよう

400ccのバイクは車検が必要になるため、車検が不要な250cc以下のバイクと比べると維持費がやや高くなる傾向があります。定期的な点検やメンテナンスで修理費を抑えたり、バイク保険の見直しを行ったりして、無理なく維持費を節約していくことが大切です。

バイク保険を見直す際には、複数の保険会社から見積を取り、比較・検討して自分に合ったバイク保険を選びましょう。バイク保険の契約や見直しを検討している方は、オリコン顧客満足度ランキングで口コミを調べてみてはいかがでしょうか。
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