高気密高断熱住宅を建てるには?おすすめハウスメーカー8選

高気密高断熱住宅を建てるには?おすすめハウスメーカー8選

家づくりを検討していると、高気密高断熱住宅という言葉を聞くことがあるでしょう。高気密高断熱住宅は省エネルギーで快適な住空間を実現するもので、いくつかのハウスメーカーが対応しています。
この記事では、高気密高断熱住宅の基本的な知識と、導入のメリット・デメリットを解説します。さらに、信頼できるおすすめハウスメーカー8社をご紹介しますので、導入の検討に役立ててください。

mokuji目次

  1. 高気密高断熱住宅の性能
    1. 住宅の高気密性能
    2. 住宅の高断熱性能
  2. 高気密高断熱住宅のメリット・デメリットは?
    1. 高気密高断熱住宅のメリット
    2. 高気密高断熱住宅のデメリット
  3. おすすめ高気密高断熱住宅ハウスメーカー8選
    1. スウェーデンハウス
    2. 三井ホーム
    3. 住友林業
    4. セキスイハイム
    5. 一条工務店
    6. 住友不動産
    7. トヨタホーム
    8. ミサワホーム
  4. 高気密高断熱住宅を建てるときのポイント
    1. 換気システムを必ず導入する
    2. 窓の構造に注意する
  5. 高気密高断熱住宅は、指標を参考にしながらハウスメーカーに相談しよう

高気密高断熱住宅の性能

近年、エネルギー効率の良い家づくりが求められる中で、高気密高断熱住宅は多くの注目を集めています。まずは、住宅の高気密性能・高断熱性能と、その指標について解説します。

住宅の高気密性能

高気密性能を持つ住宅とは、断熱材、防湿シート、精密に作られた建築部材、気密テープなどを駆使して、外気の侵入を極力遮断し、内部の快適な空気を保持する家のことです。

気密性の高さにより、外からの熱や寒さの侵入を防ぎ、目には見えないほど小さな隙間からの空気の入れ替わりを最小限に抑えます。

家の気密性を示す指標のひとつが、「C値」です。これは住宅全体の隙間面積(cm2)を延床面積(m2)で割った数値で、「cm2/m2」という単位で表されます。

この値が低いほど気密性が高いことを意味し、気密測定検査機を使用して、建築途中または完成後に測定されます。

住宅の高断熱性能

高断熱性能を持つ住宅とは、床下、天井、外壁などに充填断熱(内断熱)や外張り断熱(外断熱)の技術を用いて断熱材を施し、熱伝導を大幅に減らすことで室内の温度を一定に保つものです。

断熱性の高さにより、冷暖房の必要性が減少し、結果として光熱費の節約につながるでしょう。

建物全体の熱損失を示す指標が「Q値」です。これは屋外と屋内の温度差1℃あたりの熱損失係数で、「W/m2・K」という単位で示されます。

この数値が低いほど建物は熱を逃がしにくく、断熱性能が高いことを意味します。

Q値のほかに、建物の外皮部分から熱が逃げる速度を示す指標となるのが「UA値」(外皮平均熱貫流率)です。
単位はQ値と同じW/m2・Kで、この値が低いほど外部への熱損失に時間がかかり、高断熱性を持つことを表します。
また、UA値には地域による気候の違いを考慮した地域基準があり、地域に合わせた断熱設計を検討することが大切です。

高断熱性能の住宅を考える際は、これらの数値を基準にハウスメーカーに相談してみてください。

高気密高断熱住宅のメリット・デメリットは?

高気密高断熱住宅のメリット・デメリットは?

高気密高断熱住宅は、現代の住宅市場でますます人気を集めていますが、その選択を検討する際には、メリットとデメリットの両方を理解することが不可欠です。
ここでは、高気密高断熱住宅が持つさまざまなメリットと潜在的なデメリットを挙げ、それらが生活にどのように影響を与える可能性があるかを解説します。

高気密高断熱住宅のメリット

高気密高断熱の住宅がもたらすメリットは多岐にわたります。
まずひとつは、夏の暑さや冬の寒さを効果的に遮断し、一年を通して室内温度を快適に保つことです。

その結果、結露の発生を抑えることが可能となり、家の耐久性向上やカビの発生リスク低減にもつながります。

また、すべての部屋の温度を一定に保つことで、温かい部屋から寒い部屋へ移動したときの急激な温度変化による健康リスクを軽減します。特に、冬場のお風呂上がりなどのヒートショックのリスクに備えることが可能です。

高い防音効果も注目すべき点で、外からの騒音を大幅に軽減し、家庭内のプライバシーを守ります。

さらに、室内の温度を一定に保つことで、冷暖房機器の使用頻度を低減し、光熱費の節約もできるでしょう。
エネルギー使用量の削減は、家計に優しいだけではなく、地球環境に対する負荷の軽減にも貢献します。

このように、高気密高断熱の住宅は快適で健康的な生活空間を提供するだけではなく、経済的かつ環境に優しい住まいといえるのです。

高気密高断熱住宅のデメリット

高気密高断熱の住宅は、その優れた気密性と断熱性によりエネルギー効率が高いという大きなメリットがありますが、建築コストは高額になりがちです。

特に、専用の断熱材や気密性を高める材料、それらを取り扱う専門の施工技術が必要とされるため、通常の住宅よりも多くの費用がかかることを想定しなければなりません。

注文住宅は高い?建築費が高くなる理由やコストを抑える方法を解説

また、室内は外気の湿気が入りにくいため、乾燥しやすいこともデメリットといえます。
しかし、加湿器の使用や室内での洗濯物干しなどにより対策が可能です。

長期的に見れば光熱費の節約による経済的メリットや、快適な室内環境を維持できるメリットがこれを上回ると考えられるため、正しく対応することで快適な生活空間を実現できます。

おすすめ高気密高断熱住宅ハウスメーカー8選

現代の住宅建築において、エネルギー効率の高い住まいを実現するためには、高気密高断熱の技術が欠かせません。しかし、多くのハウスメーカーが存在する中で、自分のニーズに合った選択肢を見つけるのは難しいことです。

ここでは、品質、コストパフォーマンス、サービスの面でおすすめの高気密高断熱住宅ハウスメーカー8社をご紹介します。

スウェーデンハウス

スウェーデンハウスは、その高い断熱性と気密性、そして北欧風の洗練されたデザインで知られるハウスメーカーです。特筆すべきは、日本の住宅市場では珍しい木製サッシを標準装備している点です。木材の自然な断熱性に加え、3重ガラスのサッシを採用することで、窓からの熱損失を大幅に低減しています。
スウェーデンハウスは、一棟一棟のQ値、C値、U値(外皮平均熱貫流率)を算出して建主に引き渡しており、その自信と品質の高さを示しています。
参照:スウェーデンハウス「高断熱・高気密・計画換気」(情報は2024年2月21日時点)

スウェーデンハウスについては、下記の記事をご覧ください。
スウェーデンハウス ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

三井ホーム

三井ホームは、高気密高断熱性能において特筆すべき特徴を持つハウスメーカーです。壁の断熱材に厚みを持たせることで優れた断熱効果を実現しており、標準仕様でUA値が0.43w/m2・Kという断熱性の高さを示しています。ただし、天井の高さを高めに設計しているため、屋根断熱の性能が壁のそれに比べて若干劣り、全体としてQ値が示す断熱性は若干低めのようです。

一方で、窓の仕様を樹脂サッシやトリプルガラスへのグレードアップによって、より高い断熱性能を持つ「高断熱70住宅」へと昇華させることができます。また、ツーバイフォーの構造を採用しているため、気密性能の確保が比較的容易であると考えられます。このことから、三井ホームは、独自の断熱技術と設計によって、居住者に快適な住空間を提供することに注力しているハウスメーカーといえるでしょう。
参照:三井ホーム「健康・快適」(情報は2024年2月21日時点)

三井ホームについては、下記の記事をご覧ください。
三井ホーム ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

住友林業

住友林業は、その高気密高断熱性能において独自の工法を採用しているハウスメーカーです。UA値が0.46W/m2・Kという高い断熱性を実現する「マルチバランス構法」は、在来木造軸組工法とツーバイフォー工法の両方を用い、開口部の面積を最小限に抑えるものです。特に、在来木造軸組工法では充填断熱を、ツーバイフォー工法では外断熱フルセーブ工法を採用し、これにより全体の断熱性能を向上させています。

屋根断熱に関しても、ほかのハウスメーカーより厚い断熱材を使用しているため、UA値の平均が高めに設定されています。さらに、寒冷地では遮熱高断熱ガラスの採用により、熱損失を大幅に減少させることが可能です。
参照:住友林業「マルチバランス構法」(情報は2024年2月21日時点)

住友林業については、下記の記事をご覧ください。
住友林業 ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

セキスイハイム

セキスイハイムは、その優れた高気密高断熱性能で知られるハウスメーカーです。特に木質系グランツーユーの住宅では、UA値が0.46W/m2・K、Q値が1.6W/m2・Kと高い断熱性を示し、C値が1.0cm2/m2未満という驚異的な気密性を示しています。

このハウスメーカーは木質系と鉄骨系の住宅を提供していますが、断熱性においては木質系が優れているようです。
建物完成後には気密性をきちんと測定して公表している点は、セキスイハイムが提供する住宅の快適性とエネルギー効率の高さを物語っています。
参照:セキスイハイム「断熱・気密性能」(情報は2024年2月21日時点)

セキスイハイムについては、下記の記事をご覧ください。
セキスイハイム ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

一条工務店

一条工務店は、業界をリードする高い気密性と断熱性を誇ります。特に「i-シリーズII」のUA値0.28W/m2・KQ値0.51W/m2・Kという数値は高い断熱性を、C値0.59cm2/m2という数値は業界でもトップクラスの気密性を示すものです。

窓には、高い断熱性を確保しつつ防犯性も兼ね備えた樹脂サッシのトリプルガラスを採用。壁断熱には、熱伝導率が低く高断熱性能を発揮するウレタンフォームを使用し、さらに外断熱も採用しています。

一条工務店の住宅は、計画換気による快適な空気環境を実現しつつ、高い気密性により熱損失を最小限に抑えることが可能です。また、高い気密性能を維持することで、長期間にわたり快適な居住空間を提供し続けることができるでしょう。
参照:一条工務店「超省エネ×超健康住宅『i-シリーズII』」(情報は2024年2月21日時点)

一条工務店については、下記の記事をご覧ください。
一条工務店 ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

住友不動産

住友不動産の住宅が提供する高断熱性能は、経済産業省が普及を目指すZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の標準を上回っています。この性能を実現している技術のひとつは、家を包み込む断熱材に使用されている、熱伝導率が低く、高い断熱性能を持つ高性能グラスウール24Kです。これにより、壁や屋根を通じての熱の流出入が大幅に抑制され、室内温度を一定に保ちやすくなります。

また、熱損失が特に大きいとされる窓には、耐候性に優れた高耐候樹脂サッシを採用しており、熱の逃げやすい窓からの熱損失を効果的に減少させています。さらに、家の顔ともいえる玄関には、高断熱玄関ドアを使用。このドアは外気の影響を受けやすい玄関エリアの熱の出入りを大きくガードし、エネルギー効率の高い住宅環境を支えます。
参照:住友不動産「ZEH仕様標準」(情報は2024年2月21日時点)

住友不動産については、下記の記事をご覧ください。
住友不動産 ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

トヨタホーム

トヨタホームは、UA値、Q値、C値において、業界の省エネ基準を満たす、またはそれを上回る数値を実現し、住宅のエネルギー効率を大幅に向上させています。
住宅の断熱性を高めるために、トヨタホームは壁に外張り断熱と充填断熱の組み合わせ、床には高性能硬質ウレタンフォーム、天井にはグラスウール充填を採用。さらに、窓には断熱サッシと高遮熱ペアガラスを使用し、これにより断熱性能と気密性をさらに強化しています。
参照:トヨタホーム「エスパシオシリーズのテクノロジー - 断熱」(情報は2024年2月21日時点)

トヨタホームについては、下記の記事をご覧ください。
トヨタホーム ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

ミサワホーム

ミサワホームは、提供する住宅の標準仕様として高気密高断熱性能を採用し、地域ごとの厳しい省エネルギー基準に対応しています。具体的には、UA値を1990年代初頭の木造住宅の半分以下に抑え、冷暖房に必要なエネルギー消費の大幅削減を実現しました。

特に、寒冷地域の住宅では高断熱仕様を導入しており、その効果は年間光熱費の著しい削減につながっています。ミサワホームの住宅は、冷暖房エネルギーの効率的な使用によりランニングコストを大幅に削減し、同時に環境負荷も低減することを実証しています。
参照:ミサワホーム「AMENITY [エネルギーデザイン(2)高断熱住宅]」(情報は2024年2月21日時点)

ミサワホームについては、下記の記事をご覧ください。
ミサワホーム ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

高気密高断熱住宅を建てるときのポイント

高気密高断熱住宅は、快適な居住環境とエネルギー効率の向上を実現する住まいといえますが、建築にあたってはいくつか配慮が必要です。ここでは、高気密高断熱住宅を検討する際に特に重要なポイントをご紹介します。

換気システムを必ず導入する

高気密高断熱の住宅は気密性が高いため、室内の空気が新鮮ではなくなりがちです。これを解決するためには、24時間稼働する換気システムを設置し、室内の古い空気を外に排出して外から新鮮な空気を取り込む必要があります。特に、アレルギー症状など、健康への配慮からも換気システムは必須です。

窓の構造に注意する

窓の構造に注意する

住宅設計において窓の構造は、特に気密性と断熱性に大きく影響を与えます。窓の構造によっては、夏には外からの熱が室内に侵入しやすく、冬には貴重な暖かい空気が窓から逃げやすくなるでしょう。

高気密高断熱住宅においては、窓ガラスが2重・3重の構造になっていたり、サッシ周りに特殊構造を採用していたりします。

こうした窓の構造を確認することも、一年を通じて快適な居住空間を保つには重要です。

高気密高断熱住宅は、指標を参考にしながらハウスメーカーに相談しよう

高気密高断熱住宅は、冷暖房の効率を向上させ、一年中安定した室温を維持することが可能です。省エネルギー性や快適な居住環境といったメリットが挙げられますが、初期投資が高額、換気が必要といったデメリットもあります。
この記事で紹介した8社のハウスメーカーは、これらの課題に対応できる高品質な住宅を提供しています。気密性や断熱性の指標を参考にしながら、ハウスメーカーに相談してみてはいかがでしょうか。

オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「ハウスメーカー 注文住宅 満足度ランキング」を発表しています。デザインや金額の納得感、モデルハウス、営業担当者の対応など、さまざまな視点でのランキングを確認できますので、ハウスメーカー選びの参考にしてください。

ハウスメーカー 注文住宅オリコン顧客満足度ランキング

  • 1位

    81.0

    スウェーデンハウス

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 2位

    78.7

    住友林業

  • 2位

    78.7

    ヘーベルハウス

  • 4位

    78.5

    積水ハウス

  • 5位

    77.5

    一条工務店

  • 6位

    77.2

    パナソニック ホームズ

  • 7位

    76.9

    セキスイハイム

  • 7位

    76.9

    三井ホーム

  • 9位

    76.6

    大和ハウス

  • 10位

    76.1

    ミサワホーム

  • 11位

    76.0

    イシンホーム

  • 12位

    75.8

    住友不動産ハウジング

  • 13位

    75.5

    トヨタホーム

  • 14位

    74.9

    クレバリーホーム

  • 15位

    74.6

    アイ工務店

  • 16位

    73.4

    富士住建

  • 17位

    73.3

    アキュラホーム

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 17位

    73.3

    イシカワ

  • 19位

    73.1

    アイフルホーム

  • 19位

    73.1

    桧家住宅

  • 21位

    73.0

    住宅情報館

  • 22位

    72.9

    ユニバーサルホーム

  • 23位

    72.5

    パパまるハウス

  • 24位

    72.3

    ヤマダホームズ

  • 25位

    72.2

    タマホーム

  • 26位

    71.3

    秀光ビルド

  • 27位

    69.7

    アイダ設計

  • 28位

    69.0

    オープンハウス・アーキテクト

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