「格安航空券」や「早割」「LCC」などの航空チケットはキャンセルできるの?

 正規料金では高額な飛行機チケットも、「早割チケットの購入」や「旅行会社の販売する格安航空券」「LCCの航空券」などであれば、リーズナブルな値段で手に入ります。しかし、安く購入した航空券の場合、キャンセルによって取引手数料が引かれたり、航空券によってはキャンセルできなかったりするため注意が必要です。

 ここでは、格安航空券や早割チケット、LCCのチケットそれぞれのキャンセルに必要な手数料やキャンセルできないチケットについてご紹介します。

 なお、ここでいう「キャンセル」とは「払戻し」を意味します。仮に、キャンセル不可の航空券でも「必ず乗らなければいけない」ということではなく、払戻しができないのでチケットが無駄になるだけです。
 安い航空券の種類としては、航空会社による早割チケット、旅行会社の販売する格安航空券、LCCの会社が販売する航空券の3つが挙げられます。それぞれキャンセルできるかできないかが異なり、キャンセルできる場合は取消手数料も違ってきます。

■航空会社による「早割」系

 まず、ANAやJAL、スカイマークといった航空会社が販売する早割チケットについて見ていきましょう。早割チケットは2ヵ月前、1ヵ月前と早く予約するほど安くなる航空券で、条件を把握すれば、かなりの割引率で購入することができます。

 しかし、早割チケットは「予約後の変更ができない」「キャンセル料が高い」というデメリットがあります。つまり、キャンセルは可能ですが、取消手数料として運賃の50%相当の金額がかかるため、戻ってくるお金が少なくなるのです。ここでは、代表的な航空会社であるANAとJALの取消手数料を見てみましょう。

■ANA(「旅割75・55・45・28・21」の場合)

 購入から搭乗日の55日前は手数料無料、搭乗日の54〜45日前は運賃の約30%、搭乗日の44〜28日前は約40%、搭乗日の27日〜14日前は約50%、搭乗日の13日前〜出発時刻前は約60%となっています。

■JAL(「ウルトラ先得」の場合)

 チケット購入から予約した便の出発まで、いつキャンセルしても運賃の約50%

 また、両社とも取引手数料とは別に「払戻し手数料」として航空券1枚(1区間)につき430円必要となります。出発後のキャンセルは、更に手数料が上がる、または払戻しができない場合もあるため注意が必要です。

■旅行会社による「格安航空券」

 旅行会社で購入できる格安航空券について見ていきましょう。格安航空券は金額や条件・内容などが旅行会社によって異なります。そのため、キャンセルにかかる手数料も、旅行会社それぞれの規定によるのです。しかし、旅行会社や航空券の種類によっては、格安航空券は発券前であれば無料でキャンセルすることも可能です。料金が発生する場合、基本的には旅行契約をいつキャンセルしたのかでキャンセル料が変わり、差額が返金されます。

■LCC各社の航空券

 peachやバニラエア、ジェットスター航空といったLCCの航空券も、国際線・国内線ともに安さが魅力です。しかし、デメリットとして、LCCの航空券は、一度予約が完了するとチケットのキャンセル(払戻し)ができないケースが多いということが挙げられます。予約の変更は期間内であればできるものが多い一方で、キャンセルは「グレードの高い運賃タイプだけが可能」または「原則不可」となっている会社が多いのがLCCの特徴です。

 また、peachの場合などは、チケットの種類によっては現金ではなく、ポイントでの払戻しになる場合もあります。いずれにせよ、払戻しができる運賃タイプはいずれもグレードが高く、運賃も高額です。LCCで安い航空券を購入した場合、基本的にはキャンセル(払戻し)はできないと考えたほうがいいでしょう。
 購入前(支払い前)の航空券に関しては、キャンセルの連絡をしたり手数料を支払ったりする必要がありません。予約だけの状態で、購入期限を過ぎたものは自動的に予約も取り消されるためです。
 安く購入できる航空券の、キャンセルや払戻しについてご紹介してきました。早割チケットや格安航空券は、キャンセルの時期によっては手数料が高くついてしまうため、購入前に念入りなスケジュール調整や同行者への確認をしておくことをおすすめします。LCCのチケットは、キャンセル自体が不可であることが多いため、より注意が必要です。

 キャンセルにならないか不安がある場合は、早割チケットや格安航空券の中から、変更可能な航空券を購入しておくという手もあります。航空券代は割高となる場合も多いですが、キャンセルとなった際のリスクも考慮しておくことをおすすめします。
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