建売住宅のメリット・デメリットは?後悔しない選び方や注文住宅との違いを解説
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購入後に後悔しないためには建売住宅の特徴をしっかり理解し、自分に合った住まいを選ぶことが大切です。
本記事では、建売住宅のデメリットやメリットを詳しく解説するとともに、購入時に確認すべきポイントや失敗を防ぐコツをご紹介します。
また、注文住宅との違いを徹底比較し、理想のマイホーム選びに役立つ情報をお届けします。
建売住宅の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
監修者大野 翠
合同会社芙蓉宅建FPオフィス 代表
約6年の企業内FPを経て、2016年に金融商品の販売をしない独立系FPとして開業。2021年に法人化。保有資格は宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、2級FP技能士、AFP(日本FP協会)。大手資格スクールにて宅建、賃貸不動産経営管理士、FP資格の講師を務める傍ら、金融や不動産の実務経験や専門スキルを活かし、多くのメディアにて専門記事執筆を担当。
建売住宅とは?分譲住宅や注文住宅との違い
比較項目 | 建売住宅/分譲住宅 | 注文住宅 |
土地の購入方法 | 土地と建物をセットで購入する | 自分で土地を用意(購入)する |
設計の自由度 | 低い | 高い |
費用(価格) | 注文住宅に比べて割安な傾向がある。価格が明確で資金計画を立てやすい。 | 仕様や建材によって費用が大きく変動する。 |
入居までの期間 | 短い | 長い |
住宅ローンの手続き | 土地と建物を一括で組めるため、手続きが比較的簡単 | 土地と建物で別々の手続きが必要な場合や、「つなぎ融資」が必要になることがある |
向いている人 | ・予算を抑えたい人 | ・間取りやデザインにこだわりがある人 |
間取りや仕様はあらかじめ決まっているため、自由度は低いものの、注文住宅より費用を抑えることができます。
分譲住宅とは、建売住宅とほぼ同じ意味で使われていますが、販売規模などに違いがあります。
注文住宅は、土地も建物も自ら購入し自由に設計する住宅のことです。
下記で詳しくみていきましょう。
分譲住宅との違い
細かな違いとしては、販売規模や街並みの統一感という点が挙げられます。
・単独販売が多い
・分譲住宅のように、同じコンセプトの住宅が並ぶことは少ない
●分譲住宅
・広い区画を分割した土地に、同一コンセプトの住宅を建設
・隣近所に似たデザイン・間取りの住宅が並ぶことが多い
注文住宅との違い
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・すでに建築済み、もしくは建築計画が決まっている住宅を購入
・土地と建物をセットで購入するため、土地探しや設計の手間が少なくスムーズに入居しやすい
・規格があるため、コストを抑えやすい
● 注文住宅
・土地を自分で探して購入し、その後に建物を建築する(土地と建物を別々に購入する)
・間取り・設備・デザインを自由に決められる
・打ち合わせや工事期間が長く、完成までに時間がかかる
・こだわるほど費用が高くなりやすい
建売住宅のメリット
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建売住宅のメリット
注文住宅に比べて価格が安く資金計画を立てやすい
また、土地と建物の価格がセットで明示されており、追加費用の発生は少なく、総予算が明確で把握しやすいことも大きなメリットです。
さらに、住宅ローンを利用する際も土地と建物を一本化できるため、資金計画が立てやすくなります。
完成物件を見て決められる
前もって内見しておくことで「イメージと違った」という後悔が少なくて済みます。
さらに、土地と建物を一括購入できるため、土地探しや住宅設計の打ち合わせにかかる手間と時間を大幅に削減できるメリットがあります。
短期間での入居が可能
契約から入居までの期間は1〜2か月程度と短く、転勤や子どもの入学など急いでいる場合にも適しています。
なお、注文住宅の購入では、土地探しから始まり、住宅建築のための施工会社探し、実際の建築から引き渡しまで約1年かかる場合が多いです。
住宅ローン手続きが1本で済み支払いがスムーズ
売買契約時に手付金を支払い、残りの金額は住宅ローンで一括決済する流れが一般的です。
一方、注文住宅の購入では、土地を先に購入し、その後に建物を建築という流れになるため、場合によっては土地と建物それぞれ別のローンを組む必要があります。
建売住宅であれば、このような手続きはなく住宅ローンは1本で済むため、資金計画も立てやすくスムーズな入居が可能です。
建売住宅の主なデメリットと注意点
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建売住宅のデメリット
間取りやデザインの自由度が低く個性を出しにくい
間取り変更や仕様のカスタマイズは基本的にできず、たとえ建築前であっても壁紙の変更ができる程度など、できるとしてもかなり限定的です。
分譲地では同じような外観の家が立ち並ぶことが多く、こだわりの住まいを求める人には向かない可能性もあります。
建築過程を確認できず構造や性能が分かりにくい
土地の状態や地盤改良がどのように行われたか分からず、耐震性や耐久性に不安が残る可能性もあります。
見た目では判断しにくい断熱性能なども含め住宅の品質全般について、施工会社への信頼性に大きく依存することになります。
土地(立地)を自由に選べない
希望するエリアや学区、駅からの距離など購入者が挙げる条件に完全に合致する場所が見つかりにくい可能性もあります。
土地のコストを抑えるために、郊外や駅から離れた場所に建てられるケースも多いため、通勤や通学に不便を感じる可能性があります。
セキュリティやプライバシーに不安を感じる場合もある
そのため、住宅の間取りまで知られてしまうことや、不特定多数の人が室内を触れることに抵抗を感じる方もいます。
自分の住宅の内部情報が広く知られているリスクがあることは、セキュリティやプライバシーの観点から注意が必要です。
建売住宅は「安かろう悪かろう」は本当か?
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以下3つの視点で確認してみましょう。
「欠陥住宅が多い」は本当?住宅瑕疵担保履行法とは
建売住宅も含めた新築住宅には「住宅瑕疵担保履行法」が適用され、主に「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」に関する欠陥に対して10年間の保証が義務つけられています。
これにより購入者は安心して購入でき、万が一の際も保護される仕組みです。
また、大手企業が建売住宅を手掛けているケースも多く、企業の信頼性を損なうような欠陥住宅を建てるリスクはかなり低いと考えられます。
「設備のグレードが低く維持費が高い」は本当?
外壁塗装などのメンテナンスは、建材のグレードに関わらず一定の期間で必要になります。
たとえば、キッチンのグレードが低いからといって、メンテナンス費用が多く発生するということはありません。
「リフォームしにくい」は本当?
建売住宅、注文住宅のどちらであっても、リフォームのしやすさや費用は、施工箇所や築年数などによって変わります。
影響する可能性があるのは「木造軸組工法」や「2×4工法」といった工法の違いであり、これは建売住宅か注文住宅かには関係ありません。
また、増築についても、建ぺい率などの建築基準法上の規制を満たしていれば、建売住宅と注文住宅で大きな差はありません。
建売住宅で後悔しないための選び方とチェックポイント
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建売住宅購入の際のチェックポイント4つ
物件の性能(耐震・断熱)と保証内容の確認
「住宅性能表示制度」の有無を確認し、客観的な性能評価を判断材料にすることがおすすめです。
なお住宅性能表示制度とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく制度で、等級や数値でわかりやすく表示します。
あわせて、床下や屋根裏の点検口の有無を確認し、将来のメンテナンス性についてもチェックしましょう。
間取りや設備の確認
例えば次のような点は事前にチェックしておきたいポイントです。
・キッチンから洗面所や洗濯機までの距離が近く、家事の移動がしやすいか
・玄関からリビング、収納への動線がスムーズで、帰宅後の荷物の片づけがしやすいか
・寝室や子ども部屋の位置が、家族の生活リズムやプライバシーに合っているか
・コンセントやスイッチの位置が、実際の家具の配置や家電の使用に適しているか
周辺環境と日当たりの現地確認
また、朝・昼・夜と時間帯を変えて現地を訪れ、日当たりや騒音、街の雰囲気がどう変化するかを体感し確認することをおすすめします。
あわせて、自治体が作成し公表しているハザードマップも確認し、洪水などの災害リスクについても事前に把握しておきましょう。
販売会社の信頼性とアフターサービスの確認
定期点検の有無や期間、万が一のトラブル発生時の対応窓口なども事前の確認が必要です。
建売住宅か注文住宅課に関わらず、長く付き合える信頼できる会社を選ぶことが重要です。
建売住宅やマイホーム購入時のよくある質問
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建売住宅を検討する前に知っておきたい7つの注意点は?
・間取りや生活動線がライフスタイルに合っているか
・本体価格以外の追加費用の把握(登記費や外構費、ローンの手数料など)
・施工品質や住宅性能(断熱・耐震など)は十分か
・必要な設備や仕様が標準で含まれているか(カーテンレールや照明などのオプション品を確認)
・周辺環境と立地
・土地と地盤の状態(地盤調査の結果などを事前に調べておく)
・アフターサービスと保証内容(保証期間、内容、点検体制などを把握しておく)
その分、費用や手続きの負担を抑えることができますが、購入者にとってメリットとデメリットを両面から把握しておくようにしましょう。
建売にすればよかったと思うことはある?
・入居までの期間が長くて大変だった
・間取りや設備に不満がある
注文住宅では、設備や仕様の変更が可能であるため、どうしても費用がかさむこともあるでしょう。
同時に、引き渡しまでに時間がかかることもあり、入居までの期間が想定より長くかかることもあります。
建売住宅が恥ずかしいとされる理由は?
・デザインが安っぽく見える場合がある
そのため、建売住宅が恥ずかしいと感じるのは時代遅れという意見もあります。
恥ずかしいと感じないための工夫として、デザインや立地など住宅購入時に求めるものの優先度をつけることや、外観や内装の工夫で解決することが挙げられます。
安い建売住宅を購入する際のデメリットは?
これらのデメリットは、信頼できる会社を選び依頼することで防ぐことは可能です。
建売住宅が売れ残る理由は?
具体的には、最寄り駅までのアクセスの悪さ、日当たりや周辺環境、家の間取りが使いづらい、価格が相場よりも高いなどが挙げられます。
建売住宅は何年くらい持ちますか?
建物の構造によりますが、一般的には20〜30年程度を目安にしてよいでしょう。
ただし法定耐用年数は、あくまでも資産価値としての考え方ですので、住宅自体の寿命ではありません。
使い方やメンテナンス次第では長く住むことも十分可能です。
この点で考えると、注文住宅との差はほとんどないと考えられます。
徹底比較して後悔しないマイホーム購入方法を選ぼう
一方で、個性的な間取りや外観を実現することは難しく、地盤や施工状態の確認が困難という課題もあります。
購入を検討する際は、建物の性能や日当たり、周辺環境など、さまざまな観点からしっかりと確認することが大切です。
また、注文住宅との違いを理解し、自分にとってどちらが最適な選択なのかを見極めることも重要です。
焦って決めることなく、ほかの物件との比較検討を十分におこない、納得のいくマイホーム選びを進めましょう。
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ハウスメーカーの利用を検討される際はこちらもぜひご参考いただき、自分に合ったより良い選択肢を見つけてみてください。
また、情報は公開日現在のものです。各種状況や法令情報等につきましては、公的機関等で最新情報をご確認ください。
監修者大野 翠
合同会社芙蓉宅建FPオフィス 代表
約6年の企業内FPを経て、2016年に金融商品の販売をしない独立系FPとして開業。2021年に法人化。
保有資格は宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、2級FP技能士、AFP(日本FP協会)。
大手資格スクールにて宅建、賃貸不動産経営管理士、FP資格の講師を務める傍ら、金融や不動産の実務経験や専門スキルを活かし、多くのメディアにて専門記事執筆を担当。
主な実績はABC大阪朝日放送、FBS福岡放送、西日本新聞、西日本シティ銀行、伊予銀行、北陸銀行、東海東京証券、LIFULL不動産など。金融や不動産のリテラリー向上のため各種セミナー講師も務めており、商工会議所や企業団体をはじめ、大学や高校など教育機関でも登壇している。
ホームページ:https://www.fuyotakkenfpoffice.com/