カードローンの金利基礎知識

 金利という言葉はよく聞いても、具体的にどのようなものなのかを説明しようとすると、なかなか難しいものです。ですが、カードローン選びをするときには金利抜きでは始まりません。きちんと金利を理解することが、計画的なカードローンの活用のために大切となります。ここでは、金利についてのご紹介をします。

金利に関する用語説明

元金

金銭の貸借や預金などで、利子を含まないお金のことを指します。直接貸借したり預金したお金です。

利息

利子と同義です。貸借される金銭(元金)に対して金利をかけた額となります。金額と期間に比例して一定の割合で加算されます。

実質年率

借入残高により利息を計算する方式で利息計算した年利のことを指します。一方で元金が減少しないという前提で利息計算する方法のことをアドオン方式といいます。この場合実質年率よりも利息が多くなってしまうので、実質年率でも表記をすることが必要となります。

金利とは

 カードローンを契約するときに大切なのが「金利」です。どのカードローン会社にも金利はあり、それぞれの会社によってその利率は変わってきます。では、そもそも金利とはどのようなものなのでしょうか。

 金利とは、お金の貸し借りにおいて貸金の使用料のことを指します。借りたお金の元本に対する割合で表したものです。また、一般的に金利は年率です。年利ともいいます。つまり、金利が15%で借りたお金が100万円だった場合、1年後に支払う利息は15万円ということになります。元金100万円に15万円足した150万円が返済する額となります。

 自分が借入をするときにどれだけの金利で計算されるのかは、審査後になって初めてわかります。カードローン会社では金利を5.0〜15.0%のような表記の仕方をします。これは、5.0%が下限金利(最低金利)で15.0%が上限金利となります。この間のどの金利になるのかは、審査によって決定されます。

 できるだけ低い金利で借りたいはずではありますが、カードローンを最初に借りる場合は大体が上限金利での契約となります。これは信用情報や今までの実績なども影響しています。そのため、金利をなるべく低く借入する場合は、下限金利ではなく、上限金利をみるようにするといいでしょう。4.0%〜15.0%と5.0%〜14.0%であれば、後者の方が上限金利が低いため低い金利で借りることができる可能性が高くなります。

計算方法について

 カードローンの利息の計算方法は1つではありません。代表的なものは、「元加方式」と「リボルビング払い」です。多くのカードローンは、後者のリボルビング方式を採用しています。
元加方式
 元加方式は銀行カードローンに多い方式です。元加方式は毎月同じ額を返済していきますが、元金と利息の割合は変わります。

 元加方式では、元金に利息が加算されることになります。たとえば100万円を金利15%で借入したとします。100万円に利息15万円が加算され、115万円が借入残高となります。このうち10万円返却すると借入残高は105万円です。そしてこの105万円に新たに利息がかかります。

 つまり、利息が含まれている借入残高に、さらに利息が加算されるということになります。これは、利息も元金のうちという考え方からきています。

リボルビング払い
 リボルビング払いとは、最初に借入した金額に利息が加算され、その金額を毎月定められた額で返済していく方式です。そのため、利息と元金の割合は変わらないことになります。また、リボルビング払いにも様々な計算方法があるのですが、最も多く利用されているのは「残高スライドリボルビング方式」です。この方式は、借入残高に応じて段階的に決められた金額を毎月返済していく方法となります。元金は減りにくいですが、限度額内で何度でも借入や返済をすることができるカードローンの特徴に合っているため、多くのカードローンで利用されている方法となります。
 
 借入額が少なくなると、月々の返済金額も少なくなります。ただし、元金の返済額も少なくなるため、借入残高はなかなか減りません。

 また、他には「定額リボルビング方式」という計算方法もあります。こちらは残高スライドリボルビング方式と違い、毎月一定額の「元金」を返済していくことになります。借入残高に応じてかかった利息が足されるため、毎月の総支払額は変動します。

 たとえば、100万円を金利15%で借入したとします。その場合、支払い回数は23回、返済総額は115万7905円となり、支払い利息額は15万7905円となります。

金利の注意点

 金利は、借入したお金を返済していく上でとても大切なものです。間違えて金利を理解してしまっていると、後々返済が苦しくなってしまうこともあるかもしれません。きちんと金利を理解し、計画的にカードローンを利用することが大切であるといえるでしょう。

 まず、銀行カードローンでよく採用されている元加方式の場合の注意点を紹介します。

<元金の一括返済>
 元金を一括で繰り上げ返済しようと考えている場合、注意しなければならないことがあります。利息が元加されるのは月に1度であるため、元金を一括繰り上げ返済しても、返済日までの利息が残ってしまいます。完済したい場合は、金融機関の窓口で「利息も含めて完済したい」という旨を伝えるようにしましょう。

<返済の遅延>
 カードローンの返済が遅れた場合、借入残高全体に利息や遅延障害金が加算されることとなります。この遅延障害金は、「元金+利息」で算出されます。つまり、利息にも遅延障害金がかけられてしまうということです。返済が遅れると負担が大きくなってしまうため、注意が必要です。

 次に、カードローン会社で最も採用されているリボルビング払いの注意点を紹介します。

<金利が高い>
 リボルビング払いは、分割払いよりも金利が高く設定されている場合が多いです。元金が減りにくいため、支払い期間が長くなってしまうことも多く、その分利息が多くついてしまいます。毎月の返済額が変わらない方式もあるため、あまり金利の高さが実感できないという実態があります。

<返済期間がわかりにくい>
 カードローンの便利な点は、上限限度額内であれば何度でも借入ができる点でしょう。しかし、この追加借入をすることで返済期間はどんどん長くなっていってしまいます。結果的に総支払額は大きくなり、利息だけでも大きな額になってしまうケースがあります。

具体的な計算例

 「どの程度利息がかかるのか」を自分で計算ができるようになると、自分がどれだけの額返さなければならないのか把握することができます。計画的な利用をしていく上でも、利息の計算方法を知っておくことは大切なことです。カードローンの利息を計算する上で把握しておかなければならないのが、「金利」と「借入期間」です。

 通常のローンであれば、元金に年利をかけることで利息を出すことができますが、カードローンの場合は「借入期間」も必要となります。キャッシングローン形式であるため、借りた日数だけ利息がかかる仕組みになっているからです。そのため、カードローンの利息を計算するためには、何日借りたかという借入期間も把握しておくことが必要です。
 
 実際の計算式は以下の通りです。
<利息の計算式>
利息=元金×金利×借入期間

▼具体例
たとえば、年利18.0%のカードローンで元金15万円を借入したとします。この額を30日間で返済した場合に発生する利息は以下のように計算します。

利息=15万円(元金)×18.0%(年利)÷30日(借入期間)×365日

 上記の計算をすると、利息が1849円と出てきます。もし借入期間が倍の60日であった場合は、上記の式の借入期間を60日にするわけですから、結果としてその分利息も大きくなるということが分かります。

金利を抑えるには

 カードローンは返済期間が長くなるほど、利息が大きくなってしまいます。金利を抑えることができれば、総支払額も大きくならずに済むでしょう。

 金利を抑えるために大切なことは、「カードローン会社を慎重に選ぶこと」です。さまざまなカードローン会社を比較して、金利を確かめましょう。会社によっては、「30日間無利息キャンペーン」というものをやっているところもあります。期限内に返済することが前提となりますが、返済が可能であれば利用することも一つの方法でしょう。

 金利が決定するのは、あくまで審査後であるため、最大でどれだけの金利がかけられるのかという点をポイントにし、多くのカードローン会社を比較することをおすすめします。そのため、下限金利よりも上限金利を確認することが大切となります。

まとめ

 いかがでしたでしょうか。金利はカードローンを考えるときにとても重要なポイントとなります。まずは金利がどのような形で利息計算されるのかを理解し、なるべく低い金利で借入ができるよう多くのカードローン会社を比較し検討しましょう。

 また、利息を大きくしないためには、返済期間を短くすることを意識することが大切です。余裕があるときは繰り上げ返済を行うなど、なるべく早いうちに返済を終わらせるようにしましょう。特にリボルビング払いの場合は、金利が高いため、返済期間が延びると利息に大きく影響します。事前に返済計画をたてておくことが大切です。
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