ネット銀行の解約手続き 基本の流れと気を付けたいこと

 銀行口座を解約しようと思ったとき、店舗型の銀行なら窓口で相談することもできるが、ネット銀行の場合はどのようにしたらよいだろうか。注意点も含めて確認しておこう。

解約時の流れは? 必要なものは? どこに伝えたらいい?

 一般的にネット銀行の口座を解約する際は、ネット銀行のサイトにログイン後、マイページ(自分のページ)にある「各種手続き」から「口座解約」などのボタンを押し、普通預金残高の振込先の銀行口座などの情報を入力することで完了する。ただし、普通預金口座以外に定期預金や外貨預金、投資信託などがある場合は解約手続きを行えないため、すべてを解約する必要がある。

 もし手続き方法が分からない場合は、Webサイトに掲載されている「よくある質問」などのページにある「口座解約の手続きとは?」といった項目に詳しく書いてあることが多いので、まずはそれに目を通してみよう。それでもよく分からない場合は、カスタマーセンターに電話で確認するとよいだろう。

解約した場合、残っている現金はどうなる?

 ネット銀行の口座を解約すると、残っている現金は自分が指定した他の銀行の口座に振り込まれることになる。ただし、1日あたりの振り込み限度額以上の残高がある場合は手続きができない。その場合は、一時的に振り込み限度額を引き上げる手続きを行う必要がある。また、他の銀行に振り込む際の手数料が必要になるため、その分が差し引かれることも覚えておこう。

解約時に注意したいことは?

 基本的に解約の手続きはネット上でできるが、保有している金融商品やそのほかの条件によっては、書面での手続きが必要になる場合もある。また、ネット銀行のキャッシュカードにデビット機能が付いている場合、口座を解約するとデビットカードも使えなくなるので注意しよう。デビットカードにポイントが付いている場合は、ポイントが無効になるためポイントを利用してから解約するとよいだろう。

 投資信託を保有している場合、解約する際にはすべて売却しておく必要があるが、タイミングによっては元本割れの状況で売却をせざるを得ないこともある。大きな損をしてしまう場合もあるため、その点も注意したい。

トークンは返却する?

 トークン(一時的にパスワードが発行される小さな機器)を利用している場合は、口座を解約する際にトークンを返却する必要はなく、破棄するのが一般的だ。また、キャッシュカードなどは、はさみなどでカットした後で破棄する場合が多い。いずれも住んでいる自治体の不燃ごみの処理方法を確認してから破棄しよう。

口座解約のために定期預金を解約した場合は?

 ネット銀行の口座を解約する際には、定期預金の口座を事前に解約しておく必要がある。だが、満期が来ていない状態で中途解約したらどうなるのだろうか。

 定期預金を中途解約した場合、元本はそのまま戻ってくるが、金利が変わる点に注意しよう。途中で解約したことにより、当初定められた金利ではなく「中途解約利率」が適用されることになるのだ。この金利は通常、満期まで預けた際の金利より低くなる。

 例えば、ネット銀行Aでは実際の預入期間が1年未満の場合は10%、1年以上2年未満は20%、2年以上3年未満は30%といった具合に「中途解約掛け目」というものが設定されている。仮に1%の金利の1年定期に預けていて、6ヶ月で中途解約をした場合は、1.0%(元の金利)×6/12(預入期間)×10%(中途解約掛け目)=0.05%で、0.05%の金利が適用されることになる。

 中途解約利率や条件はネット銀行によって異なるため、解約する前に確認しておきたい。もし満期まで口座を維持できるのであれば、満期が来てから解約する方が得だ。

銀行の破綻によって解約を余儀なくされる場合は?

 万一、銀行の破綻により口座の解約が必要になった場合はどうなるだろうか。その際は、「預金保険制度」が適用される。預金保険制度とは、元本の1000万円までと破綻日までの利子が補償対象となる制度だ。だが、1000万円を超える預金は万一の破綻の際に守られないリスクがあるので注意しなければならない。ネット銀行と店舗型銀行、口座解約の有無にかかわらず、ひとつの銀行に預ける預貯金は1000万円以下にしておくことが望ましい。

 以上、ネット銀行の口座を解約する際の手続きや、気を付けたい注意点についてお伝えした。解約自体に手数料がかかるわけではないが、定期預金を中途解約すると最初に定められていた金利より低くなる可能性が高く、投資信託を売却することになればタイミングによっては元本割れすることもあるだろう。また、口座残高がほかの指定銀行に振り込まれる際は振り込み手数料がかかるケースが多い。解約の際のデメリットや注意点をしっかり確認した上で解約するようにしよう。
(ライター:西山美紀)
ファイナンシャルプランナー。2児の母。これまでに1万件以上のマネーデータを分析し、500人以上にマネーの取材を行うほか、女性の生き方などをテーマに取材・執筆・記事監修なども行っている。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)。
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