2019年01月24日 16時00分

バイク保険の人身傷害保険とは? メリットや必要性を解説

「人身傷害保険」はつけるべき? ポイントを解説(画像はイメージ) [拡大する]

「人身傷害保険」はつけるべき? ポイントを解説(画像はイメージ)

 これからバイク保険に入りたい、または見直しをしたい場合「人身傷害保険」をつけるべきか悩む人は少なくありません。さらにバイク保険は「搭乗者傷害保険」で十分ではないか、違いはどこなのだろうかと迷う人も多いでしょう。

 ここでは、バイク保険の人身傷害保険とはどんな保険なのか、加入のメリット、どんな人がつけるべきかを解説します。併せて、人身傷害保険の付帯を検討する際に押さえておきたいポイントも紹介します。

■バイク保険の人身傷害保険とは?

 人身傷害保険の付帯を考える前に、まず人身傷害保険とはどのようなものなのか、補償の内容はどうなっているのかを知っておきましょう。

■搭乗者の実際の損害額を補償

 バイク保険の人身傷害保険は、バイクを運転している本人及び同乗者が死傷した場合に補償が受けられる保険です。人身傷害保険がカバーする範囲は、事故による「実際の損害額すべて」で、ケガの治療費だけでなく、精神的な損害や、ケガによって仕事や事業を休業した場合の補償などが保険会社の約款に定める損害額算定基準に従って支払われます。

■過失に関係なく支払われる

 人身事故や対物事故の場合、相手方から補償を受けられる金額が過失割合に応じて変わったり、過失割合の大きい方の負担が大きくなったりすることがあります。人身傷害保険は、過失割合に関係なく総額が支払われますので、たとえ自分の過失割合が多く、相手に支払う損害賠償金が多くなってしまった場合でも、自分の治療費や自分への休業損害に対する補償が過失割合に関係なく受けられるため安心です。

■搭乗者傷害保険との併用も可能

 人身傷害保険との比較対象になりやすい保険として、「搭乗者傷害保険」があります。搭乗者傷害保険とは、バイク事故で死傷し、治療に5日以上かかると確定した時点で医療保険金が支払われる保険です。総損害額が確定する前でも支払われるため、長期の治療が必要な場合でも短期間で支払われるメリットがありますが、一方で事故の損害すべてをカバーできるだけの保険金は受け取れません。人身傷害保険は単独で入るだけでなく、搭乗者傷害保険との併用もできますので、万一に備えて両方付帯することもできます。

 人身傷害保険に加入するメリットとは?

 「バイク保険なら搭乗者傷害保険のみで十分ではないか」と考える人も多いかもしれません。ここでは、人身傷害保険を付帯すると受けられる3つのメリットについて紹介します。

■示談成立前に支払いが受けられる

 人身傷害保険は過失割合に関係なく支払われます。そのため、示談が成立する前にスピーディな支払いを受けることも可能です。過失割合を判断する前に支払いが受けられるため、自分や搭乗者のケガによる治療費や休業による損害の心配はなくなります。結果として、バイクの修理や事故後の処理も円滑に進められるでしょう。

■自損事故でも、もらい事故でも補償が受けられる

 人身傷害保険は過失割合に関係なく補償が受けられます。バイク事故が自損事故でも、もらい事故でも補償が受けられるのもメリットのひとつです。

■無制限補償も可能

 人身傷害保険は、保険会社の約款で定める損害額算定基準に従い総損害額が支払われます。支払われる保険金額は3000万円〜1億円、もしくは無制限での契約も可能です。つまり搭乗者傷害保険ではカバーしきれない、高額な保険金額の支払いも可能となるメリットがあります。

 人身傷害保険に加入すると、搭乗者傷害保険ではカバーできない範囲の補償が受け取れるなどメリットも多いです。とはいえ、気になるのが保険料との兼ね合いです。どんな人が人身傷害保険に加入すればよいかを、理由とともに紹介します。

■バイクに乗る機会の多い人

 人身傷害保険は補償が幅広く、かつ多額の保険金が支払われるというメリットがあります。バイクを日常的に乗っている人はその分事故に遭う確率も高くなるため、万一に備え加入しておくことをおすすめします。なお、自動車に乗っているときは人身傷害保険の対象外ですが、他人のバイクに乗っているときには対象になりますので、自分のバイクだけでなく他人のバイクを日常的に運転している人も加入しておくと安心です。

■主な世帯収入を得ている人

 人身傷害保険は、バイク事故による休業損害も受けられます。休業損害は加入している人の収入に応じて支払われるため、収入が多い人ほど人身傷害保険で補償される額が大きくなります。一方で、支払う保険料自体は収入額に関係なく一律なのも嬉しいポイント。よって、家族の中でも世帯主など、主に世帯収入を得ている人が加入すれば、休業損害のメリットが活かせます。

 さらに、万が一バイクを運転中の事故で死亡した場合、搭乗者傷害保険のみに加入している場合はあくまで搭乗している人への補償をメインに一定金額が支払われます。一方で人身傷害保険では、過失割合に関わらず損害額全額が支払われ、搭乗者傷害保険ではカバーできない休業損害や通院費、葬祭費用なども賄えるなど、補償範囲が広くなっています。搭乗者傷害保険と死亡した場合の保険金にも大きな差があるため、扶養する家族のいるバイクユーザーなら人身傷害保険に入っておくべきといえます。

■人身傷害保険を付帯するときに確認したい3つのポイント

 人身傷害保険とひとくちに言っても、どのような補償内容にするかにより保険料が異なってきます。人身傷害保険をバイク保険に付帯するときに確認すべき3つのポイントを紹介します。

■補償の範囲はどこまでにするのか

 人身傷害保険は、契約したバイクのみに搭乗している場合の補償が受けられるものと、ほかのバイクや歩行中の自動車事故も補償範囲に含まれているものがあります。すでに自動車保険で人身傷害保険に加入している、一人でひとつのバイクしか乗らないなど、加入者の状況に応じて補償の範囲を決めるのがおすすめです。

■保険金額と保険料のバランス

 人身傷害保険は、万一のときに支払われる保険金額を無制限まで設定できます。ただし、受け取る保険金額が高ければ高いほど当然保険料は上がってしまいます。補償が手厚くても月々の保険料が高いと家計の負担になり、続けて支払うのが難しくなります。生命保険などほかの保険の加入の有無、月々支払う保険料、受け取る保険金額と保険料のバランスを考えて人身傷害保険を付帯するかどうか検討しましょう。

■搭乗者傷害保険と併用すべきか

 人身傷害保険は搭乗者傷害保険も同時に付帯できる一方、どちらか一方だけの契約も可能です。自分がバイクに乗る状況に応じて、搭乗者傷害保険と人身傷害保険のどちらを付帯するか、あるいは両方付帯した方が良いのかを選ぶと、バイク保険を上手に契約できます。

 バイク保険における人身傷害保険の概要やメリット、どんな人が人身傷害保険に加入したらよいかを、保険の選び方とともにご紹介しました。万一の事故でも過失割合に関係なく、全額が補償される人身傷害保険は、自分や家族を守るためにもぜひ入っておきたい保険であることがお分かりいただけたかと思います。補償の範囲や搭乗者傷害保険との併用、保険料とのバランスなどを考えて人身傷害保険の付帯を検討してみてはいかがでしょうか。

>>【更新前に確認】実際の利用者が選んだ「バイク保険」満足度No.1は…

>>バイク“すり抜け”でトラックと衝突 後遺障害を負った事例紹介

オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

当サイトで公開されている情報(文字、写真、イラスト、画像データ等)及びこれらの配置・編集および構造などについての著作権は株式会社oricon MEに帰属しております。これらの情報を権利者の許可なく無断転載・複製などの二次利用を行うことは固く禁じております。