中古車購入の流れと必要書類は?納車までの注意点を解説
目次
中古車の購入から納車までの流れ
1.予算を決める
予算を考える際のポイントは次の通りです。
■購入時の費用
購入時に最低限必要な費用は、支払総額(車両価格+諸費用)として表示されています。諸費用とは自賠責保険や税金や登録代行料のことを指します。その他、登録に伴う費用が発生する可能性もあります。また、ドライブレコーダーなどカー用品の購入費も別途発生するので、こちらも念頭に置きましょう。
■維持費用
購入後、継続的に掛かる費用も予算を決める際には重要です。
・日常的に掛かる費用:燃料代(ガソリン代)、駐車場代
・定期的に掛かる費用:自動車保険料(自賠責保険、任意保険)、自動車税(年1回)、自動車重量税(車検時)、車検費用
・その他:故障時の修理代
■ローンの金利と返済期間
購入資金をローンで借りる場合、月々の支払いが発生します。金利や返済期間を考慮し、無理なく返済できる範囲で検討しましょう。
2.希望の車種を探す
■使用用途を明確にイメージするまず、どのような使用用途に車を活用するか明確にしましょう。例えば、「乗車人数は何人か」「長距離ドライブを頻繁に行うか」「日常的に運転するか」「荷物をたくさん積む必要があるか」といった運転時のイメージを持つことで、ボディタイプや車種を絞りやすくなります。
■様々なメーカーのライバル車を調べる
一つのメーカーにこだわると、どうしても予算に収まる車が見つからない場合があります。一般的には、各メーカーではライバル車ともいわれる似たタイプの車を出しています。希望する車種のイメージができたら、様々なメーカーで類似ラインの車のスペックや価格を比較しましょう。
■中古車販売店の検索機能や、中古車検索サイトを活用する
大手の中古車販売店のWEBサイトや中古車検索サイトでは、希望のメーカーやボディタイプ、価格帯などの条件に絞って中古車を検索できます。こうしたサイトを活用して複数のメーカーの車を横断的に調べましょう。
3.販売店に問い合わせる
販売店への問い合わせは、電話、またはWEBサイト上で提供されている問い合わせフォームから行えます。
4.販売店を訪問し、車の状態を確認する
写真ではなかなか判別できない細かなキズや臭い、走行中の乗り心地や機能の動作を確認しましょう。チェックポイントは次の通りです。
・車の修復歴、冠水歴
・走行距離
・外観の細かなキズや塗装の状態
・ガラスにひびが入っていないか
・内装の汚れや破損、臭い
・試乗をして乗り心地や、動作を確認
・走行距離
・外観の細かなキズや塗装の状態
・ガラスにひびが入っていないか
・内装の汚れや破損、臭い
・試乗をして乗り心地や、動作を確認
5.見積もりを取る
見積り依頼時には、車種、グレード、追加するオプションなどの条件を決めた上で作成してもらいます。中古車販売店のWEBサイト上でも大まかな見積りを出してもらうことは可能ですが、実際に店舗に訪問するとより詳細に希望の条件を相談しながら作成してもらえるでしょう。
また、複数の販売店で見積もりを取ることをおすすめします。各社で見積もりのフォーマットが異なるので、比較しづらいかもしれません。不明瞭な点は、担当者に質問して説明してもらいましょう。
6.ローンの審査
ローンでの支払いを検討している方は、まずどのローンを利用するのか検討しましょう。
中古車を購入する際のローンには、次の3つに区別されます。
・銀行など金融機関が提供する「マイカーローン」
・各ディーラー提供の「オートローン」(ディーラーで購入する場合)
・一部の中古車販売店が提供する「自社ローン」(販売店で購入する場合)
ローンを利用する際には審査が必要です。審査内容や審査結果が分かるまでの期間は各ローンで異なります。また、マイカーローンを利用する際は、見積もりが出た段階で仮審査を行い、購入契約を結んだタイミングで行うことが一般的です。
ローンを利用すると、購入時の支出が少なくて済みます。その分、支払いが長期に渡り、金利も掛かります。金利の設定は各ローンで異なりますので、どのローンを利用するかは慎重に調べましょう。
7.必要な書類を集める、駐車場を確保する
・普通自動車と軽自動車では準備する書類が異なる
・自分で準備する書類、販売店側で準備する書類がある
・必要書類の一つ、「車庫証明書」を申請するためには、駐車場を確保する必要がある
必要な書類の一覧や詳細な説明は、この記事の「中古車購入に必要な書類」をご確認ください。
8.売買契約を行う
売買契約書(注文書)を確認する時は、次のポイントに注意しましょう。
・車名、グレード等:購入車両の特性、品質表示が説明と合致するか
・支払条件:現金、ローン、クレジット払いなどの支払条件が合っているか
・保証の有無、定期点検などの有無:店頭の価格表示版(プレイスボード)と同じ内容か
・ローン提携などの場合の、登録、修理開始時期:ローン審査が通る前に依頼するかどうか明記されているか
・納車予定日:きちんと立ち会える日を選択しましょう
・特約事項:契約の成立時期や申込金、手付金など契約の固有事項が説明と合致するか
(参照:一般社団法人 日本中古自動車販売協会連合会)
・支払条件:現金、ローン、クレジット払いなどの支払条件が合っているか
・保証の有無、定期点検などの有無:店頭の価格表示版(プレイスボード)と同じ内容か
・ローン提携などの場合の、登録、修理開始時期:ローン審査が通る前に依頼するかどうか明記されているか
・納車予定日:きちんと立ち会える日を選択しましょう
・特約事項:契約の成立時期や申込金、手付金など契約の固有事項が説明と合致するか
(参照:一般社団法人 日本中古自動車販売協会連合会)
9.代金支払い
10.納車
納車当日には、車の状態をしっかりと確認しましょう。車両のキズやヘコミ、内装の状態や、実際に運転して走行音、エンジン音、ブレーキの効き具合などを確かめましょう。納車された車の状態を把握し、万が一問題がある場合、販売店に報告し、対応を依頼しましょう。
中古車の購入時に必要な書類
必要な書類の一覧【普通自動車、軽自動車】
購入者が準備 | 販売店が準備 |
実印 | 車検証 |
購入者が準備 | 販売店が準備 |
印鑑(認印) | 車検証 |
実印と印鑑証明書【普通自動車】
印鑑証明書(印鑑登録証明書)とは、契約書に使用した実印が本物かを証明するための書類です。お住いの市区町村の役所やコンビニのマルチコピー機(マイナンバーカードが必要)で取得することが可能です。印鑑登録が済んでいないという方は、まず、役所で印鑑登録をする必要があります。
車庫証明書【普通自動車、(軽自動車)】
申請書への記入事項の中には、車についての情報(車名、型式、車台番号、大きさ)や、住所に加えて、車の保管場所の所在地も記入する必要があります。
申請用紙は駐車場所在地管轄の警察署でもらいます。警察署のWEBサイトからもダウンロードできるほか、販売店で持っている場合もあります。申請書の提出先も警察署です。交付までは3〜7日程度かかりますので、注意しましょう。
なお、これらの手続きは販売店が代行してくれる場合もありますが、代行手数料が掛かります。
申請用紙をもらう場所 | 管轄の警察署、または警察署WEBサイトからダウンロード(販売店で持っている場合も有) |
申請先 | 管轄の警察署 |
費用 | 自動車保険場所証明申請手数料(約2,000円)、自動車保険場所標章交付手数料(500円) |
交付までの日数 | 3~7日程度 |
その他 | 販売店が代行してくれる場合もあります。その場合は、代行手数料が掛かります。 |
印鑑(認印)【軽自動車】
住民票(写し)【軽自動車】
車検証【販売店】
委任状【販売店】
自賠責保険証明書【販売店】
中古車購入時の注意点
中古車選びのポイント
■車の修復歴・冠水歴を確認
中古車の業界では、修復歴とは、車の骨格(フレーム)部分を交換または修理した車を意味します。冠水歴とは、洪水や大雨による水害やそのほかの理由で浸水した水没車を指します。
これらの車は安く買える一方で、耐久性が劣化していたり、いずれ車を売却する際に買取価格が下がってしまいます。購入は慎重に検討しましょう。なお、販売店にとっては表示義務があるのは修復歴のみで、冠水歴は表示義務がありません。希望する車の価格が相場と比べて格安な場合は、担当者に冠水歴の有無を確認しましょう。
■車の走行距離を確認
走行距離が長い車は、それだけ多く使用されている為、車のコンディション低下も想定されます。ただし、その分車体価格も安くなるという関係にあります。車体価格が大きく下がるのは、一般的に10万Km。もちろん走行距離だけではなく、そもそもの車の性能や、メンテナンスされているかどうかによってもコンディションは変わってきます。
■外観のキズや塗装の状態
WEBサイトに掲載された写真では細部まで確認することは中々難しいです。外観のチェックでは、細かなキズやへこみ、塗装の剥げ、さび付いている箇所はないかに注意しましょう。
■ガラスにひびが入っていないか
ガラスのひびも要チェックです。特に、フロントガラスは高速道路などで飛び石にあたるケースも多く、ほんの少しのひびでも次第に広がる恐れがあります。修理で車両保険を適用すると、1等級ダウンとなる自動車保険が一般的です。出費のリスクを抑えるためにも、購入前にしっかり確認しましょう。
■内装の汚れや破損、匂い
座席のシートやダッシュボード、カーペットは清潔か、破損はないか見ましょう。また、写真では分からないのがタバコなどの臭いです。臭いが気にならないかどうかも確認しましょう。
■試乗をして乗り心地や動作を確認
可能な場合には、試乗して実際の乗り心地やエンジンの状態を確認しましょう。エンジン音に違和感がないか、ブレーキの効きはどうか、エアコンやオーディオシステムは正常に作動するかといった点をチェックすると良いでしょう。
販売店選びのポイント
中古車販売店を選ぶ際のポイントは、大きく次の4つです。
■保証内容は充実しているか
中古車の保証内容は販売店によって異なります。そもそも保証がない、他の販売店と比較して保証期間が極端に短くないかをチェックするほか、保証期間、保証対象車両(走行距離、年式など)、保証内容(修理対象の部位など)を確認しましょう。
■支払総額が明示され、納得のいく説明がされるか
2023年10月1日以降、支払総額(車体価格+諸費用)の明示が義務化されています。支払総額の表記を守っているか、支払金額について不明な点があった際に、納得のいく説明がされるかは、信頼できる販売店を探す上で大事なポイントです。
■適正な価格になっているか
同じ車種でも販売店によって価格が異なります。市場価格と比較して適正な価格であるか確認しましょう。希望の車が見つかったら、中古車販売店や中古車検索サイトで類似の条件の車を調べ、比較することも一つの手です。
■実際の購入者の口コミを見る
実際にその販売店から購入した方の口コミや評判を調べることで、販売店の信頼性やサービスについての情報が得られます。
オリコンでは、過去5年以内に中古車販売店の店舗で中古車を購入したユーザーを対象に毎年アンケート調査を行い、その結果を基に中古車販売店の満足度ランキングを発表しています。口コミも掲載しているので、ぜひ検討の際にお役立てください。
「中古車購入の流れ」に関するよくある質問
中古車の代金はいつ支払う?
中古車を購入してから納車までどのくらいかかる?
遠方で欲しい車を見つけた場合はどうすればいい?
自動車保険に加入するタイミングは?
なお、自動車には「自賠責保険(強制保険)」と「任意保険」の2種類があります。自賠責保険は、加入義務がある保険で、中古車購入時の支払総額に含まれています。一方、任意保険は、自分で加入先の保険会社やプランを選んで加入手続きをします。保険会社によって保険料や補償内容に違いがあるので、しっかりと検討して加入しましょう。
中古車の納車日当日にやることは?
まとめ|中古車購入の流れを知り、必要書類は早めに取得しよう
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