2015年05月21日 09時00分

専門家がわかりやすく解説! 「ネットスーパー」の魅力と特徴

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専門家が話す「ネットスーパー」の真の魅力とは?

 「ネットスーパーとは、生鮮食品を扱う実店舗を持つスーパーチェーンがインターネット注文で商品の販売を行うサービスで、一定時間までに注文すれば注文した商品を当日自宅に届けてくれます。利用には約300円から500円の配送料がかかりますが、一定額(約3000円〜5000円)を購入すれば、無料になるケースが一般的。現在、首都圏では10%から15%の人たちが3ヶ月に1度はネットスーパーを利用しています」。

 こう話すのは、公益財団法人流通経済研究所の主任研究員・池田満寿次氏(以下、コメントはすべて同氏)。2010年からネットスーパーについて研究を続けている専門家に、今後ますます需要が高まる「ネットスーパー」の真の魅力を聞いた。

■利用者の増加とともに商品数も増加

 ネットスーパーは2000年ごろ実験的な営業がスタート。2007年辺りからネットの普及と共に大手スーパーが参入し、利用者も増えてきている。現在では、大手の総合スーパーから地方の店舗が運営するものまで様々な規模のものがある。実際のスーパーでは平均約1万から1万2000点のアイテムを扱っているが、ネットスーパーでは7000〜8000点の商品を販売しており、箱がつぶれてしまったなどのワケあり商品などがあるのも特徴だ。

 「サービスが始まった頃は、雨の日のみのスポット利用や重いものやかさばるものの購入がメインでしたが、定期的に利用するユーザーが増えるにつれ、生鮮食品も保冷剤と共に鮮度を保って届くという安心感が広がり、現在は生鮮食品の購入も増えています」。利用者の増加とともに、イトーヨーカドーやSEIYUといった総合スーパー(GMS)では、食品や日用品のほかに、衣料や生活雑貨なども扱っており、それぞれ約3万点とさらに豊富な品ぞろえとなっている。

■ネットスーパーの形態は2種類!

 ちなみに、ネットスーパーには、大きく分けると「店舗出荷型」と「センター出荷型」の2種類がある。店舗出荷型とは、実店舗があるスーパーがネットでも注文を受け付け、注文が入った商品を専任のスタッフが店舗の棚からピックアップして梱包し、配送担当者がその店舗周辺のエリアの顧客に届けるという形態。

 これに対して、センター出荷型は、店舗ではなく倉庫のような大きなセンターで商品を管理し、店舗出荷型よりも広い範囲のエリアに出荷する。センター配達便のみで展開していた食品スーパーのサミットが2014年10月に撤退したこともあり、現在日本では店舗出荷型がほとんどとなっている。一方で、イトーヨーカドーが今年3月に同社初のセンター出荷型として「ネットスーパー西日暮里店」の運営を開始。また、西友(SEIYUドットコム)では、店舗出荷型とセンター出荷型の両方を扱っている。

■専門家から見たそれぞれのメリットとデメリット

▼店舗出荷型
 「店舗出荷型は、配送エリアが細かく分かれており、午後3時くらいまでに注文すれば、当日配送されるので、その日の夕食用の食材を注文するという使い方ができます。また、顧客の多くがその近隣に暮らしており、実際の店舗も利用している場合が多いので、品ぞろえや鮮度に安心感があるようです。ただし、実店舗の商品棚から商品をピックアップするため、注文時にはあった在庫がピックアップ時にはなくなってしまうという場合もあります」。

▼センター出荷型
 「一方、センター出荷型は、配達範囲が広く、在庫切れの心配が少ないほか、業務用の大容量商品など店舗にはない商品もあります。ですが、配達は翌日以降になるケースが多いです」。

 ちなみに、「店舗出荷型」と「センター出荷型」の両方を扱っているSEIYUドットコムの場合、店舗からのネットスーパー便では、生鮮食品(卵、野菜、果物、乳製品、肉、魚など)、配送センター便では医薬品や衣料品、訳あり品(消費推奨期限が近づいた菓子や日用品)など、それぞれ品ぞろえが異なっている。

 それぞれの違いはあれど、使う側が便利であることに変わりはない。スマホで買い物をすることが当たり前になりつつある昨今において、今後ますます便利になっていくはずだ。今後は、実際に便利な点や利用法などを紹介していく。

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