ZEH基準とは?省エネ基準との違いや条件、メリットなどを徹底解説

ZEH基準とは?省エネ基準との違いや条件、メリットなどを徹底解説

近年、省エネ住宅として注目されている「ZEH(ゼッチ)」をご存じでしょうか。

国が推進するZEHは、環境負荷を軽減しつつ快適で健康的な住まいを実現する住宅の新たな指標として、多くの人々や企業から注目されている基準です。

本記事では、ZEHの基本概要や省エネ基準との違い、住宅の性能を評価する条件、さらにZEH住宅のメリットやデメリットを詳しく解説します。

また、補助金制度や2030年のZEH基準義務化に向けた動向などにも触れているので、ZEH住宅を検討する際に役立つ情報となるでしょう。

省エネと快適性を両立した未来型住宅について理解を深め、理想の住まいづくりの参考にしてください。

mokuji目次

  1. ZEH(ゼッチ)とは?
    1. ZEHの基本概要
    2. 国が推進する背景
    3. ZEHの3要素
  2. ZEH基準の4つの条件
    1. 条件1:地域区分ごとの強化外皮基準(UA値0.4〜0.6以下)
    2. 条件2:基準一次エネルギー消費量の20%以上削減
    3. 条件3:再生可能エネルギーの導入
    4. 条件4:一次エネルギー消費量の100%削減
  3. 省エネ基準やHEAT20との違い
    1. 省エネ基準とは?
    2. HEAT20とは?
    3. ZEH基準との比較
  4. ZEH住宅のメリット
    1. 光熱費削減の効果
    2. 快適性の向上
    3. 災害時の停電対策
    4. 健康的な住環境の実現
    5. 資産価値の向上
  5. ZEH住宅のデメリット
    1. 建築コストの増加
    2. 設備メンテナンスの必要性
    3. 太陽光発電量の天候依存
    4. 間取りや外観の制限
  6. ZEH住宅の補助金制度
    1. ZEH支援事業
    2. 補助金申請の手順とポイント
  7. 2030年のZEH基準義務化の動向
    1. 義務化の背景と政府目標
    2. 住宅市場への影響
  8. これからの住宅づくりはZEH基準への適合が重要

ZEH(ゼッチ)とは?

ZEH(ゼッチ)とは?

住宅の省エネ性能を高めながら快適な暮らしを実現する住まいづくりが注目を集めています。その代表格となるのが「ZEH」です。

ZEHは、断熱性能の向上と省エネ設備の導入に加え、太陽光発電などで電力を創り出すことで、年間のエネルギー収支をゼロにするのを目指した住宅の在り方を示します。

ここからはZEHについて以下の項目を解説していきます。
それぞれ見ていきましょう。

ZEHの基本概要

ZEH(ゼッチ)は「Net Zero Energy House」の略称で、1年を通じて消費するエネルギー量を実質的にゼロ以下にすることを目指した住宅です。

外皮の断熱性能を大幅に向上させ、エネルギー効率の高い設備システムを導入することで、日々の生活で使用するエネルギーを抑制します。

さらに太陽光発電などを活用して自らエネルギーを創り出して、消費エネルギーを極力賄い、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロになることを目標としています。

国が推進する背景

政府は2050年までに温室効果ガスの排出量をゼロにする目標を掲げており、その取り組みの一環として挙げられるのがZEHの普及です。

具体的な目標として、2030年度以降に建築される新築住宅にはZEH基準の省エネルギー性能の確保を求めており、同時に新築戸建住宅の6割以上への太陽光発電設備の設置を目指しています。

省エネルギー基準の段階的な引き上げも検討されており、ZEH普及に向けた取り組みは今後さらに加速していくでしょう。

ZEHの3要素

ZEHを実現するためには、次の3つの要素が不可欠です。

ZEHの3要素

  1. 高断熱
  2. 省エネ
  3. 創エネ
これらの要素が相互に作用することで、エネルギー効率の高い快適な住まいを実現します。

3つの要素について詳しく見ていきましょう。

高断熱

ZEHでは、外皮の断熱性能を向上させて室内環境の安定化を図ります。

屋根や壁、床への高性能な断熱材の使用、断熱性と気密性に優れたサッシやガラスの採用により、外気温の影響を最小限に抑えます。

高断熱により冷暖房の効率が高まり、エネルギー消費量の削減につながるのです。

省エネ

省エネルギー化を実現するため、ZEHではエネルギー効率の高い設備システムを導入します。

採用される設備システムは、省エネエアコン、LED照明、高効率給湯器、熱交換型の換気設備などです。

高性能な設備によって、日々の生活で発生する消費エネルギーの大幅な削減が可能となります。

創エネ

再生可能エネルギーを活用したエネルギーの創出もZEHの重要な要素です。

主に太陽光発電システムを導入し、自家発電による電力供給を行います。

さらに蓄電池を併設すれば、夜間や天候不良時にも安定した電力供給が可能となり、災害時の非常用電源としても活用できるでしょう。

余剰電力は電力会社への売電も可能で、エネルギーの効率的な利用を実現できるのです。

ZEH基準の4つの条件

ZEH基準の4つの条件

ZEH住宅として認定を受けるためには、4つの厳格な条件が必要です。

4つの条件は、断熱性能から省エネ設備の導入、さらには再生可能エネルギーの活用まで、総合的な環境性能を評価する重要な指標となっています。

ZEH基準の4つの条件は以下の通りです。

ZEH基準の4つの条件

  1. 地域区分ごとの強化外皮基準(UA値0.4〜0.6以下)
  2. 基準一次エネルギー消費量の20%以上削減
  3. 再生可能エネルギーの導入
  4. 一次エネルギー消費量の100%削減

条件1:地域区分ごとの強化外皮基準(UA値0.4〜0.6以下)

住宅の断熱性能を示すUA値は、地域の気候特性に応じて異なる基準が設けられています。

札幌などの寒冷地では1・2地域に分類され、UA値0.4以下が基準です。

続いて盛岡などの3地域は0.5以下、長野や東京などの4〜7地域は0.6以下と定められており、温暖な地域でも高い断熱性能が要求されます。

強化外皮基準は建物の壁、断熱材、開口部などを含めた外皮全体の性能を評価するものであり、ZEH認定の最も基本的な要件といえるでしょう。

条件2:基準一次エネルギー消費量の20%以上削減

一次エネルギーとは、石油や天然ガスなど、自然界から直接得られるエネルギー源を指します。

ZEH認定では、冷暖房や給湯設備などのエネルギー効率を向上させることで、基準一次エネルギー消費量から20%以上の削減が必要です。

達成には高効率な設備機器の導入が重要で、省エネエアコンやLED照明、エコキュートなどの採用により、日常的なエネルギー消費を抑制していきます。

条件3:再生可能エネルギーの導入

太陽光発電システムの設置がZEH認定の必須要件です。

風力発電なども選択肢として考えられますが、住宅用途では太陽光発電が最も現実的な手段とされています。

設備容量に関する具体的な規定はありませんが、年間の電力収支をゼロにするために十分な発電能力の確保が必要です。

条件4:一次エネルギー消費量の100%削減

ZEH認定では、高断熱化や省エネ設備の導入、太陽光発電による創エネを組み合わせて、基準一次エネルギー消費量の100%以上削減が必要です。

一方、寒冷地や日射量の少ない地域向けに、75%以上100%未満の削減でも認定される「Nearly ZEH」という区分も設けられています。

Nearly ZEHにより、地域特性に応じた柔軟な基準適用が可能となっているのです。

省エネ基準やHEAT20との違い

省エネ基準やHEAT20との違い

ZEH基準以外で住宅の環境性能を評価する基準には、省エネ基準HEAT20があります。

それぞれの基準は異なる目的や特徴を持ち、住宅の性能向上に独自のアプローチを示しています。

これらの基準の違いを理解すれば、より適切な住宅仕様の選択が可能となります。

それぞれの特徴やZEH基準との比較について見ていきましょう。

省エネ基準とは?

省エネ基準とは、建築物省エネ法にもとづく省エネ基準は、住宅に求められる最低限の省エネルギー性能を定めたものです。

「一次エネルギー消費量基準」「外皮基準」という2つの柱で構成されています。

一次エネルギー消費量基準では、空調や換気、照明、給湯などの設備によるエネルギー消費量が基準値以下であることを求めています。

一方、外皮基準で求められるのは住宅の断熱性能について、外皮平均熱貫流率(外皮の表面積当たりの熱の損失量)が基準以下になることです。

HEAT20とは?

HEAT20は住宅の高断熱化技術の向上を目指して設立された研究会が提唱する基準です。

室温と省エネルギーの両面から住宅性能を評価し、G1からG3までの3段階で区分しています。

HEAT20の評価指標として採用されているのは、暖房期の最低室温や、室温が15℃未満となる時間・面積の割合、さらに省エネ基準に対する暖房負荷削減率などです。

この基準は、住宅の断熱性能を重点的に高め、快適な室内環境の実現を目指しています。

ZEH基準との比較

ZEH基準は省エネルギーと再生可能エネルギーの創出を組み合わせ、年間のエネルギー収支をゼロにするのを目標としています。

一方、HEAT20は断熱性能の向上に特化した指標であり、省エネ基準は住宅に求められる最低限の性能を規定するものです。

ZEH基準では外皮性能に加えて、省エネ設備の導入や太陽光発電による創エネが必須となっており、より包括的なアプローチを取っている点が特徴といえるでしょう。

また、省エネ基準やHEAT20が外皮性能の評価に重点を置いているのに対し、ZEH基準では年間の一次エネルギー消費量の実質ゼロ化という明確な目標を掲げているのが大きく異なる点です。

ZEH住宅のメリット

ZEH住宅のメリット

ZEH住宅の導入は、環境への配慮だけでなく、居住者に多くのメリットをもたらします。

主なメリットは以下の通りです。

ZEH住宅5つのメリット

  1. 光熱費の大幅な削減
  2. 快適な住環境の実現
  3. 災害時の電力確保
  4. 健康的な暮らしの実現
  5. 資産価値の維持向上
これらのメリットについて解説します。

光熱費削減の効果

ZEH住宅では、高い断熱性能と省エネ設備の相乗効果により、光熱費の大幅な抑制が可能です。

外皮の断熱性能を高めることで冷暖房効率が向上し、エネルギー消費量を削減します。

さらに、省エネ性能の高いエアコンやLED照明、高効率給湯器(エコキュート)などの設備導入により、日常的な電力消費を抑えられるでしょう。

また、太陽光発電による自家発電の活用で、電力会社から購入する電力量を削減できます。

発電した電力に余剰が出た場合は電力会社への売電も可能となり、場合によっては副収入も得られるでしょう。

このような省エネと創エネの組み合わせにより、従来型の住宅と比べて光熱費の大幅な削減が可能となるのです。

さらにHEMSの導入により、家庭内の消費電力や太陽光発電の稼働状況を可視化して、より効率的なエネルギー利用を実現できるでしょう。

快適性の向上

ZEH住宅における高い断熱性と気密性は、1年を通して快適な室内環境を実現できるでしょう。

壁や窓、床などに高性能な断熱材や断熱サッシを採用して、夏は外部からの熱気を遮断、冬は室内の暖気を逃がしにくい構造となっています。

高い断熱性と気密性により、室内温度が外気温の影響を受けにくくなり、季節を問わず安定した温熱環境を維持できるのです。

従来の住宅では、夏場の暑さや冬場の寒さが室内に伝わりやすく、冷暖房の効きも悪いため、快適な室温を保つために多くのエネルギーを消費していました。

ZEH住宅では高い断熱性能により、少ないエネルギーで快適な室温維持が可能です。

また、気密性の向上により外部からの騒音も軽減され、静かで快適な住空間を実現できるでしょう。

さらに、熱交換型の換気システムの導入により、室内の空気を効率的に入れ替えられ、結露の防止にも効果を発揮します。

災害時の停電対策

ZEH住宅における太陽光発電システムと蓄電池の組み合わせは、災害時における強力な電力バックアップとして機能するでしょう。

地震や台風などの自然災害による停電時でも、太陽光発電により日中の電力を確保できます。

さらに蓄電池の併設により、夜間や天候不良時にも貯めておいた電力の使用が可能です。

通常時は余った電力を蓄電し、電気料金の安い夜間に充電した電力を昼間のピーク時に使用するなど、経済的なメリットも得られます。

また、高い断熱性能を持つZEH住宅では、停電時に冷暖房が使用できない状況でも、室内の温度を比較的適温に保てるでしょう。

これは災害時の避難所としての機能も期待できることを意味します。

ZEH住宅は非常時のエネルギー自給自足を可能にし、居住者の安全と安心を支える重要な役割を果たせるのです。

健康的な住環境の実現

ZEH住宅がもたらす健康面でのメリットは、高い断熱性能による室内環境の安定化に起因しています。

従来の住宅では、各部屋の温度差が大きく、特に冬場は暖かいリビングから寒い浴室への移動時に血圧が急激に変動し、ヒートショックのリスクが高まっていました。

ZEH住宅では、部屋間の温度差を最小限に抑え、ヒートショックのリスクを大幅に軽減できるでしょう。

また、高い断熱性能と気密性により、壁や窓などの表面結露や、カビやダニの発生を防いで、アレルギー症状や呼吸器系の疾患リスクを低減できます。

さらに、熱交換型の換気システムにより、室内の空気を効率的に入れ替え、常に新鮮な空気環境の維持が可能です。

健康的な住環境は、特に高齢者や小さな子どもがいる家庭において、大きなメリットとなるでしょう。

資産価値の向上

ZEH住宅の資産価値は、第三者機関による客観的な評価制度によって裏付けられています。

特にBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)による認証は、住宅の省エネ性能を5段階で評価し、市場における価値を明確に示せるでしょう。

高い省エネ性能と創エネ機能を備えたZEH住宅は、一般的な住宅と比較して将来的な売却時により高い評価を得られる可能性があるのです

また、2030年に向けて新築住宅のZEH基準適合が政策として推進されている中、すでにZEH基準を満たしている住宅は、将来的な規制強化にも対応できる先進的な物件として評価されます。

さらに、太陽光発電システムや蓄電池などの設備は、災害時の電力確保という観点からも資産価値を高める要素です。

環境性能の高さは、持続可能な社会への関心が高まる中で、不動産市場における重要な評価ポイントとなってきており、この傾向は今後さらに強まっていくでしょう。

ZEH住宅のデメリット

ZEH住宅のデメリット

ZEH住宅の環境性能の高さは、いくつかのデメリットとも隣り合わせです。
主なデメリットとして、以下が挙げられます。

ZEH住宅のデメリット

  • 一般住宅と比較して高額な建築コスト
  • 各種設備の定期的なメンテナンス要件
  • 天候による発電量の変動
  • デザインや間取りの制約
これらのデメリットについて、説明します。

建築コストの増加

ZEH住宅の建設には、通常の住宅と比較して相当の追加投資が必要です。

高性能な断熱材の使用や省エネタイプの設備機器、太陽光発電システム、HEMSの導入など、多くの設備投資が求められます。

また、断熱性能を高めるためには、壁の厚みを確保する必要があり、建材のコスト増加も避けられません。

初期費用は光熱費の削減効果で長期的には回収できる可能性がありますが、資金計画の段階で慎重な検討が必要になるでしょう。

ただし、国の補助金制度を活用すれば、一部のコスト軽減も可能です。

住宅の資産価値向上という観点も含め、総合的な費用対効果の考慮が重要となるでしょう。

設備メンテナンスの必要性

ZEH住宅に導入される設備には、定期的なメンテナンスが欠かせません。

特に太陽光パネルは、日々の点検に加えて定期的な専門業者による点検が必要となり、点検費用は1回あたり10万円以上かかる場合もあります。

また、パネルの耐用年数や電力を変換するパワーコンディショナー、売電メーターなどの消耗品は、経年劣化により交換が必要です。

故障のリスクは年数とともに高まり、それに伴う出費も増加する可能性があるでしょう。

メーカーによっては無料点検保証が付帯している場合もありますが、長期的な維持管理コストを考慮に入れた計画が必要です。

太陽光発電量の天候依存

太陽光発電システムの発電量は、天候や日照時間に大きく左右されます。

曇天や雨天時は発電効率が著しく低下し、安定した電力供給が困難になるでしょう。

また、住宅周辺に高層建築物や樹木がある場合、日陰の影響で日中でも十分な発電量を確保できないかもしれません。

季節による日照時間の変化も発電量に影響を与える要因です。

このような不安定さを補うために蓄電池の設置が推奨されますが、これもまた追加のコストとなります。

間取りや外観の制限

ZEH基準を満たすために、住宅の設計やデザインに制限が生じる場合があります。

断熱性能を確保するため、大きな開口部や高い天井、吹き抜けなどの採用が難しくなるかもしれません。

窓の大きさや配置にも制限が加わり、開放感のある設計が制限される可能性もあるでしょう。

また、太陽光パネルの設置により、屋根の形状や角度に制約が生じます。

パネルの重量に耐えるための構造補強も必要となり、基礎や柱の設計にも影響するかもしれません。

ZEH住宅は、デザイン面での自由度が制限される可能性があり、住宅計画の段階で考慮すべき重要な要素となるのです。

ZEH住宅の補助金制度

ZEH住宅の補助金制度

ZEH住宅の普及を促進するため、国はさまざまな補助金制度を設けています。

補助金の活用により、ZEH住宅の建設にかかる初期費用の抑制が可能です。

補助金の種類や申請方法を理解すれば、より経済的なZEH住宅の実現が可能となるでしょう。

ZEH住宅の補助金制度と、補助金申請の手順とポイントについて解説します。

※当記事内では2024年の募集情報を元に作成しております。最新の情報につきましてはネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業のWEBサイト等でご確認ください。

ZEH支援事業

ZEH支援事業は、ZEHNearly ZEHZEH Orientedを対象とした基本的な補助金制度です。

1戸あたり55万円の補助金が支給され、寒冷地や多雪地域、低日射地域のNearly ZEH、また都市部の狭小地や多雪地域のZEH Orientedも対象となります。

また、ZEH+Nearly ZEH+が対象の場合、2024年時点で1戸あたり100万円の補助金が支給されます。

さらに、蓄電システムを導入する場合は、1kWhあたり2万円(上限20万円)の追加補助が受けられます。

※参考: ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業「2024年の経済産業省と環境省のZEH補助金について

補助金申請の手順とポイント

補助金の申請には、SIIに登録されているZEHビルダー・プランナーによる設計や建築の関与が必須条件です

申請は先着順で受け付けられ、予算枠に達し次第終了となるため、早めに準備しなければなりません。

申請から交付までは規定されたスケジュールに従って進められ、交付決定後の工事着工が求められます。

補助金の活用を検討する場合は、これらの条件や申請時期を考慮した計画立案が重要といえるでしょう。

2030年のZEH基準義務化の動向

2030年のZEH基準義務化の動向

日本のエネルギー政策において、住宅分野での省エネ化は重要な課題となっています。

2030年に向けて、新築住宅のZEH基準適合が義務化される方向で検討が進められており、住宅市場に大きな変革をもたらすことが予想されます。

義務化の背景と政府目標

政府は2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする目標を掲げ、その取り組みの一環として、2030年度以降に建築される新築住宅へのZEH基準適合を目指しています。

この目標には、新築戸建住宅の6割以上に太陽光発電設備を導入することも含まれています。

現在進められている省エネルギー基準の段階的な引き上げは、目標達成に向けた重要なステップといえるでしょう。

政府はZEH基準の義務化により、住宅のエネルギー消費量を大幅に削減し、持続可能な社会の実現を目指しているのです。

住宅市場への影響

ZEH基準の義務化は、住宅市場に二面的な影響をもたらすと予想されます。

一方では、高性能な断熱材や省エネ設備、太陽光発電システムなどの導入が必須となるため、建築コストの上昇は避けられません。

しかしその一方で、ZEH基準を満たした住宅は、BELSなどの第三者機関による評価制度により、高い資産価値を維持できる可能性があります。

また、将来的な規制強化に先んじて対応できるため、不動産市場での評価も高まることが期待されるでしょう。

将来的な状況を見据え、今のうちにZEH取得に向けた検討を始めることが推奨されているのです。

これからの住宅づくりはZEH基準への適合が重要

ZEH基準への適合は、これからの住宅づくりにおいての重要な指針です。

高断熱・省エネ・創エネの3要素と4つの認定基準を満たすことで、光熱費の削減や快適な住環境の実現、災害時の電力確保など、多くのメリットが得られます。

2030年に向けてZEH基準の義務化が進む中、各種補助金制度を活用すれば、コスト面での負担を軽減しながら、将来を見据えた住宅づくりを実現できるでしょう。

省エネと環境配慮を両立したZEH住宅は、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、資産価値の維持向上にもつながる選択となります。

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ハウスメーカー 注文住宅オリコン顧客満足度ランキング

  • 1位

    81.0

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  • 2位

    78.7

    住友林業

  • 2位

    78.7

    ヘーベルハウス

  • 4位

    78.5

    積水ハウス

  • 5位

    77.5

    一条工務店

  • 6位

    77.2

    パナソニック ホームズ

  • 7位

    76.9

    セキスイハイム

  • 7位

    76.9

    三井ホーム

  • 9位

    76.6

    大和ハウス

  • 10位

    76.1

    ミサワホーム

  • 11位

    76.0

    イシンホーム

  • 12位

    75.8

    住友不動産ハウジング

  • 13位

    75.5

    トヨタホーム

  • 14位

    74.9

    クレバリーホーム

  • 15位

    74.6

    アイ工務店

  • 16位

    73.4

    富士住建

  • 17位

    73.3

    アキュラホーム

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 17位

    73.3

    イシカワ

  • 19位

    73.1

    アイフルホーム

  • 19位

    73.1

    桧家住宅

  • 21位

    73.0

    住宅情報館

  • 22位

    72.9

    ユニバーサルホーム

  • 23位

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    パパまるハウス

  • 24位

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    ヤマダホームズ

  • 25位

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    タマホーム

  • 26位

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    秀光ビルド

  • 27位

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    アイダ設計

  • 28位

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    オープンハウス・アーキテクト

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