注文住宅の平均価格は?家を建てる費用の内訳を解説
間取りや設備などでこだわりを叶えやすい注文住宅に憧れる人は多いですが、どこにいくら費用がかかるのかわからず、不安になることもあるでしょう。今回は、注文住宅の平均価格や、費用の内訳について解説します。
注文住宅の価格相場
国土交通省住宅局が発表した「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」では、新築住宅の建築費用は全国平均で3,866万円でした。このうち、住宅建築にあたって土地を購入した場合の全国平均費用は5,436万円です。注文住宅の価格相場は、土地取得の有無によっても大きく変わります。
注文住宅でかかる費用の内訳
土地にかかる費用
また、土地を購入する場合、土地そのものの費用のほかに、契約に関わる手数料や印紙代、土地を取得したことによる税金などもかかります。
本体工事にかかる費用
本体工事に含まれるのは、仮設工事や基礎工事、木工工事といった基礎・構造から、外装や屋根の工事、窓やドア、断熱材、タイルの取り付け、電線・水道管の配線・配管、空調工事、住宅設備の設置工事などです。
ハウスメーカーや工務店などの広告でうたわれる住宅価格や坪単価は、この本体工事代金だけを指している場合があるので、注意してください。
付帯工事にかかる費用
なお、本体工事費用と付帯工事費用を合わせて、建築工事費用といいます。
諸経費
諸経費は建築工事費用の5〜7%程度が相場とされていますが、現金で支払う場合が多いです。余裕を持って10%分くらいは現金で用意しておくと安心でしょう。
注文住宅の予算の決め方
ローンの借入可能額から決める
年収倍率は住宅購入にかかる費用を世帯年収で割った数字で、「年収倍率=住宅の購入額÷世帯年収」で計算できます。
「2022年度 フラット35利用者調査」によれば、2022年の年収倍率の全国平均は、土地付き注文住宅で7.7倍、注文住宅で6.9倍でした。例えば、世帯年収が700万円だった場合、土地付き注文住宅なら5,390万円、注文住宅なら4,830万円程度が借入可能と考えられるということです。
用意できる頭金から決める
一般的に、住宅購入の際は頭金として住宅価格の10〜20%を用意すべきとされています。そのため、頭金にあてられる貯蓄がいくらあるかで、注文住宅を建てる費用を考えることもできます。
例えば、頭金にあてられる貯蓄が300万円だった場合、注文住宅の予算は3,000万〜6,000万円と考えられるでしょう。
返済負担率から決める
返済負担率から、注文住宅の予算を考えることもできるでしょう。例えば、年収が500万円の場合、毎月の返済額が10万円(年間120万円)だとしたら、120万円÷500万円×100で24%です。理想的な返済負担率のため、これに合わせて借入期間や完済する年齢を考えると、注文住宅の予算が決めやすくなります。
注意したいのは、返済負担率は住宅ローン以外にも、すべての借入れを含めて考える点です。カーローンなど、住宅以外のローン返済がある場合は、その返済額も含めて返済負担率を計算してください。
注文住宅のコストを抑えたいときは?
形状をシンプルにする
また、外壁のでこぼこが少ない四角の家のほうが、資材費や作業工程を少なくできるため、コストは低くなるでしょう。コストを抑えたい場合は、できるだけシンプルな外観を目指してください。
間取りをシンプルに、壁を少なくする
また、和室は洋室よりも資材が高い傾向があるため、必要なければ洋室のみにして、和室を作らないという選択も、コストを抑えるために有効です。
水回りを集中させる
特に、2階建て以上の場合、各階にトイレを設置しようと考える人は少なくありませんが、家族の人数を考慮して検討してください。1ヵ所のみにすることでコストを抑えられ、掃除の手間が減るメリットがあります。
設備にこだわりすぎない
床暖房などの後からつけると高額になる設備は除き、建てた後に徐々に設備を追加していく方法もあります。家具やカーテンなどもオーダーではなく、市販品を選ぶことでコストが抑えられます。
価格を考えて理想の注文住宅を建てよう
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