ペット保険に見直しは必要?見直しや乗り換え時の注意点を解説

ペット保険に見直しは必要?見直しや乗り換え時の注意点を解説

 人間の保険は、年齢やライフステージ、時代の変化などに応じて随時見直しをしたほうがいいとされています。では、ペット保険は見直しが必要なのでしょうか。
 
 本記事では、ペット保険の見直しをしたほうがいいケースや、見直しや乗り換えをするときの注意点、チェックしておきたいポイントなどについてご紹介します。現在のペット保険を継続すべきか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
目次
■ペット保険の見直しや乗り換えのタイミング
補償内容が合わない
保険料が高い
今よりも補償内容が希望に合う商品が販売された
■ペット保険の見直しや乗り換えに適さないタイミング
現在病気やケガをしている
過去に重いケガや病気をしている
ペットがシニア期に入っている
現在の保険で問題がない
■ペット保険の見直しや乗り換えの注意点
年齢の上限に該当しないか
既往症や治療中の病気やケガが補償対象になるか
補償内容が見直す前より悪くならないか
待機期間によって無保険にならないか
保険料が二重払いにならないか
■ペット保険の見直しや乗り換えをする際のポイント
保険料を確認する
通院回数など補償内容を確認する
返還保険料の有無を確認する
クーリング・オフの有無を確認する
■ペット保険の見直しは下調べが大切!比較検討して選ぼう

ペット保険の見直しや乗り換えのタイミング

 ペット保険は基本的に1年ごとの更新となっており、特に申し出がなければ自動更新になるものがほとんどです。

 では、見直したり乗り換えたりするのに適したタイミングはいつなのでしょうか。下記に該当する状況の場合は、現在の保険を継続するかどうか考えてみましょう。

補償内容が合わない

 ペット保険は、それぞれ補償内容が異なります。加入申込みをした時点では満足していたとしても、ペットの年齢が上がってきて希望する補償内容が異なってくることも考えられます。そのようなときは、ペット保険を見直してみてください。

 例えば、「加入時は治療費の負担が心配で、免責金額がなく70%補償の手厚いプランを契約したが、転職して収入が上がったので、ある程度の自己負担は許容できる」といった場合、免責金額が設定された保険や、50%補償の保険に乗り換えると保険料を抑えられます。通院補償なしで、入院と手術といった高額の治療にのみ備えるペット保険を選択することもできるでしょう。

 また、通院を補償しないプランに加入していたが、実際にペットとの生活が始まってみたら、入院や手術よりも通院治療が圧倒的に多く、通院を補償に加えたいといったケースも考えられます。ペット保険を見直すときは、保険に何を求めるかを考えて補償内容を選んでください。

保険料が高い

 ペット保険の保険料が高すぎて、日頃の生活に負担がかかっているという場合は、見直しのタイミングです。

 ペット保険は、ペットの医療費に備えるためのものですが、日々の生活が厳しくなるほど高い保険料を支払うのは避けたほうがいいでしょう。貯金などに回せるお金がなくなり、自己負担分の治療費が支払えなくなってしまう可能性もあります。無理のない範囲で支払える金額の保険に乗り換えることを検討してください。

 ペット保険の保険料は、保険会社やプラン、ペットの年齢などによって変わります。保険料が安いペット保険は、その分補償も手薄になりがちですが、月々の負担を減らすことで生活に余裕を持たせられます。

 補償内容が似ていても保険料は違う場合があります。見直す際は複数のペット保険を比較してみてください。

今よりも補償内容が希望に合う商品が販売された

 加入しているペット保険よりも、より希望に合った商品や、補償が手厚い商品、自分に適した商品などが新しく発売される可能性もあります。

 例えば人間のがん保険は、従来入院や手術への補償が主でしたが、現在では何にでも利用できる診断給付金をメインの補償にした保険も多くなっています。同様に、ペット保険も、ペットの医療の在り方や時代に応じて、新しい形のものが登場することも考えられます。

 今よりも魅力的な商品が発売された場合は、乗り換えを検討してみてください。

ペット保険の見直しや乗り換えに適さないタイミング

 ペット保険の見直しや乗り換えには、適さないタイミングもあります。下記に該当する場合、ペット保険の乗り換えを検討するきっかけがあったとしても、安易に現在の契約を解除しないようにしてください。

現在病気やケガをしている

 ペット保険の多くは、加入時点で発症している病気や治療中のケガは補償の対象外です。今まさに病院にかかっているペットは、保険の見直しや乗り換えをすべきではありません

 たとえ現在加入中のペット保険より条件が良くても、治療中の病気やケガは補償対象外の可能性が高いです。高額の治療や長期間の治療が必要になって「以前のペット保険なら保険金が支払われたのに」と思っても、元に戻すことはできませんから、現在の保険を継続してください。

過去に重いケガや病気をしている

 過去に重いケガや病気をしたペットは、新規にペット保険に加入できなかったり、その病気やケガが補償対象外になったりする場合があります。

 ペット保険では、悪性腫瘍など一部の病気やケガの既往歴や疑いがあるペットの新規加入を認めていません。具体的に対象外になる病気はペット保険会社により異なりますが、該当する病気に罹患したペットは、そもそも加入ができない可能性があり、乗り換えが難しいかもしれません。

ペットがシニア期に入っている

 ペット保険には、加入の上限年齢を定めている場合があります。ペットがシニア期に入っている場合は、乗り換えは十分に検討してください。シニア期をいつとするかは諸説ありますが、通常、犬や猫は7〜8歳頃からシニアとされ、ペット保険も8歳頃から新規加入の上限年齢を定めるものが多いです。

 高齢でも加入できるペット保険もありますが、補償内容が若いペットと異なっていたり、保険料が高額になったりすることもあります。乗り換え先の選択肢が少なくなるため、基本的には見直しや乗り換えは行わず、現在の契約を継続するのがおすすめです。

 なお、新規加入の場合に上限年齢を定めているペット保険でも、契約の更新は年齢の上限なく行える場合がほとんどです。

現在の保険で問題がない

 現在のペット保険の内容に不満がないのであれば、あえて保険の見直しや乗り換えをする必要はありません。新しいペット保険が登場したり、評判のいいペット保険の話を聞いたりすると「乗り換えたほうがお得だろうか」と思うかもしれませんが、不満がなければそのまま継続しても問題はないでしょう。

 「乗り換えたら、これまでのペット保険より補償内容が良くない」という可能性もあります。加入中のペット保険に特に不満がないのであれば、明らかに補償内容が手厚く、魅力的な保険が登場した場合以外は、無理に乗り換えずに現在の契約を継続しましょう。

ペット保険の見直しや乗り換えの注意点

ペット保険の見直しや乗り換えの注意点

 続いては、ペット保険の見直しや乗り換えの際の注意点を紹介します。ペット保険をスムーズにトラブルなく切り替えるために、下記のような点に注意してください。

年齢の上限に該当しないか

 前述したように、多くのペット保険には新規加入時の上限年齢が設定されています。ペット保険の見直しや乗り換えのタイミング次第では、ペットが高齢になっている可能性もあるでしょう。上限年齢にかかっていないかどうか、しっかり確認しておいてください。

 なお、ペット保険の新規加入年齢は、上限が「◯歳◯ヵ月」または「満◯歳」といった形で定められています。この年齢は、補償開始時の年齢を指している場合があるため、「申込み時点でぎりぎり上限をクリアしている」という場合、加入できるかどうか事前にペット保険会社に確認しておくと安心です。

 「保険を乗り換えるつもりが、新しい保険に加入できずに無保険になってしまった」ということがないよう、ご注意ください。

既往症や治療中の病気やケガが補償対象になるか

 既往症や治療中の病気やケガがある場合、多くのペット保険では補償の対象外になります。そもそも、既往症や持病があると、ペット保険への加入自体ができないことも多いです。

 ただし、すでに完治している病気やケガで、再発の可能性が低い場合は保険に加入できる可能性もあります。その場合、再発した場合に保険の対象になるのかどうか、別の病気で同じ場所に問題が起こったときに補償されるかどうかなど、詳しく確認しておきましょう。

 とはいえ、現在治療中の病気やケガがある場合は、基本的に保険の見直しを行わず、加入中の保険を継続するのがおすすめです。

補償内容が見直す前より悪くならないか

 ペット保険の見直しや乗り換えは、より良い補償を受けるために行うべきものです。補償内容が見直す前よりも悪くなるようでは問題があります。

 ただし、「補償内容を抑えて、その分保険料も抑える」ために乗り換えることもあります。保険料と補償内容を確認して、見直す前よりも条件が良くなっているのであれば、乗り換えのメリットがあるでしょう。

 「新しい保険だから」、「キャンペーンが魅力的だったから」といった理由で、補償内容が不十分な保険に乗り換えることがないようにしてください。

待機期間によって無保険にならないか

 ペット保険では、保険期間が始まった後に一定の待機期間(免責期間)を設けているものが多くあります。保険の乗り換えをする際は、実質的に無保険の期間ができないよう、注意しなければいけません。

 待機期間は、病気については通常30日程度です。例えば、乗り換え前のペット保険を3月31日でやめて、4月1日から新しいペット保険に加入したいとします。この場合、以前のペット保険を3月31日で解約し、新しいペット保険の保険期間が4月1日からスタートする形で申込みをすると、実質30日程度の無保険の期間ができてしまうおそれがあります。

 待機期間については、下記の記事をご覧ください。
 ※関連記事:待機期間なしのペット保険はある?すぐ補償が始まる保険を解説

保険料が二重払いにならないか

 無保険期間は病気やケガをした場合の補償が受けられないため、できるだけ無保険期間は作らないようにしたほうがいいですが、無保険状態を防ぐようにペット保険の乗り換えをすると、待機期間の問題で二重払いになる月があるかもしれません。見直しの際は、保険期間のスタート時期をよく検討して決めてください。

 なお、待機期間がないペット保険への乗り換えであれば、保険料の二重払いを避けられる可能性もあります。ただし、待機期間がないペット保険でも、申込みから補償開始までには一定の時間を設けていることが多いです。補償開始の時期は、しっかり確認してから乗り換えを検討してください。

ペット保険の見直しや乗り換えをする際のポイント

ペット保険の見直しや乗り換えをする際のポイント

 最後に、ペット保険の見直しや乗り換えをするときのポイントをご紹介します。ペット保険の見直しや乗り換えを検討するときは、下記のようなポイントを確認しておきましょう。

保険料を確認する

 ペット保険は、ペット保険会社や商品によって保険料が異なります。乗り換え予定のペット保険の保険料を、しっかり確認しておきましょう。

 ペット保険会社のWebサイトなどから具体的な見積もりが確認できる場合もあるため、利用してみてください。保険料の一覧表を公開している場合もあります。

 その場合、補償割合ごとに、犬は犬種と年齢別、猫は年齢別の保険料一覧が用意されていることが多いです。現在の保険料や、ペットにかけられる余裕資金などをもとに、無理なく支払える保険料のペット保険を探してください。

通院回数など補償内容を確認する

 ペット保険の補償内容を確認するときは、補償割合だけでなく、支払いの上限回数(日数)上限金額免責金額などについてもチェックしましょう。

 適した補償内容は、ペット保険に加入する目的によって決まります。「日常的にかかる治療費全般をカバーしたい」という場合と「高額な入院や手術に備えたい」という場合で、必要な補償は異なるでしょう。何に備えたいかを踏まえて確認することが大切です。

返還保険料の有無を確認する

 返還保険料とは、年払いで契約したペット保険を中途解約した場合に受け取れるお金のことです。支払った保険料から、経過期間に応じた短期料率をもとに計算した保険料を引いた金額が戻る場合があります。

 保険料が返還されるかどうかは、保険料の支払い方や解約理由、タイミングなどによって異なります。ペット保険を見直して乗り換えるときは、現在加入中の保険を解約することになるため、返還保険料の有無や金額などについて調べておきましょう。

クーリング・オフの有無を確認する

 クーリング・オフとは、申込みや契約の締結から8日以内であれば無条件で申込みの撤回や契約の解除ができる制度です。ペット保険に申し込んだものの、何らかの理由で取りやめたい、解除したいと考えることがあるかもしれません。そういった場合に備え、契約前にクーリング・オフができるかどうか確認しておきましょう。

 ペット保険は、クーリング・オフの対象のものと、対象でないものがあります。基本的に、ペットショップなどにみずから赴いて契約した保険についてはクーリング・オフの対象外の場合が多いです。詳細は、ペット保険会社のWebサイトやパンフレットなどを確認してください。

ペット保険の見直しは下調べが大切!比較検討して選ぼう

 ペット保険の見直しや乗り換えは、行うことで今より充実した補償を受けられる可能性もありますが、慎重に検討する必要があります。

 今の保険に不足している部分や、不満を感じている部分を明確にして、解決できるペット保険を探しましょう。複数のペット保険を比較しながら、今の保険よりも適した保険がないかチェックすることが大切です。

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