カードローンの借り換え

 「カードローンの借り換え」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。この借り換えという方法は、うまく活用すれば、毎月の支払いや総返済額を減らすことができる便利な方法となります。ただし、借り換えにはメリットだけではなくデメリットもあるため、どちらのポイントも知っておくことが大切でしょう。今回はカードローンの借り換えについてご紹介します。

借り換えとは何か

 申し込みや借入が比較的簡単に済ますことができるカードローンは、その便利さから複数社から借入をしていたり、多額の借入をしてしまっている人が多くいます。そのような人におすすめの方法が、「カードローンの借り換え」です。
 カードローンの借り換えとは、いま借入しているローンをより低い金利で借りるなど、有利な条件で借り入れし直すことをいいます。
 今のカードローンが高金利である場合、低金利のローンに借り入れ直すことができれば余計な利息を払わずに済みます。このように借入しているローンを換えることを借り換えといって、節約方法の一つとして活用されています。
住宅ローンなど担保が必要なローンの借り換えの場合は、担保割れなどをしている場合借り換えをすることができない場合があります。カードローンなど担保の必要としないローンの借り換えの場合は、個人の信用度や返済能力などが必要となります。

カードローンで借り換えをするのは以下のようなパターンです。

【1】複数社にカードローンの借入をしている場合
 複数社のカードローン会社に借入をしている際に、一つの会社に一本化するという方法があります。複数の借入をしている場合、その借入金額のひとつひとつは少額であることがほとんどです。少額の借入の場合、金利が高くなりやすいため、一つのローンに一本化して借入額を大きくすることで金利を下げる方法があります。

【2】高金利のローンを組んでいる場合
 カードローンの金利は会社によって様々であり、審査が通りやすいところほど金利が高いといった傾向があります。最初のうちは少額の借入をしていて支障がなかったとしても、段々と借入することが増えていつの間にか利息が莫大になっていることもあります。その際により低金利のローンに借り換えを行うことで、返済の負担を軽減するという方法があります。

 いずれにしても、より金利の低い有利な条件に借入をし直すことを、借り換えといいます。また、金利の低さでいうと、銀行系のカードローンがおすすめです。銀行系のカードローンは総量規制の対象とならないことから高額の融資も可能であるため、複数社から借入をしていてその額が大きくなってしまっている人は、銀行系のカードローンに借り換えをすることがいいでしょう。
 また、金利が低いところに借入をし直すことを借り換えといいますが、金利が低すぎるところを選んでしまうと悪徳業社である場合があるため気をつけましょう。

借り換え審査

 カードローンを契約する場合は必ず審査に通過する必要がありますが、借り換えの場合も例外ではありません。ローンの借入をし直すため、その返済能力の有無について審査が行われます。当然この審査を通ることができなければ、カードローンの借り換えをすることはできません。
 カードローンの借り換えの審査は、通常の借入審査に加えて、借り換えならではの審査基準もあります。

以下、借り換え審査において基準となるポイントです。

【1】申し込み時の情報
 これは通常の借入の審査と同様で、申し込み時の年収や勤務先、年齢などといった情報から、返済能力があるかどうかを審査されます。決して嘘の情報を記入してはいけません。また、勤務先については、その真偽を確かめるためカードローン会社から在籍確認が行われます。この確認においてカードローン会社は自らの身分は明かさないため、カードローンの借り換えをしようとしているといった情報は勤務先には漏れません。

【2】個人信用情報
 申し込み時の情報が正しいかどうかの判断材料として、個人信用情報機関を通して申込者の個人信用情報が参照されます。過去に返済の遅延をしていたり、それにより解約されているなど、信用情報に傷がついてしまっている場合は、審査を通ることが困難となります。一方で、今まできちんと返済を行なっており、カード実績に瑕疵がなければ申込者の信頼度は上がり、審査も通りやすくなります。

【3】他社からの借入状況
 カードローンの借り換えの審査の際に重要なポイントとなるのは、他社からの借入状況です。これは「返済能力」に加えて「金利」という二つの点で審査されることとなります。
 返済能力に関しては、他社からどれだけの額を借入しているのかといった点が審査のポイントとなります。収入に見合っていない多額の借入をしているなど、返済に見合っていない場合審査を通ることは難しくなってしまいます。また、借入の件数も大切です。一般的に、5社以上から借入をしている場合は審査に通ることが困難となります。

 次に金利です。これは借り換えという方法が、より低い金利のローンに借り入れし直すといった特徴から、「今現在低金利のローンで借入している場合」は審査が通りにくくなります。具体的には、100万円未満で金利17?18%、100万円以上で金利15%程度の金利であれば借り換えの対象となりやすいといえます。
 逆に100万円未満で10?12%といった低金利で借入をしている場合、それよりも低金利で借入をすることは難しいため、借り換えの審査が通りにくいという傾向にあります。

【4】他社との契約状況
 審査では、他社からの借入額や借入件数だけではなく、契約件数も判断材料となります。カードローンの借入をしていなくても、契約をしたままであれば件数としてカウントされてしまいます。また、カードローンだけではなく、クレジットカードなどもその対象です。複数のクレジットカードを持っている場合、返済能力がないと判断されてしまう可能性もあります。カードローンやクレジットカードなどは、利用していないものは解約しておくことをおすすめします。

借り換えのメリット・デメリット

 カードローンの借り換えには、メリットとデメリットどちらもあります。一般的には低金利で返済の負担が軽減されるといった良い面ばかりが強調されますが、デメリットやリスクもあるということを知っておくことは大切でしょう。

【カードローン借り換えのメリット】
<金利負担が軽減される>
 カードローンの借り換えは、より金利の低いローンに借入をし直すことで節約効果が発揮されます。金利が下がれば月々の返済額も当然下がるため、とても大きなメリットであるといえるでしょう。
 特に複数社から少額の借入を重ねている場合、少額融資であるため、ほとんどの場合が上限金利の融資となっています。これを一つのカードローンに一本化することで、借入金額がまとまり金利が下がる可能性があります。
 つまり借入している額をまとめれば、それだけでも金利が下がるケースがあるということです。必ず低くなるというわけではないですが、複数社から借入を重ねている場合は金利が下がる可能性が高いため、一度検討してみるといいでしょう。
<総支払い金額が下がる>
 これは支払い方法によって変わりますが、毎月定額支払いを行っている場合は、借り換えを行って一本化されることで元本充当金額が増加するため、毎月の支払い金額を下げることができます。また、金利が下がることで利息負担も軽減されるため、支払い期間の短縮にもつながります。カードローンの支払いは期間が延びるほど利息が大きくなってしまうため、早く返済が済ますことができるという点で大きなメリットであるといえるでしょう。

【カードローン借り換えのデメリット】
<安心感から借りすぎてしまう>
 カードローンの借り換えをした際に多いのが、一本化した安心感からさらに借入を重ねてしまい、結局負担が増加してしまったというケースです。複数社から借入を行っている場合、返済する箇所が多いということもあり、返済のプレッシャーというのも大きくなります。
 しかし、借り換えをして一本化してしまうと、金利や総支払額も下がり、月々の支払いも楽になるため、大きな安心感を得ます。この安心感から再び借入を重ねてしまうのです。
 当然借入を増やせば月々の返済額は大きくなります。また、返済期間も延びてしまうため、利息負担も増えてしまいます。これでは本末転倒であるといえるでしょう。
 大切なことは、一本化しても気を抜きすぎず、きちんと返済計画を考えることです。借り換えをすることは全体の負担を軽減することが、第一の目的であるため、不必要な借入を重ねることは避けた方がいいでしょう。
<思ったより負担が変わらない>
 借り換えはより金利の低いところに借入し直すことが鉄則ですが、金利の設定は各カードローン会社によって様々であるため、必ずしも金利が下がるとは限りません。一本化しても金利が下がらないために、月々の負担は変わらないという場合もあります。借入をしている額の合計で、どれだけ金利が下がるのかという点を、申し込む前に比較検討することが必要でしょう。

 また、支払い期間が長いところを選んでしまうと、せっかく金利が下がっても利息の負担は借り換え前と大して変わらないといったケースもあります。せっかく借り換えをしても負担が変わらなければ、あまり意味がありません。カードローンの借り換えをする場合は、今よりも金利が低いところを探すことを前提に、返済期間の長さなども検討することが大切です。
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