2017年05月25日 07時50分

三井住友海上あいおい生命 国内生保会社で初の試み、VRで先進医療の情報提供

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三井住友海上あいおい生命は、VR映像を利用した情報の提供を開始(写真はイメージ)

 三井住友海上あいおい生命は5月から、スマートフォンで再生したバーチャル・リアリティー(仮想現実、以下「VR」)映像を利用した情報の提供を開始する。初回提供として、がんの先進医療技術の一つである粒子線治療を行う医療機関の施設見学を仮想体験できる映像を同社社員・代理店を通じ顧客に提供。普段目にすることのない最先端の医療施設を実際に訪れたような体験をしてもらう。先進医療施設に関するVRでの情報提供は、国内生命保険会社では初めて。

 映像では、粒子線治療(注1)を行う医療機関の医療施設と、隣接する宿泊施設を360度パノラマ映像で紹介する。専用の簡易型HMD(ヘッドマウントディスプレー)「VRscope(R)」(注2)にスマートフォンをセットして視聴する。

 撮影には、鹿児島県指宿市のメディポリス国際陽子線治療センターが協力した。同センターは2011年1月、がんに対する根本的、かつ身体にやさしいがん治療の実践を通して、国内外のがん患者のQOL(生活の質)向上に大きく寄与することを目的に九州初の粒子線治療専門施設として陽子線によるがん治療を開始。三井住友海上あいおい生命は、17年5月8日に、母体である一般社団法人メディポリス医学研究所と「ガン医療の理解促進に向けた連携と協力に関する協定」を締結した。

 同社では、日々進化する医療情報を分かりやすく伝え、「正しく知ること」を支援することも、生命保険会社の社会的使命の一つと考え、さまざまな最先端の医療に関する情報提供・啓発活動に積極的に取り組んでいる。

 がん治療は、医療技術の進歩に伴い多様化しており、先進医療を受けるがん患者数は増加している。同社では、粒子線治療を行う医療施設を顧客により分かりやすく案内し、臨場感を持って知ってもらうことは、治療・施設選択の一助となるとともに、顧客のさらなる安心につながるとしている。

 今後は、介護や障害等の疑似体験やがんが転移する仕組みのアニメーション解説等、さまざまなVR映像を追加し、健康や医療について顧客により理解を深めてもらうようなツールの提供を検討していく方針だ。

(注1)がんの放射線治療の一つで、水素や炭素の原子核といったミクロの粒子を利用した先進医療。身体的な負担が少なく、外科的手術が困難な場合や高齢者にも比較的容易に治療できる。1回の治療時間も15〜30分程度と短く、入院せずに外来での治療が可能。

(注2)凸版印刷が独自開発した簡易HMDで、スマートフォンにダウンロードしたVR映像を手軽に、立体感・臨場感あふれる映像で仮想体験できる。

(保険毎日新聞)

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