バイク保険を解約する方法とは?乗り換える際のポイントも紹介

バイク保険を解約する方法とは?乗り換える際のポイントも紹介

何らかの理由でバイク保険を解約したいときは、所定の手続きをとる必要があります。バイク保険の乗り換えやバイクの廃車などに伴って保険の解約を検討している人は、手続き方法を知っておきましょう。
本記事では、バイク保険の解約方法や、バイク保険を解約せずに便利に活用する方法について解説します。バイク保険を乗り換えるときのポイントも併せてご紹介しますので、参考にしてください。

解約するバイク保険は自賠責保険と任意保険の2種類

バイク保険には、「自賠責保険」と「任意保険」の2種類があります。バイクを廃車にする、売るなどといった理由で保険の解約をするのであれば、自賠責保険と任意保険の両方を解約しましょう。

自賠責保険はすべての自動車、バイク、原付に加入が義務付けられている保険です。一方の任意保険は、自賠責保険でカバーしきれない部分の補償を行うもので、加入していない人もいるかもしれません。任意保険に加入していない場合は、自賠責保険の解約のみ行ってください。

自賠責保険の解約方法

自賠責保険の解約は、契約している保険会社の窓口で行います。自賠責保険への加入手続きはバイクの販売店などを通して行うこともありますが、販売店で解約はできません。

自賠責保険を契約している保険会社は、自賠責保険の証明書に記載されています。何らかの理由で確認ができないときは、バイクを購入した販売店に問い合わせてください。
契約している保険会社がわかったら解約したい旨を伝え、必要書類や手続き方法を案内してもらいましょう。また、保険会社のWebサイトなどに自賠責保険の解約方法などが記載されていることもあります。

一般的には、必要書類一式を営業所窓口で提出するか、保険会社のサポート窓口などに郵送します。下記の書類の提出を求められる場合が多いです。

<自賠責保険の解約に必要な書類>

  • 自賠責保険(共済)証明書
  • 廃車証明書
  • 本人確認書類
  • ナンバープレートに貼付されている保険標章(250cc以下のバイクの場合)
  • 自動車損害賠償責任保険承認請求書
そのほか、自賠責保険の返戻金がある場合は、振込先金融機関の口座番号が必要です。また、書類に押印する可能性があるため、窓口に行く場合は印鑑を持っていくことをおすすめします。

自賠責保険の解約には廃車証明書が必要ですから、手続きは廃車の後で行います。廃車時点ではなく、書類が保険会社に届いて受理された時点での解約になるため、廃車が終わったらすみやかに手続きを行ってください。廃車前に、必要書類の用意を済ませておくとスムーズです。

バイクの自賠責保険については、下記の記事をご覧ください。
バイクの自賠責保険とは?保険料や補償範囲など基礎知識を解説

任意保険の解約方法

任意保険は、加入も解約も任意です。保険が不要になったタイミングで、保険会社に連絡しましょう。
電話で解約手続きをする、Webサイト上のマイページから手続きをするなど、具体的な解約方法は保険会社によって異なります。加入している保険会社のWebサイトなどで確認してください。

自賠責保険と任意保険を同じ保険会社で契約している人は、自賠責保険の手続きをする際に同時に手続きを行うことも可能です。ただし、自賠責保険の解約には廃車証明書が必要ですが、任意保険の解約では不要です。未来の日付で解約を申し込んでおくこともできますから、廃車日に合わせて解約を希望しておくといいかもしれません。バイク保険の保険料は日割りができないため、廃車日と手続き日で月をまたいだ場合、保険料が1ヵ月分(年払いの場合は1年分)発生する可能性があることには注意してください。

なお、任意保険の解約は、直接加入している保険会社に連絡して行うほか、代理店型バイク保険に加入している場合は代理店を通して行うことも可能です。

バイクの任意保険については、下記の記事をご覧ください。
バイクの任意保険の加入率は?未加入のリスクや保険料の抑え方を解説

バイク保険を途中解約すると返戻金が受け取れることも

バイク保険を途中解約すると返戻金が受け取れることも

バイク保険を契約期間中に解約すると、一部の保険金(返戻金)が戻ってきます。自賠責保険と任意保険、それぞれの保険の返戻金は、下記のとおりです。

自賠責保険の場合

自賠責保険の場合、解約した時点で保険期間が1ヵ月以上残っていれば、解約返戻金を受け取れます。
解約返戻金の額はどの保険会社でも同じで、残りの保険期間と居住地に応じて決まります。残りの保険期間は1ヵ月単位での計算になるため、できるだけ月をまたがないうちに手続きを行うのがおすすめです。
具体的な解約返戻金額を事前に知りたい場合は、契約している保険会社に問い合わせてください。

任意保険の場合

任意保険の解約返戻金は、保険会社の規定にもとづいて支払われます。ただし、月払いの場合、解約返戻金はありません。年払いの場合は、残りの期間に応じて決められた「短期料率」に、1年間の保険料を掛けた金額が返金される場合が多いです。

短期料率は保険会社ごとに定められていますが、日割りはできず、基本的に1ヵ月単位で料率が決められています。そのため、12ヵ月目に解約した場合、通常は解約返戻金を受け取れません。

任意保険は中断を選択することも可能

任意保険を解約する理由によっては、「中断」を利用したほうがお得になる可能性があります。中断とは、任意保険を解約するのではなく、一時停止する際に利用できる制度です。中断せずに解約した場合、再度バイク保険に新規加入する際は原則として6等級からスタートになりますが、中断を利用すれば10年以内に再びバイク保険に加入するときに、以前の等級を引き継げます。中断しているあいだは補償を受けられませんが、保険料の支払いも不要です。

なお、中断という名前ですが、保険契約自体は一度解約した扱いとなり、解約の手続きが必要です。手続き後に、加入していた保険会社から「中断証明書」を発行してもらい、再度加入の際はそれを利用します。再びバイク保険に加入する際は、同じ保険会社を利用しなくても構いません。
任意保険の中断を利用できるのは、下記の条件に該当する場合です。なお、条件は保険会社によって異なる可能性があるため、詳細は保険会社に確認してください。

<任意保険の中断が利用できる条件>

  • バイク保険の等級が7等級以上
  • 中断の理由が、廃車や譲渡、車検切れ、盗難、長期海外渡航のいずれかである
  • 中断の翌日から13ヵ月以内に中断証明書の発行を申し込む
中断証明書の発行は無料ですから、今後再びバイクに乗るかどうかわからなくても、一応取得しておくことをおすすめします。

バイクの買い替えや保険会社の乗り換えを行うときも、以前の保険解約日の翌日から次の保険の契約開始日までに8日以上あいだが空くのであれば、中断証明書を取得しましょう。中断証明書がない状態で8日以上空白期間があると、新規加入の際にバイク保険の等級がリセットされてしまいます。

バイク保険の保険会社を乗り換える際のポイント

バイク保険の乗り換えのために解約を検討している人もいるでしょう。バイク保険の保険会社を乗り換えるときは、下記のポイントを意識してください。

乗り換えは満期日がおすすめ

バイク保険の乗り換えは、満期日のタイミングで行うのがおすすめです。保険を使わないまま1年間経過して満期日を迎えた場合、保険の等級が1等級上がります。解約から一定期間内であれば等級は引き継ぎができますから、乗り換え先の保険料を抑えることにつながります。

満期日前に中途解約した場合、等級は上がりません。次に等級が上がるタイミングは、新しい保険を契約した時点から、無事故で1年間経過後です。
等級が上がるタイミングが遅くなれば、保険料が割引されるタイミングは遅くなります。特に理由がないのであれば、満期日のタイミングで乗り換えるのがお得といえるでしょう。

保険の空白期間に注意

保険を乗り換えるときは、空白期間ができないように注意しましょう。乗り換え前の保険の解約日と、乗り換え後の保険の補償開始日にずれがあると、無保険の期間ができてしまいます。無保険期間中に事故を起こしてしまうと、補償が受けられません。
保険は万一に備えるものですから、「数日くらい大丈夫だろう」と思わず、解約日と開始日が一致するように契約を行ってください。

等級が引き継げるか確認する

バイク保険では、以前の保険契約の解約日から新しい保険契約の開始日までの期間が7日以内なら、保険の等級を引き継げます。しかし、解約日や開始日の認識を間違えていると、等級を引き継げなくなってしまいます。日数的な余裕があまりないため、確実に等級を引き継げるか事前に保険会社に確認しておくと安心です。

なお、バイク保険の等級が5等級以下、または事故有係数の6等級の場合は、解約の翌日から13ヵ月間等級が引き継がれます。等級によって引き継がれる期間が違う点にも注意しておきましょう。

バイク保険は自賠責保険も任意保険も解約が可能

バイク保険には自賠責保険と任意保険の2種類がありますが、どちらも途中解約が可能です。ただし、将来またバイクに乗る可能性がある場合は、任意保険の解約後に「中断証明書」を取得しておくことをおすすめします。中断証明書があれば、10年間バイク保険の等級を引き継げますから、再度加入する際に保険料を節約できる可能性があります。
なお、バイク保険の乗り換えを行う場合も、一度保険の解約手続きを行う必要があるため、空白期間ができないように気をつけてください。同時に、バイク保険の補償内容や保険料が自分に合っているかどうか見直すことも大切です。自分にとって最適な保険を見つけましょう。

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