「カードローン」利用世帯の“年収はいくら”? 主な目的も紹介!

 限度額内であれば自由に借入のできるカードローンは、その利用用途も自由に決めることができます。基本的に事業資金には利用できないなどの一部制限はありますが、ローンの種類や金融機関によってはそれも可能です。

 自由とはいえ、一般的にはどのような目的で利用されていることが多いのか、実際にどれほどの年収の人が利用しているのか、など具体的なことを知りたい人も多いでしょう。そこで今回は、実際にカードローンを利用した人に行った調査レポートをもとに、 “利用者の年収”や“主な利用用途”などを紹介していきます。

一番多い利用目的は…?

  • 【画像】カードローン,利用目的

 年収別による利用目的を見ていきましょう。

 2012年に日本統計センターがクレジットカード会社のキャッシング・カードローンの利用者に行った調査(直近3年以内)によると、年収300万円以下で最も多い利用目的は【生活費の補填】で45.8%。年収別では、年収が低いほど【生活費の補填】への回答率が高くなる傾向にありましたが、300万円以下の世帯では【冠婚葬祭費の支払い】もほかの所得層に比べ、やや高めとなりました。すぐに現金が必要となる冠婚葬祭は、カードローンの利用目的としてはメジャーなもの。現金での即日支払いが一般的な葬儀は、お金にまつわるトラブルも起こりがち。こうした場合に備え、「葬儀ローン」を用意している会社や金利を抑えつつ、即日融資可能な会社もあります。
 次に年収が301〜500万円では、【生活費の補填】のほか【クレジットカードの支払い資金不足】が17.6%と若干多く、501〜1000万円では【子どもの養育費関連の支払い】も、これまで挙げた項目に並んで上位になりました。子どもが成長するにつれ、進級や習い事などで出費がかさむもの。運悪くタイミングが重なり、出費がかさんでしまったときに、一時的にカードローンで借入を行うことで対処ができます。

 年収に関わらず最も多い利用用途は【生活費の補填】という結果でした。収入に関わらず、多くの人が『日常生活で必要に応じてカードローンを利用している』ということがいえます。もちろん、結婚資金にあてたり、住居や車など高額な買い物の費用にあてることもあるかもしれませんが、こうした場合には別途ローンが用意されていることが多いため、カードローンを利用する人は少ないといえるでしょう。

 また、ジャパンネット銀行が2013年に行った調査では、定期的にカードローンを利用している回数が最も多いのは世帯年収が800万円以上1000万円未満だったそうです。年収が低いほど利用しているというイメージがありますが、こうした高収入の世帯は「きちんと返せる余裕がある」ということから何度も利用していることが伺えます。

職業別の利用調査では、意外な職業同士が同じ結果に

 続いては、職業別の利用用途を紹介していきます。
  • 【画像】カードローン,職種別,調査

 続いては、職業別の利用用途を紹介していきます。

 派遣・契約社員パート・アルバイト・フリーター専業主婦/主夫は、ほかの利用者に比べて「生活費の補填」の回答割合がいずれも45%。そのほか、フリーランス(個人事業主)は「クレジットカードの支払い資金不足」が23%とこちらもほかに比べて高い割合です。

 そのほか専門職は「欲しいもののための資金不足」、公務員、農林漁業、学生は「小遣い不足」の回答割合が全体に比べて高いという結果になりました。最もカードローン審査を通りやすいといわれている公務員と収入の面から場合によっては審査が通りづらいこともある学生が、同じ利用用途の割合が高いというのは興味深い結果です。

 こちらも特別な職業だからといって利用に大きく差が出るわけではなく、それぞれ普段の生活圏内で借入を行っていることがわかります。このように、カードローンでお金を借りるということは、特別なことではなくなってきているといえるでしょう。たとえば、「今月は友人の結婚式が続いて、家賃の支払いに1万円足りない」「事故で修理費に加えて罰金まで支払わなければならなくなった」と、どんな仕事についていても発生しうる金銭トラブルを解決するために、カードローンは一役かってくれるといえます。

カードローンは気負わずに、節度をもった利用を

 どんな年収や職業でもカードローンでお金を借りて、普段の生活に役立てることが日常化しつつあることがわかりました。いざというときに備えて、いつでも現金を引き出せるカードを1枚作っておくのもよいでしょう。ただし、手軽に借りられるとはいえ、自分の口座のお金ではなく「借金をしている」という意識は忘れないように。こうした意識を持つことにより、借りすぎや返済滞納といった事態を防ぐことにつながります。必要なときに少しだけ借り、翌月給料が入った時点で返済する、というスタイルを心がけましょう。
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