待機期間なしのペット保険はある?すぐ補償が始まる保険を解説

待機期間なしのペット保険はある?すぐ補償が始まる保険を解説

多くのペット保険には「待機期間」があり、加入後すぐに補償を受けることはできず、一定の期間を待たなければなりません。

本記事では、ペット保険の待機期間とは何か具体的に解説するとともに、待機期間がないペット保険についても解説します。ペット保険を選ぶ際の参考にしてください。

ペット保険の待機期間とは?

待機期間とは、加入後から補償の対象となる責任開始日までの一定期間のことです。保険会社によっては「免責期間」とも呼ばれ、この期間中は補償を受けることができません

例えば、4月1日にペット保険に加入した場合、30日間の待機期間があると、4月30日までにかかった病気にかかる治療費は補償対象外となります。ただし、待機期間の有無は保険会社によって異なります

待機期間は15〜30日が一般的

待機期間の日数は一般的に15〜30日に設定されています。ただし、ペット保険の契約に含まれる病気の内容によって日数が変わり、がんなど重い病気の場合は60〜120日となっています。これは、がんは発症していても気づかないことがあったり、検査から診断まで時間がかかることがあったりするためです

なお、ペット保険は損害保険の一種であり、一般的に1年ごとの更新となりますが、待機期間は新規加入時(初年度契約)にのみ適用されるものであり、次年度以降、保険契約を更新する際には再度待機期間を経る必要はありません

待機期間を設定する理由

そもそも保険は、被保険者(ペット保険の場合は、犬や猫などのペット)が健康な状態で加入することを前提に保険料が設定されています。

そのため、加入前にかかっていた病気の潜伏期間を考慮するために、待機期間を設けているのです。また、病気にかかっていることを隠して加入し、不正に保険金を受け取ることを防ぐ役割も担っています

ケガの場合は待機期間がない

突然の事故などによるケガは、待機期間がない場合が多く、補償の対象となりますこれは、ケガが病気と違って潜伏期間がなく、予想できるものではないためです

ただし、病気が原因で起こったケガの場合(骨粗しょう症によって骨がもろくなり、転倒して骨折した場合など)は補償されないこともあるので注意しましょう

ペット保険の補償をすぐに受けたい場合はどうする?

ペット保険の補償をすぐに受けたい場合はどうする?

多くの場合、ペット保険に加入した後に待機期間があるため、すぐに補償を受けることはできませんが、いくつかの方法で待機期間を短縮できますここでは、その方法について詳しく見ていきましょう

ペット保険の待機期間不適用特約を利用する

ペット保険の特約のひとつに、「待機期間不適用特約」があります待機期間不適用特約とは、通常は補償対象外となる待機期間中に発生した病気やケガに対しても補償が適用される特約のことを指します。保険の契約時にこの特約を付帯することで、保険契約直後からすべての補償が適用され、待機期間を気にする必要がなくなります。ただし、この特約を付加すると保険料が高くなる傾向があるため、注意が必要です。

待機期間の短いペット保険に加入する

待機期間はあるものの、その期間が短い保険会社もあります。例えば、イーペット少額短期保険株式会社は、病気の待機期間を15日と設定しているため、他社に比べて補償開始日が早くなります。少しでも早く補償が始まる保険に加入したいのであれば、このように待機期間の短い保険を選ぶのもいいでしょう。

待機期間なしのペット保険に加入する

待機期間がないペット保険商品もいくつかあり、このような保険に加入するのもひとつの方法です。ただし、これらの保険であっても申込み後すぐに補償が開始されるわけではなく、あくまでも契約締結後から補償が開始されます

補償開始日までに審査や受付処理があるためで、この期間に生じた病気やケガは補償対象外となります

待機期間のないペット保険会社

待機期間のないペット保険会社

前述したように、ペット保険の待機期間の有無は保険会社によって異なります。オリコンの2023年ペット保険ランキングでデータを取得した17社を調査したところ、2024年2月現在、待機期間のないペット保険会社は下記の4社です

アイペット損害保険株式会社「うちの子・うちの子ライト」

ペット保険大手のアイペット損害保険株式会社では、待機期間がない「うちの子」と「うちの子ライト」という保険商品を取り扱っています。いずれの商品も申込み後、審査が完了して保険証書を受け取ったら、すぐに補償が開始されます。

株式会社FPC「フリーペットほけん」

少額短期保険会社として、2008年よりペット保険の取り扱いを始めた株式会社FPCは、2023年オリコン顧客満足度(R)調査「ペット保険 保険料」において第1位を受賞。シンプルな保険料設定の「フリーペットほけん」という保険商品を取り扱っています。

この保険は待機期間がなく、契約締結後に発行される証券記載の補償開始日の午後4時より、病気やケガの補償が開始されます。補償開始日は、申込方法や保険料の支払方法によって異なります。

ペットメディカルサポート株式会社「PS保険」

ペットメディカルサポート株式会社が取り扱う「PS保険」も、2023年オリコン顧客満足度(R)調査「ペット保険 小型犬」において第1位を受賞しています。歯科治療も補償対象に入っているのが特徴です。

このPS保険も待機期間はありません。なお、ペットメディカルサポートでは待機期間を「免責期間」と呼んでいます

リトルファミリー少額短期保険株式会社「わんデイズ・にゃんデイズ」

リトルファミリー少額短期保険株式会社が取り扱う「わんデイズ・にゃんデイズ」にも、待機期間はありません。申込み日から30日後〜最大60日後の範囲の日付で、補償開始日を自由に指定できます。審査が完了し、クレジットカード情報の登録も完了したら、選択した日付から補償が開始されます。

以上、4つの保険会社が、待機期間のないペット保険を取り扱っています。ただし、いずれの場合も待機期間がないとはいえ、申込み後、直ちに補償がスタートするわけではなく、あくまでも契約締結後となります契約締結までに、待機期間がない代わりに審査期間が長く設定されていたり、契約成立から翌々月1日を補償開始日としていたりする場合もあるため、申込みの際は条件をよく確認するようにしましょう

また、契約手続きに不備があった場合や、申込書類の郵送の状況により、補償開始までに時間がかかることもあるので注意してください

待機期間で注意すること

待機期間は各社で一定ではない上、病気かケガかによっても異なりますそのほか、待機期間中に病気になった際の補償など、いくつか注意すべきことがあります

待機期間は一定ではない

ペット保険の待機期間は保険会社やプランによって異なり、ケガや病気の種類によって日数が違うこともあります例えば、ケガに対しては待機期間がなく、すぐに補償が受けられる一方で、病気については30日、がんについては60日の待機期間が設けられているケースや、がん以外の病気が30日、がんは90日、ケガは15日というように、待機期間が設定されているケースもあります

そのほか、待機期間なしのペット保険であっても、病気の種類によっては待機期間が設けられている場合もあるため、契約前によく確認するのがおすすめです

待機期間中に発症した病気は補償対象外

待機期間が設定されている場合、その期間中に病気を発症してしまうこともありますこの場合、待機期間中は補償対象外なのはもちろん、待機期間が終了した後も補償対象外となってしまうことも覚えておいてください

ペット保険加入の際は、必ず待機期間の確認を

通常、ペット保険には待機期間があり、加入後すぐには補償が受けられません。加入したからといってすぐに動物病院にかかっても、補償の範囲外となってしまうこともあるので気をつけましょう。待機期間の有無はもちろん、「補償がいつから始まるのか」は、申込み前に必ず確認してください

すぐに補償を受けられるようにしておきたい場合は、待機期間不適用特約を付帯できる保険や、待機期間のない保険を選ぶといいでしょう
ただし、待機期間のないペット保険は少ないため、ペット保険に加入する場合は、待機期間があることを考慮して、余裕を持って加入することをおすすめします

オリコンでは、日本最大級の規模で実際の利用者による満足度調査を行い、毎年「ペット保険 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料はもちろん、ペットの種類別や適用内容別など、さまざまな視点でのランキングをご確認いただけますので、ぜひ保険会社選びの参考にしてください。

※本記事は、2024年2月時点の情報を基に作成しています。

オリコン顧客満足度ランキング「ペット保険」
オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

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