セミオーダー住宅のメリットとは？フルオーダー住宅との違いを解説

注文住宅は、自分好みの住宅を一からデザインできる「フルオーダー住宅」と、一部の仕様をオーダーできる「セミオーダー住宅」とに分けられます。

フルオーダー住宅とセミオーダー住宅では、家が建つまでのプロセスや選択肢の幅に違いがあるため、特徴を把握して自分たちに合った建て方を選ぶことが大切です。ここでは、セミオーダー住宅にフォーカスし、フルオーダー住宅と比較した際の違いやメリット、共通点について解説します。

目次

1. セミオーダー住宅は、厳選された中から好きな間取りや設備を選べる住宅
2. フルオーダー住宅と比較した際のセミオーダー住宅のメリット
   1. セミオーダー住宅のほうがコストを抑えられる
   2. セミオーダー住宅のほうが迷う時間を減らせる
   3. セミオーダー住宅のほうが完成像を事前にイメージしやすい
   4. セミオーダー住宅のほうが大きな失敗につながりにくい
   5. セミオーダー住宅は土地の形や広さによって対応できないこともある
3. セミオーダー住宅とフルオーダー住宅との共通点
   1. 間取り決めに一定の自由がある
   2. ある程度の工期が必要となる
   3. 建築過程を確認できる
4. セミオーダー住宅とフルオーダー住宅の違いを知り、ベストな家づくりを選択しよう

セミオーダー住宅は、厳選された中から好きな間取りや設備を選べる住宅

セミオーダー住宅とは、ハウスメーカーによって厳選された間取りや設備などの中から、好きなものを組み合わせて建てる注文住宅のことです。

注文住宅には、セミオーダー住宅のほかにフルオーダー住宅があります。フルオーダー住宅は、間取りや設備はもちろん、コンセントの位置まで自分たちで決める建て方です。
一方で、セミオーダー住宅は基本的な間取りや仕様が決まっており、一からそれらを考える必要はありません。フルオーダー住宅に比べて、検討する時間や労力を抑えつつ、自分たちに合った家づくりができる建て方だといえます。

フルオーダー住宅と比較した際のセミオーダー住宅のメリット

セミオーダー住宅とフルオーダー住宅は、間取りや仕様、デザインなどの自由度などに大きな違いがあります。ここでは、フルオーダー住宅と比較した際のセミオーダー住宅のメリットについて見ていきましょう。

セミオーダー住宅のほうがコストを抑えられる

セミオーダー住宅は、プロが選んだおすすめの間取りや仕様から好みのものを選び、全体を組み合わせていきます。
実現したい家のレベル感にあわせて設備や資材がある程度まで絞り込まれているため、一定の品質を担保しながら、コストを抑えることができます。フルオーダー住宅と比べて、予算内に収まりやすいことがメリットです。

セミオーダー住宅のほうが迷う時間を減らせる

フルオーダー住宅は、ゼロから家づくりができることが魅力ですが、その分完成までに時間がかかります。
何でも選んで良いといわれると、反対に迷うことも多いでしょう。夫婦や家族間で意見が分かれ、1つの設備を決めるまでにかなりの時間を費やすケースも珍しくありません。
その点、セミオーダー住宅はベースが決まっているため、迷う時間を減らして新生活をスピーディーに始められます。

セミオーダー住宅のほうが完成像を事前にイメージしやすい

フルオーダー住宅に比べて、完成した家をイメージしやすいことはセミオーダー住宅ならではのメリットです。
フルオーダー住宅でも、最近はCGで作成した完成予想図を用いるハウスメーカーが増えていますが、設備の使い勝手やデザインの組み合わせなどは、建ててみなければわからないところも少なくありません。

それに対してセミオーダー住宅の場合、あらかじめ用意されたパーツを組み合わせて作っていくため、設計時と完成時でイメージの差が生じにくいといえます。

セミオーダー住宅のほうが大きな失敗につながりにくい

セミオーダー住宅の間取りや設備は、ハウスメーカーなどのプロが考えたものなので、どれを選んでも大きな失敗にはつながりにくいといえます。

自分たちですべて選べるフルオーダー住宅の場合、家づくりの専門的な知識がないまま仕様を選んでしまい、後悔することも。
セミオーダー住宅であれば、ハウスメーカー指定のシリーズから選ぶことがほとんどです。生活動線や収納の広さ、採光性なども十分に計算されたものからカスタマイズできるため、安心して家づくりを進められます。

セミオーダー住宅は土地の形や広さによって対応できないこともある

フルオーダー住宅は、土地の大きさや形にあわせてフレキシブルにデザインしていくことができます。一方、セミオーダー住宅は、一般的な土地以外は対応できません。

旗竿地（はたざおち：道路に接している出入口部分が細長く、その奥にまとまった敷地がある土地）や変形地、狭小の土地などでは、規定の間取りや設備があてはまらない可能性があります。また、建築制限がある土地にも注意が必要です。

セミオーダー住宅とフルオーダー住宅との共通点

セミオーダー住宅とフルオーダー住宅には、共通点もあります。ここでは、3つの共通点を紹介します。

間取り決めに一定の自由がある

セミオーダー住宅の場合、フルオーダー住宅ほど自由に間取りを決められるわけではありませんが、ある程度意見を反映させることができます。最初から固定の間取りが決まっている建売住宅に比べて、生活スタイルや家族構成に合わせやすいといえます。
ただし、どの程度意見を反映できるかはハウスメーカーによって異なるため、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。

ある程度の工期が必要となる

フルオーダー住宅もセミオーダー住宅も、契約が成立して仕様が決まってから工事がスタートします。フルオーダー住宅ほどではありませんが、セミオーダー住宅も契約してから実際に住めるようになるまでには一定の期間が必要です。現在住んでいる賃貸住宅などは、工期にあわせて解約の準備を進めましょう。

使用する資材や工法にもよりますが、住み始めるまでには短くて3ヵ月、長くて1年程度はかかると考えて準備を進めるようにしてください。

建築過程を確認できる

セミオーダー住宅は、フルオーダー住宅と同じように、まっさらな土地から基礎工事を経て家が建つ様子を確認することができます。この点は、すでに建っている住宅を購入する建売住宅との大きな違いであり、注文住宅を選ぶメリットのひとつです。

自分たちの家がどのような工事を経て建ったかを把握できれば、長く安心して暮らすことができるでしょう。不備やトラブルが確認できれば、完成する前に軌道修正しやすい点もポイントです。

セミオーダー住宅とフルオーダー住宅の違いを知り、ベストな家づくりを選択しよう

今回は、フルオーダー住宅と比較した際のセミオーダー住宅のメリットや両者の共通点を紹介しました。セミオーダー住宅の場合、フルオーダー住宅よりもコストを抑えながら、理想に近い家を建てられることが魅力です。
プロが厳選したパーツを組み合わせて作るため、間取りや設備選びに迷う時間が短縮でき、想定と異なる家が出来上がる心配が少ないこともメリットだといえます。

ただし、セミオーダー住宅で用意されている間取りや設備、デザインなどの選択肢は、ハウスメーカーによって異なります。どこまで自分たちの理想に近い選択肢があるかによって仕上がりが左右されるため、特徴をよく比較して依頼先を決めましょう。
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