銀行カードローンのメリット・デメリット

 銀行カードローンは、低金利で大口融資も利用できる便利なカードローンです。消費者金融などのカードローンとは違う法律によって規制されているため、借入の上限額などにも大きく差があります。今回は銀行カードローンの特徴やメリット・デメリットなどについて紹介します。

銀行カードローンとは

  • 【画像】カードローン,銀行カードローン

 
 カードローンには様々な種類がありますが、「銀行が提供しているカードローン」と「消費者金融など金融機関以外が提供しているカードローン」の2つに大別されます。銀行が提供しているカードローンを一般的に銀行カードローンと呼びます。

 銀行カードローンの最大の特徴は「低金利」であること。消費者金融業者の扱うカードローンの金利に比べて、金利(実質年率)が低く抑えられています。

 比較的生活にゆとりのある人が対象とされていますが、自分の収入がゼロでも配偶者の収入があれば、融資可能な銀行カードローンもあり、専業主婦などにもおすすめのカードローンとなります。ただし、金利が低いといった借入の条件がいいため、審査は他のカードローン会社に比べて厳しくなります。安定した収入を得る仕事につき、今までの信用情報に傷がついていないなど、きちんとした返済能力があるかどうか厳しく審査されることとなります。

 また、銀行カードローンは総量規制の対象ではないという特徴があります。総量規制とは個人の借入上限額を収入の3分の1までに制限される仕組みのことです。

 消費者金融などのカードローンは総量規制の対象となるため、最大でも年収の3分の1までしか借入することができません。年収の額によって借入できる金額が変わるため、借入したい額を満額借りることができない可能性があります。
一方で、銀行カードローンは総量規制の対象にはならないため、他のカードローンに比べ、上限融資額が高く設定することができます。つまり、収入の3分の1以上の上限額で融資を受けることができる可能性があります。そのため、大口融資などに向いているといえるでしょう。


銀行カードローンを選ぶときのポイント

 銀行カードローンの中でも提供する銀行によって様々な商品がありますが、「金利が低い銀行カードローン」を選ぶことがいいでしょう。ただし、申し込む銀行が同じでも、申込者の借入限度額やこれまでの取引実績によって金利が変わってくる可能性があります。契約前に一度確認しておくことをおすすめします。

 また、それに加えて返済計画に合わせた商品があるかを確かめます。月々の最低返済額が2000〜3000円など低い場合、毎月の支払いは楽ですが、その分返済期間が長くなり利息はかさみます。毎月の返済額と返済期間、返済総額などを自分で把握しておくことが大切です。その上で自分に合う商品がある銀行カードローンを選べば、毎月スムーズに計画通りの返済を行うことができるでしょう。


メリットとデメリット

 銀行カードローンは低金利であることに加えて、金融機関が扱っているローンなので安心であるという良いイメージが強いですが、もちろんデメリットもあります。ここでは、銀行カードローンのメリットとデメリットについてそれぞれご紹介します。

メリット

デメリット

 銀行カードローンの大きなメリットは「金利の低さ」です。消費者金融のキャッシングの平均的な金利が5〜18%程度ですが、銀行カードローンの平均的な金利は3%〜15%と、やはり銀行カードローンの金利の方が低い水準となっています。

 また、「限度額が大きい」こともメリットの一つです。消費者金融の限度額は300万円までとされていますが、銀行カードローンの限度額は500万円のところが多く、中には最大で800万円を限度額にしている銀行カードローンもあります。また、総量規制の対象外となっているため、収入の3分の1以上の額を借入することができる点も魅力です。

 銀行カードローンは、銀行が直接運営しているという安心感もメリットといえるでしょう。全国に支店があり、多くの人が知っている銀行が運営しているとあれば、借入をするのも安心です。



 様々なメリットを紹介しましたが、銀行カードローンにもデメリットはあります。一番のデメリットは「審査期間が長い」ことです。

 消費者金融などのカードローンの審査などでは最短30分で済むことも多く、即日融資が可能な場合もあります。銀行のカードローンの審査は2〜3日かかることが多くあります。審査が厳しいという点でも、どうしても時間がかかってしまいます。

 ただし、最近では即日融資に向けた審査体制を整えている銀行カードローンも多く、昔ほど審査が長くてなかなか融資が受けられないということはありません。







▼銀行カードローンに向いている人
<専業主婦>
 消費者金融や信販会社のカードローンは総量規制の対象となるため、収入がない場合受けることができません。収入がない専業主婦の場合、そのようなカードローンから融資を受けることができません。

 ですが、銀行カードローンは総量規制の対象にないため、配偶者の収入などを基準に審査を受けることができます。専業主婦にとって利用できるカードローンであると言えるでしょう。ただし、銀行によっては申し込みの条件に「自身の収入があること」と書かれている場合があるため、注意が必要です。

<大口融資を受けたい人>
 銀行カードローンは消費者金融のカードローンに比べて上限額が高いため、大口の融資を受けたい人におすすめです。また、総量規制の対象にならないため、収入の3分の1以上の融資を受けることも可能となります。収入の3分の1以上の融資や高額の融資を受けたい場合は、銀行カードローンが合っているでしょう。

<他社からの借入がなく低金利に抑えたい人>
 銀行カードローンの厳しい審査に通過する上で、すでに他社から借入があるというのはあまりいい印象を抱かれません。そのため、他社から借入や信用情報に傷がなく、できるかぎり低金利で抑えたい人には銀行カードローンがおすすめです。審査が厳しいため、逆にクリアしやすいステータスであれば、低金利でカードローンを契約できます。

▼銀行カードローンに向いていない人
<信用取引に傷がついている人>
 銀行カードローンの審査は消費者金融などのカードローンに比べて審査が厳しいため、過去にカード支払いの延滞や利用停止といった信用取引に傷がつくことをしてしまっている場合は、審査自体を通ることが困難であるといえます。また、収入が安定していない場合も審査は通りにくくなります。

<できるだけ早く融資を受けたい人>
 急なお金の入り用があった際にカードローンを利用する場合、銀行カードローンは審査期間が他のカードローンに比べて長いため、向いていないといえます。即日で融資を受けたいのであれば、消費者金融や信販会社のカードローンがいいでしょう。

「銀行系カードローン」との違い

 銀行カードローンと同じような呼び方で「銀行系カードローン」というものがあります。これは銀行などの金融機関が提供しているカードローンではないため注意が必要です。
 銀行系カードローンとは、銀行の子会社やグループ会社が提供しているカードローンのことをいいます。つまり銀行カードローンは契約先が銀行となりますが、銀行系カードローンとは契約先が消費者金融となります。また、借入金の引き出しを消費者金融と提携している銀行のATMで行うことができます。普段その銀行口座を利用している人にとっては非常に便利であるといえるでしょう。

 ただし、銀行カードローンは総量規制の対象とならないため、年収の3分の1以上の融資を受けることができましたが、銀行系カードローンは総量規制の対象となるため年収の3分の1以上の融資を受けることはできません。銀行系カードローンが銀行カードローンと比較して大きなメリットとなるのは「融資までのスピード」です。審査スピードは銀行系カードローンの方が銀行カードローンよりも早く、融資までの期間が短くて済みます。

 また、銀行系カードローンも銀行カードローンと同様に、低金利での融資を行っています。消費者金融などのカードローンと比較して金利が低く、銀行がバックについているという安心感があるのが特徴といえるでしょう。

 大きな額を借りる予定がなく、気軽に融資を受けたい場合は「銀行系カードローン」を利用してみてもいいかもしれません。

まとめ

 銀行カードローンは、契約先が銀行であるという安心感や金利の低さから、人気のカードローン。ただし、審査が厳しいことでも有名で、他社からの借入や信用情報に傷がある場合、審査を通るのが難しくなります。また、審査期間がとられるため、いち早く融資を受けたいという方にはあまり向いていないかもしれません。

 融資までのスピードを重視する場合は、銀行系カードローンを検討してみてもいいでしょう。借入したい額や条件を踏まえて、自分に合ったカードローンの種類を選ぶことが大切です。
 
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