高金利が魅力の仕組み預金について知ろう

  • 高金利が魅力の仕組み預金

 最近、ネット銀行を中心として増えている「仕組み預金」。ネットから簡単に申し込みができ、高金利なことから人気が高まっていますが、詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。「どうして一般の定額預金よりも高い金利が付くのか」「仕組み預金の種類とは」など、仕組み預金について詳しく説明してみましょう。

仕組み預金とは

 そもそも仕組み預金とは何でしょうか。仕組み預金とは「デリバティブ(金融派生商品)を組み込んだ預金のこと」です。デリバティブには説明が必要でしょう。
 デリバティブには先物取引、スワップ取引、オプション取引があり、簡単にいえば「予約」の一種です。例えば、AさんがBさんに1か月後、株式を100円で売買する予約をするとします。1か月後に株価が150円に値上がりしていた場合はAさんに50円の利益が出ます。逆に1か月後、50円に値下がりしていた場合、今度はBさんが50円の利益を得ることができます。
 つまり、デリバティブとはあるものを買う(売る)権利をあらかじめ買っておく取引方法のことです。繰り返しになりますが、これを組み込んだ預金を仕組み預金と言います。

高金利が付く理由

 ただでさえネット銀行の金利は、メガバンクの金利よりも高い傾向にありますが、仕組み預金はネット銀行の2倍〜4倍の金利が付くこともしばしばです。どうして、こうも高金利に設定されるのでしょうか。
 仕組み預金は一般的な定期預金とは違って、「預入期間」「金利」「通貨の種類」の全てが約束されるわけではなく、途中で預入期間や満期時の受取通貨が変更される可能性があります。仕組み預金は上記のようなリスクの引き換えとして金利が高く設定されているわけです。

仕組み預金の2タイプ:金利の動向によって満期日までの期間が変わるタイプ

 仕組み預金は「金利の動向によって満期日までの期間が変わるタイプ」と「為替の動向により受け取りが外貨になるタイプ」の2タイプに分けることができます。
 まず、「金利の動向によって満期日までの期間が変わるタイプ」ですが、ネット銀行では「延長後に金利が上がるタイプ」とか「年ごとに金利が上がるタイプ」と説明されることが多いです。
 このタイプの仕組み預金では預入期間が商品ごとに決まっています。そして、金利の動向によって預入期間は延長したり、短縮されたりします。この判断を銀行側が行うことが特徴です。また、中途解約は原則として不可となっていることも特徴。こういった不便の対価として金利は高く設定されています。

仕組み預金の2タイプ:為替の動向により受け取りが外貨になるタイプ

 次に、「為替の動向により受け取りが外貨になるタイプ」ですが、ネット銀行では「満期時は円または外貨で受け取り」と説明されたり、「為替オプション付き」などと説明されたりします。預入期間が決まっていること、高金利なこと、中途解約不可なことなどは共通していますが。もっとも大きな特徴は受取通貨を預金者が選ぶことでしょう。
 ただし、設定レートよりも円安になった場合は、円で受け取ることになり円安メリットを得られません。逆に設定レートよりも円高になったときは、外貨で受け取ることになります。つまり、通貨動向のメリットを受けられない代わりに、高金利なのがこのタイプの特徴です。

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