待機期間なしのペット保険はある?すぐ補償が始まる保険を解説

待機期間なしのペット保険はある?すぐ補償が始まる保険を解説

多くのペット保険には「待機期間」があり、加入後すぐに補償を受けることはできず、一定の期間を待たなければなりません。

本記事では、ペット保険の待機期間とは何か具体的に解説するとともに、待機期間がないペット保険についても解説します。ペット保険を選ぶ際の参考にしてください。
※監修は医療情報についてのみであり、ペット保険への加入を推奨するものではありません。
安田賢

監修者 まさの森・動物病院 院長 安田賢

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日本獣医生命科学大学卒業。
幼少期より動物に興味を持ち、さまざまな動物の飼育経験を持つ。
2012年11月、石川県金沢市にまさの森・動物病院を開業。
・獣医がん学会
・日本エキゾチックペット学会
・鳥類臨床研究会(鳥類臨床研究会認定医)
・爬虫類・両生類の臨床と病理のための研究会

■所属先

まさの森・動物病院

https://masanomori.com/

mokuji目次

  1. ペット保険の待機期間とは?
    1. 待機期間は30日が一般的
    2. 待機期間を設定する理由
    3. ケガの場合は待機期間がない
    4. 待機期間中に発症した病気は補償対象外になる
  2. ペット保険の補償をすぐに受けたい場合はどうする?
    1. ペット保険の待機期間不適用特約を利用する
    2. 待機期間の短いペット保険に加入する
    3. 待機期間なしのペット保険に加入する
  3. 待機期間のないペット保険会社
    1. 第一アイペット損害保険株式会社「うちの子」「うちの子ライト」
    2. リトルファミリー少額短期保険株式会社「わんデイズ・にゃんデイズ」
    3. ペットメディカルサポート株式会社「PS保険」
    4. 株式会社FPC「フリーペットほけん」
    5. Amazonペット保険
    6. PayPay保険サービス株式会社「これだけペット」
  4. 待機期間で注意すること
    1. 待機期間は一定ではない
    2. ペット保険を乗り換えるときの待機期間の注意点
  5. ペット保険加入の際は、必ず待機期間の確認をしましょう

ペット保険の待機期間とは?

ペット保険の待機期間とは?

ペット保険の待機期間とは、加入してから補償が始まる責任開始日までの一定期間のことです。保険会社によっては「免責期間」とも呼ばれ、この期間中は補償を受けることができません。

例えば、6月1日の保険開始日で、30日間の待機期間が設定されている場合、6月30日までにかかった病気の治療費は補償対象外となります。ただし、待機期間の有無は保険会社によって異なります

待機期間は30日が一般的

現在、ペット保険の待機期間は、病気が30日、ケガが0日に設定されていることが一般的です。

ただし、「がん」の場合は、さらに長めに設定されていることもあります。これは、「がん」は発症していても気づきにくかったり、検査から診断まで時間がかかることがあったりするためです。
なお、ペット保険は損害保険の一種で、一般的に1年ごとの更新となります。待機期間は新規加入時(初年度契約)にのみ適用されるものですので、次年度以降に保険契約を更新する際には、再度待機期間を経る必要はありません。
傷病の種類と待機期間の目安

傷病の種類

一般的な待機期間の目安

ケガ

0日間(待機期間なし)
●突然の事故によるケガは潜伏期間がないため、多くの保険で加入翌日から補償対象

病気(一般)

30日間
●加入前の病気の潜伏期間や不正加入を防ぐため、ほとんどのペット保険で設定

がん(悪性腫瘍)

30日間〜90日間
●発症していても気づきにくく、検査・診断に時間がかかるため待機期間が長めのペット保険も


待機期間を設定する理由

そもそも保険は、被保険者(ペット保険の場合は、犬や猫などのペット)が健康な状態で加入することを前提に保険料が設定されています。すでに体調不良がある状態で加入し、すぐに保険金を請求できてしまうと、契約者間の公平性が保てなくなってしまいます。

そのため、加入前にかかっていた病気の潜伏期間を考慮するために、待機期間を設けているのです。また、病気にかかっていることを隠して加入し、不正に保険金を受け取ることを防ぐ役割も担っています。

ケガの場合は待機期間がない

突然の事故などによるケガは、待機期間がない場合が多く、補償の対象となります。病気とは異なり、ケガには潜伏期間がなく、またいつ起こるか予想できるものではないためです。

ただし、病気が原因で起こったケガについては補償されないことがあります。

例えば、骨肉腫などの腫瘍があることで骨がもろくなっている状態で転倒して骨折した場合などは、ケガの背景に病気があるとみなされ、補償対象外となる可能性があります。

待機期間中に発症した病気は補償対象外になる

待機期間が設定されている場合、その期間中に発症した病気は、待機期間終了後に治療を受けた場合でも補償対象外となることがあります。

補償の可否の判断に重要なのは、動物病院を受診したタイミングではなく、「病気がいつ発症したか」です。

例えば、病気に30日間の待機期間があるペット保険に加入し、加入から20日目に食欲不振や嘔吐などの症状が出たとします。

その後、待機期間が終わった31日目以降に動物病院を受診したとしても、症状が待機期間中に始まっていたと判断されれば、その病気の治療費は補償されない可能性があります。

ペット保険の補償をすぐに受けたい場合はどうする?

ペット保険の補償をすぐに受けたい場合はどうする?

多くのペット保険には待機期間があるため、すぐに補償を受けることはできません。ただし、方法によっては待機期間を短縮できたり、待機期間そのものを回避したりすることができます。

ここでは、その方法について詳しく見ていきましょう。

ペット保険の待機期間不適用特約を利用する

ペット保険の特約のひとつに「待機期間不適用特約」があります。通常は補償対象外となる待機期間中に発生した病気やケガに対しても補償が適用される特約です。

保険の契約時にこの特約を付帯することで、保険契約直後からすべての補償が適用され、待機期間を気にする必要がなくなります。待機期間をできるだけ短くしたい方にとっては、有力な選択肢のひとつです。
ただし、すべてのペット保険で利用できるわけではありません。また、特約を付加すると保険料が高くなる傾向があります。

費用と補償内容のバランスを考えたうえで、必要性を判断するとよいでしょう。

待機期間の短いペット保険に加入する

待機期間は、病気は30日、ケガは0日が一般的ですが、「がん」は、30日〜90日と保険によって異なります。少しでも早く補償を受けたい場合は、各社の待機期間を比較し、できるだけ短い商品を選ぶのもひとつの方法です。

ただし、待機期間が短くても、補償内容が希望に合っていなければ十分な備えにはなりません。

補償割合や支払限度額、通院・入院・手術の補償範囲、免責金額、既往症の扱いなども確認し、総合的に判断しましょう。

待機期間なしのペット保険に加入する

待機期間がないペット保険に加入するのも、早く補償を受けたい場合の選択肢です。待機期間なしの保険であれば、加入後の補償開始日以降に発症した病気も補償対象になりやすくなります。

ただし、これらの保険であっても、申込み後すぐに補償が開始されるわけではありません。

補償が始まるのは、審査や契約手続きが完了し、保険会社が定める補償開始日を迎えてからになります。よって、申込みから補償開始日までの間に発症した病気やケガは、補償対象外となることがあります。
「待機期間なし」と記載されていても、契約成立日や補償開始日、受付処理にかかる期間は必ず確認しましょう。

待機期間のないペット保険会社

待機期間のないペット保険会社

前述したように、ペット保険の待機期間の有無は保険会社によって異なります。オリコンの「最新 ペット保険 顧客満足度ランキング」の調査対象16商品のうち、2026年5月現在、待機期間のないペット保険会社は下記の6社です。
●第一アイペット損害保険株式会社「うちの子・うちの子ライト」
●リトルファミリー少額短期保険株式会社「わんデイズ・にゃんデイズ」
●ペットメディカルサポート株式会社「PS保険」
●株式会社FPC「フリーペットほけん」
●Amazonペット保険
●PayPay保険サービス株式会社「これだけペット」
それぞれ紹介していきましょう。

第一アイペット損害保険株式会社「うちの子」「うちの子ライト」

ペット保険大手の第一アイペット損害保険株式会社では、待機期間がない「うちの子」「うちの子ライト」という保険商品を取り扱っています。いずれの商品も申込み後、審査が完了して保険証書を受け取ったら、すぐに補償が開始されます。

クレジットカード払いの場合、最短で申込みから約1ヵ月で補償開始となります。

リトルファミリー少額短期保険株式会社「わんデイズ・にゃんデイズ」

リトルファミリー少額短期保険株式会社が取り扱う「わんデイズ・にゃんデイズ」にも、待機期間はありません。審査が完了し、クレジットカード情報の登録も完了したら、選択した日付から補償が開始されます。

補償開始日は、申込み日から一定期間後の日付を指定する形式です。申込み日から30日後〜最大60日後の範囲の日付で、補償開始日を自由に指定できます。

ペットメディカルサポート株式会社「PS保険」

ペットメディカルサポート株式会社が取り扱う「PS保険」は、歯周病などの歯科治療も補償対象に入っているのが特徴です。

このPS保険にも待機期間はなく、全プランで保険始期日から補償が開始されます。なお、ペットメディカルサポートでは待機期間を「免責期間」と呼んでいます。

株式会社FPC「フリーペットほけん」

少額短期保険会社として、2008年よりペット保険の取り扱いを始めた株式会社FPCは、シンプルな保険料設定が特徴の「フリーペットほけん」という保険商品を取り扱っています。

この保険は待機期間がなく、契約締結後に発行される証券に記載された補償開始日の午後4時より、病気やケガの補償が始まります。なお、補償開始日は、申込方法や保険料の支払方法によって異なります。

Amazonペット保険

Amazonがリトルファミリー少額短期保険と共同開発した「Amazonペット保険(旧「わんにゃん安心保険」)」も、免責期間(待機期間)はありません。

補償開始日は、申込日の30日後〜60日後の範囲で自由に選択できます。審査が完了し、クレジットカード情報の登録も完了している場合は、選択した日付から補償が開始されます。

PayPay保険サービス株式会社「これだけペット」

PayPay保険サービス株式会社が取り扱う「これだけペット」は、待機期間を設けていません。補償開始日より前にすでに発生していたケガ・病気は補償対象外となりますが、補償開始後に発生した病気・ケガであれば、契約開始直後から補償を受けることができます。
以上、待機期間のないペット保険を紹介しました。

ただし、いずれの場合も待機期間がないとはいえ、申込み後、直ちに補償がスタートするわけではなく、あくまでも契約締結後となります。

契約締結までに、待機期間がない代わりに審査期間が長く設定されていたり、契約成立から翌々月1日を補償開始日としていたりする場合もあるため、申込みの際は条件をよく確認するようにしましょう。

また、契約手続きに不備があった場合や、申込書類の郵送の状況により、補償開始までに時間がかかることもあるので注意してください。

待機期間で注意すること

待機期間で注意すること

ペット保険の待機期間は、保険会社ごとに異なります。

また、同じ保険でも病気かケガかによっても変わります。そのほか、待機期間中に病気になった際の補償など、あらかじめ知っておきたい注意点がいくつかあります。

待機期間は一定ではない

ペット保険の待機期間は、すべての保険会社で同じではありません。保険会社やプランによって異なり、さらにケガや病気の種類によって日数が違うこともあります。

例えば、ケガに対しては待機期間なしですぐに補償が受けられる一方で、病気については30日待機期間が設けられているケースが多くあります。

また、「がん」については30日〜90日で設定されているケースもあります。
そのほか、待機期間なしのペット保険であっても、病気の種類によっては待機期間が設けられている場合もあるため、契約前によく確認しましょう。

ペット保険を乗り換えるときの待機期間の注意点

現在加入しているペット保険を先に解約してから新しい保険に加入すると、新しい保険の待機期間中に補償を受けられない「空白期間」が生じる可能性があります。

この期間中にペットが病気になった場合、治療費は全額自己負担となります。
この期間中にペットが病気になると、治療費は全額自己負担となります。空白期間を作らないためには、乗り換え先の保険の待機期間が終了してから旧保険の解約手続きを進めることが基本です。

一方、空白期間を避けようとすると、新旧2つの保険が重なる期間が生じ、その分の保険料を両社に支払うことになります。

重複期間中に病気やケガが発生した場合、両社から保険金を受け取れる可能性はありますが、受け取れる合計額は実際にかかった治療費の100%が上限です。

治療費を超えて保険金を受け取ることはできないため、二重払いがそのまま得になるわけではありません
乗り換えを検討する際は、乗り換え先の待機期間と補償開始日を事前に確認し、空白期間と二重払いの両方のリスクを踏まえたうえで、余裕を持ったスケジュールで手続きを進めましょう。

ペット保険加入の際は、必ず待機期間の確認をしましょう

通常、ペット保険には待機期間が設けられており、加入後すぐには補償が受けられません。加入したからといってすぐに動物病院にかかっても、補償の範囲外となってしまうこともあるので気をつけましょう。待機期間の有無だけでなく、「補償がいつから始まるのか」は、申込み前に必ず確認してください。

すぐに補償を受けられるようにしたい場合は、待機期間不適用特約を付帯できる保険や、待機期間のない保険を選ぶといいでしょう。ただし、前述のとおり、補償は保険会社が定める補償開始日を迎えてからになるため、加入の際は、余裕を持って手続きを進めましょう。

オリコンでは、日本最大級の規模で実際の利用者による満足度調査を行い、毎年「ペット保険 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料はもちろん、ペットの種類別や適用内容別など、さまざまな視点でのランキングをご確認いただけますので、ぜひ保険会社選びの参考にしてください。

※本記事は、2026年5月時点の情報を基に作成しています。
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