2016年04月28日 18時59分

業界偏差値による顧客満足度算出で、業界内相対スコアを計測

 オリコン日本顧客満足度調査では、市場感とマッチし、かつサービスの本質を具現化するべく「ランキング確定」における手法・ロジックを改良。企業ごとの満足度スコアの算出手法を刷新し、調査母集団全体に対する相対的な位置を示すスコアを導き出すことが可能となりました。

■特定の偏りに左右されないランキング生成

 新たな基準値となる偏差値(※)を用いた満足度集計ですが、この値のみでは、得点の高いジャンルも低いジャンルも同レベルの点数になる可能性は否めません。そこで、当該業界平均の数字を活用することで、ジャンル特有の得点の高低を表わします。さらに標準化することでその分布を明確化します。この結果、業界、企業ごとの標準偏差は同じ長さで表され、算出された“満足度の差”への説得力が強化されました。このことから業態ごとの評価項目結果に対する特徴を把握することが可能となります。

 これまでの調査では、事前期待(サービス利用前に重視した評価項目)の回答比率を用いて比重値を算出しており、特定項目に比重が偏るケースがありました。この問題を是正することを目的に、特定項目に偏らないランキングの作成を目指し、新しい加重設定を導入いたします。

【新ロジック】
・各社の項目別得点(平均値)と業界全体の平均値を算出。
・10点満点で計測し、もとの得点スケールに10倍することで、満足度の数値を差別化
・該当ジャンルの全回答者(最大3年調査分、上下2.5%カット後)による評価項目ごとの標準偏差を算出。事前期待の結果を基に比重値を設定し得点を算出。

※偏差値(Z値)=(各社平均値―業界平均値)/標準偏差(企業別に評価項目別にZ値算出)

■新得点は各企業の評価値の位置づけを示す基準値

 弊社の調査ランキング作成ロジックに関する監修を務める慶應義塾大学理工学部教授・鈴木秀男氏は、「新得点は、業界の評価平均値および各企業の評価値のばらつきを考慮して、全体の分布の中での各企業の評価値の位置づけを示す基準値です。これにより、各企業の評価を、同一の基準で評価することが可能となります。また、得点算出の際に用いられる各項目の比重値についても、特定の項目に偏らないよう、安定性が高い比重算出方法に改良されました」とコメントしています。

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