2018年02月10日 11時00分

かわいいだけでは済まされない! ペット“多頭飼い”の注意点

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ペット“多頭飼い”の注意点を紹介(写真はイメージ)

 犬や猫が大好きな人なら、たくさんのペットに囲まれた生活に憧れる人も多いだろう。しかし、最初はかわいい子猫数匹を飼ったはずであったのに、あっという間に何十匹に増えて飼うことが厳しくなってしまう「多頭飼育崩壊」の状況にならないためにはどうしたら良いのか。多頭飼いについて飼い主がすべき注意点を紹介する。

■“望まない繁殖”防止に手術も検討しよう

 たくさんの動物(ペット)を飼う場合、全てのペットたちに対して十分に手がまわらなかったり、清潔な環境の確保が難しくなったりすることのないように、自分で適切に飼うことができる頭数は何頭なのか決めておくことが一番重要だ。

 まず複数のペットと生活するには、去勢や避妊手術をしないと増えてしまう可能性がある。特に外出できるようにしている猫などは、知らぬ間に妊娠しているということもある。このようなことを防ぐためには、飼い主が手術を行い、望まない繁殖を制限するための措置を行うことが大切。それにより無理な多頭飼いの防止だけではなく、ペットの病気など健康管理につながる場合もある。

■事故やトラブルを避けたいなら“室内飼い”がおすすめ

 特に猫に言えることだが、屋外は繁殖の機会を与えるだけではなく、交通事故や感染症、猫同士のトラブルなど多くの危険があることを認識したい。そのため猫は室内で飼うようにしよう。

 室内で快適に過ごせるように飼い主は、できる限りの準備をしよう。猫の過ごす環境づくりとして、キャットタワーなどの遊具を用意したり、猫がくつろげる狭い場所、また、驚いた時のための隠れる場所を作ってあげよう。そのほか、清潔なトイレや専用のつめとぎも忘れずに用意したい。

■自治体に引き取られた猫の譲渡率は18.6%

 環境省によれば、年々減少はしているものの国の自治体に引き取られたのは平成26年度だけで、犬5万3173頭、猫9万7922頭。そのうち返還・譲渡されたのは、犬が3万1625頭(譲渡率32.6%)、猫が1万8592 頭(18.6%)にとどまっている。譲渡率は年々増加しているがそれでも多くの犬や猫が新しい飼い主を待っている状況にある。

 このような事態を踏まえて法律が改正されている。平成24年9月に動物の愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律(改正動物愛護管理法)が公布され、平成25年9月1日より施行された。この改正により、飼い主はそのペットが命を終えるまで適切に飼養する「終生飼養」の責任があることを法律上明確にした。したがって、これまでは都道府県等で猫や犬の引取りを行ってきたが、改正動物愛護管理法によって終生飼養の原則に反する引取りを拒否できるようになった。

 ペットを捨ててしまう行為は犯罪行為だが、決して少なくない。間違ってもそんなことにならないように、事前にしっかりと計画立ててから、家族に迎え入れよう。

【文・監修:SAKU株式会社】
しあわせな人生をデザインする会社、人生とお金をコンセプトとする編集制作プロダクション。これまでの金融・経済やマネーのイメージをくつがえす「発想力」を展開中。

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