養老保険とは?仕組みやメリット・デメリットを解説

養老保険とは?仕組みやメリット・デメリットを解説

生命保険の代表的な種類として、定期保険、終身保険、養老保険が挙げられます。保険期間が定められており、満期保険金がないものを「定期保険」、保険期間が定められておらず(一生涯保障が続く)、解約時に解約返戻金が支払われるものを「終身保険」といいます。

養老保険とは、保険期間が一定で、満期まで生存すると死亡保険金と同額の満期保険金を受け取れる保険です。ここでは特に「養老保険」について詳しく説明します。
金子賢司

監修者 ファイナンシャルプランナー 金子賢司

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東証一部上場企業(現在は東証スタンダード)で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。

以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。

・CFP® 資格(資格番号:90260739)
・日本FP(ファイナンシャルプランナー協会)幹事

mokuji目次

  1. 養老保険とは?基本的な仕組みをわかりやすく解説
    1. 「養老」の意味と養老保険の定義
    2. 養老保険が「生死混合保険」と呼ばれる理由
    3. 定期保険・終身保険との3タイプの違い
  2. 養老保険のメリット
    1. 死亡保障と貯蓄を同時に備えられる
    2. 目標額を計画的に積み立てられる
    3. 生命保険料控除で税負担を軽減できる
  3. 養老保険のデメリット・注意点
    1. 保険料が3タイプの中で最も高くなりやすい
    2. 満期保険金が払込保険料を下回る場合がある
    3. 途中解約すると元本割れのリスクがある
    4. 満期後は保障が終了する
  4. 養老保険と終身保険の違い
    1. 保険期間と保険金の違い
    2. どちらを選ぶべきか(向いている人の違い)
  5. 養老保険の一時払い(一括払い)とは
    1. 一時払いの仕組みと分割払いとの違い
    2. 一時払い養老保険の相続・贈与への活用
  6. 養老保険の活用法
    1. 学資保険の代わりに教育資金を積み立てる
    2. 老後資金を計画的に準備する
  7. 養老保険への理解を深めて、自分に合った保険を選ぼう

養老保険とは?基本的な仕組みをわかりやすく解説

養老保険とは?基本的な仕組みをわかりやすく解説

養老保険は、「保障」と「貯蓄」の両方の機能を持った生命保険です。

保険期間中に亡くなった場合は死亡保険金が支払われ、満期まで生存した場合は死亡保険金と同額の満期保険金を受け取れます。ここでは、養老保険の意味や定義、「生死混合保険」と呼ばれる理由、定期保険・終身保険との違いを順に見ていきましょう。

「養老」の意味と養老保険の定義

「養老」という名称は、満期時に受け取る保険金で老後の生活資金に備えられること、つまり「老後を養うこと」に由来します。

養老保険とは、あらかじめ定めた保険期間中に被保険者が死亡すると死亡保険金が、満期まで生存すると満期保険金が支払われる生命保険です。死亡保険金と満期保険金は同額に設定されており、万一の保障を確保しながら、満期時にまとまったお金を準備できる点が特徴といえます。満期保険金は将来の生活資金にも充てられるため、保障と貯蓄の機能を1つの契約で兼ねられる保険として利用されています。ただし、満期保険金が払込保険料の総額を上回るとは限らないため、契約前に保険料の総額や受取額を確認しましょう。

養老保険が「生死混合保険」と呼ばれる理由

生命保険は、保険金が支払われるタイミングによって「死亡保険」「生存保険」「生死混合保険」の3つの基本型に分けられます。

死亡保険は亡くなったときに保険金が支払われる保険、生存保険は一定期間生存していたときに保険金が支払われる保険を指します。養老保険は、この2つを組み合わせた「生死混合保険」に分類され、死亡しても満期まで生存しても保険金を受け取れる点が特徴です。死亡保険金と満期保険金が同額に設定されているため、どのような結果になっても所定の保険金が支払われる仕組みになっています。

定期保険・終身保険との3タイプの違い

生命保険の基本となる養老保険・定期保険・終身保険は、保険期間や貯蓄性に違いがあります。

定期保険は保険期間が一定で満期保険金がなく、少ない保険料で高額な保障を準備できる保障重視のタイプです。終身保険は保険期間が一生涯で満期保険金はありませんが、解約時に解約返戻金を受け取れる貯蓄性を備えています。養老保険は保険期間が一定で、満期時に死亡保険金と同額の満期保険金を受け取れる保険です。それぞれの特徴を整理すると、次のとおりです。
比較項目 定期保険 終身保険 養老保険
保険期間 有期(10年・20年など) 一生涯 有期(満期まで)
保険料水準 比較的低い 定期保険より高い傾向 一般的に3種類の中では高い傾向
死亡保険金 あり(期間中のみ) あり(一生涯) あり(期間中のみ)
満期保険金 なし なし あり(死亡保険金と同額)
解約返戻金 なし(または極めて少額) あり(解約時期によっては払込保険料総額を下回る) あり(途中解約は払込保険料総額を下回ることが多い)
貯蓄性 なし(掛け捨て) あり あり(満期に近づくほど高まる)
主な活用目的 子育て期・ローン返済期の高額な死亡保障 一生涯の保障・相続対策・老後資金 教育資金・老後資金の積み立て+死亡保障
※保険料や解約返戻金の水準は、契約年齢、性別、保険期間、保険金額、保険料の払込期間、商品設計などによって異なります。

養老保険のメリット

養老保険のメリット

養老保険には、保障と貯蓄を両立できることを中心に、いくつかのメリットがあります。主なポイントは次の3つです。
以下、各ポイントについて解説します。

死亡保障と貯蓄を同時に備えられる

養老保険の魅力は、万一への備えと将来のための貯蓄を1つの契約でまかなえることです。

保険期間中に被保険者が亡くなれば、遺族が死亡保険金を受け取れます。満期まで生存すれば、契約者自身が死亡保険金と同額の満期保険金を受け取れるため、保障と貯蓄のどちらの側面からも活用できます。

掛け捨て型の保険とは違い、万一のことが起きなくても満期時に保険金を受け取れる点が、養老保険ならではの魅力といえるでしょう。

目標額を計画的に積み立てられる

養老保険は、預貯金のようにいつでも自由に引き出せる商品ではありません。解約しない限り満期まで積み立てが続くため、目標とする金額を計画的に準備しやすいのが特徴です。

満期日や満期保険金額をあらかじめ設定できるので、教育費や老後資金など、必要になる時期が決まっている資金づくりに向いています。

使う目的と時期を具体的に決めたうえで加入すると、貯蓄の効果を活かしやすくなるでしょう。

生命保険料控除で税負担を軽減できる

養老保険の保険料は、一定の要件を満たす場合「一般生命保険料控除」の対象になります。生命保険料控除とは、1年間に支払った保険料に応じて所得から一定額を差し引ける制度です。年末調整や確定申告で手続きすると、その年の所得税と翌年の住民税の負担を抑えられます。

控除には上限があり、無制限に差し引けるわけではありませんが、保険料を払いながら税負担を軽減できる点はメリットといえるでしょう。

養老保険のデメリット・注意点

養老保険のデメリット・注意点

貯蓄性のある養老保険にも、契約前に確認しておきたいデメリットや注意点があります。主な内容は次の4つです。
以下、詳しく紹介します。

保険料が3タイプの中で最も高くなりやすい

養老保険は、死亡保障と満期保険金の両方を用意するために、支払う保険料に貯蓄部分が含まれます。

そのため、同じ死亡保険金額で比べると、保障を重視して保険料を抑えた定期保険はもちろん、一生涯の保障を持つ終身保険よりも保険料が高くなる傾向があります。月々の負担が重くなりやすいため、家計に無理のない金額で契約することが大切です。
将来の収支も見込んだうえで、継続できる保険料の範囲に収めるようにしましょう。

満期保険金が払込保険料を下回る場合がある

養老保険は貯蓄性のある保険といわれますが、満期時に受け取る満期保険金が、払い込んだ保険料の総額を下回る場合があります。

保険料には死亡保障のための費用も含まれており、保険会社が契約時に約束する運用利回りである予定利率や商品設計によって、払い込んだ総額に対して受け取る割合(返戻率)が変わるためです。

加入前には、満期までに払い込む保険料の累計額と満期保険金額を見比べて、どの程度の金額を受け取れるのかを必ず確認することが大切です。

途中解約すると元本割れのリスクがある

養老保険を満期前に解約すると、受け取れる解約返戻金が払い込んだ保険料の総額を下回り、元本割れが起きることがあります。

特に契約から間もない時期は解約返戻金が少なく、損失が出やすい点に注意が必要です。保険料の支払いが難しくなった場合は、すぐに解約する前に、保険料の払込みを中止し保障額を抑えて契約を続ける「払済保険」への変更や、解約返戻金の範囲内で借り入れができる「契約者貸付」といった方法も検討できます。

ただし、これらの制度を利用できるかどうかは契約内容によって異なるため、まずは契約先の保険会社に相談してみるとよいでしょう。

満期後は保障が終了する

養老保険は満期を迎えると、一般的に契約が終了し、その後の死亡保障はなくなります。満期後に被保険者が亡くなっても、死亡保険金は支払われません。

老後も含めて一生涯の死亡保障を持ち続けたい場合は、保険期間が一生涯続く終身保険も選択肢になります。加入前には、満期を迎えた後も死亡保障が必要かどうかを考えたうえで、加入を判断しましょう。

養老保険と終身保険の違い

養老保険と終身保険の違い

養老保険と終身保険は、どちらも貯蓄性を備えた生命保険ですが、保険期間や満期保険金の有無に違いがあります。ここでは、両者の基本的な違いと、どちらが向いているかの考え方を整理します。

保険期間と保険金の違い

主な違いは、保険期間と満期保険金の有無です。

養老保険は保険期間が満期までと決まっており、満期まで生存すると死亡保険金と同額の満期保険金を受け取れます。一方の終身保険は保険期間が一生涯で満期保険金はありませんがなく、貯蓄性は解約時の解約返戻金というかたちで備わっています。

つまり、養老保険は決まった時期にまとまったお金を受け取る保険であり、終身保険は一生涯の死亡保障を持ちながら必要に応じて「解約をして」解約返戻金を活用する保険といえるでしょう。

どちらを選ぶべきか(向いている人の違い)

選び方の目安は、「いつ・何のためにお金を使いたいか」です。

教育費や老後資金のように、必要になる時期が決まっている資金を計画的に準備したい場合は、満期日を設定できる養老保険が向いています。一方、葬儀費用や相続への備えなど、時期を問わず一生涯の死亡保障を確保したい場合は、終身保険が適しています。

どちらが優れているということではなく、目的やライフプランに合わせて選ぶことが大切です。

養老保険の一時払い(一括払い)とは

養老保険の一時払い(一括払い)とは

養老保険の保険料は、月払いや年払いのほか、契約時にまとめて支払う「一時払い」を選べる場合があります。一時払いには税金の扱いや相続対策の面で知っておきたいポイントがあるため、仕組みとあわせて確認しておきましょう。

一時払いの仕組みと分割払いとの違い

一時払いとは、保険期間全体の保険料を契約時に1回でまとめて支払う方法です。

月払いや年払いのように支払いを分ける方法と比べると、払い込みのタイミングと回数が異なります。一時払いは、月払い・年払いと比べて総支払額を抑えられる場合があります。

特に知っておきたいのが、税金の扱いです。一定の要件を満たす一時払いの養老保険で保険期間などが5年以下のもの、または5年を超えていても契約から5年以内に解約したものは、その差益が「金融類似商品」として扱われ、20.315%(所得税15.315%・地方税5%)の源泉分離課税の対象になります。

源泉分離課税とは、受け取り時に税金が差し引かれて課税が完結する仕組みで、原則として確定申告は必要ありません。

一時払い養老保険の相続・贈与への活用

一時払いの養老保険は、まとまった資金を保険に置き換えられるため、相続対策として活用されることがあります。

契約者・被保険者を被相続人、受取人を相続人とする形にして死亡保険金が相続税の対象になる場合、「500万円×法定相続人の数」で計算した非課税枠を利用できます。

受け取った死亡保険金のうち非課税枠に収まる部分には、相続税がかかりません。

ただし、契約者・被保険者・受取人の組み合わせによって、かかる税金は相続税・所得税・贈与税のいずれかに変わります。誰がお金を出し、誰が受け取るかで税負担が異なるため、契約形態は加入前によく確認しておくことが大切です。

養老保険の活用法

養老保険の活用法

養老保険は、満期日や満期保険金額を目的に合わせて設計できるため、計画的な資金づくりに活用できます。ここでは、代表的な2つの活用法を紹介します。

学資保険の代わりに教育資金を積み立てる

養老保険は、満期日を子どもの進学時期に合わせることで、教育資金の準備に活用できる生命保険です。

たとえば、大学入学前後にあたる18歳前後を満期に設定すれば、進学でお金がかかる時期に満期保険金を受け取れます。

親を契約者・被保険者として契約すれば、万一のことがあっても指定した受取人に死亡保険金が支払われるため、教育資金への備えを確保しながら積み立てられます。学資保険と似た使い方ができるので、保障内容や保険料、受取時期などを比べて選ぶとよいでしょう。

老後資金を計画的に準備する

満期を60歳や65歳など退職前後の年齢になるように設定すれば、定年退職後の生活資金として満期保険金を受け取れます。公的年金だけでは不安がある場合に、退職までにまとまった資金を用意する手段として役立ちます。

満期までの期間が決まっているぶん、いつ・いくら受け取れるかを見通しやすいのも利点です。老後の生活設計に組み込みながら、家計に合った保険料で活用しましょう。

養老保険への理解を深めて、自分に合った保険を選ぼう

養老保険は、死亡保障と満期時の受け取りを1つの契約で備えられる、保障と貯蓄を兼ねた生命保険です。

一方で、保険料が3タイプの中で高めになりやすいことや、途中解約による元本割れなど、契約前に押さえておきたい注意点もあります。終身保険との違いや一時払いの税務、活用法まで理解したうえで、自分のライフプランに合った保険を選びましょう。

具体的な保険会社や商品を検討する際は、オリコン顧客満足度ランキングも参考になります。
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生命保険オリコン顧客満足度ランキング

  • 1位

    72.7

    ライフネット生命

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  • 2位

    72.0

    ソニー生命

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  • 3位

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  • 6位

    71.0

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  • 7位

    70.4

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  • 8位

    70.3

    ジブラルタ生命

  • 9位

    70.0

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  • 10位

    69.9

    メットライフ生命

  • 11位

    69.6

    かんぽ生命

  • 12位

    69.2

    明治安田

  • 13位

    69.1

    住友生命

  • 14位

    69.0

    FWD生命

  • 14位

    69.0

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  • 16位

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  • 16位

    68.9

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  • 16位

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  • 16位

    68.9

    太陽生命

  • 16位

    68.9

    富国生命

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  • 22位

    68.5

    SBI生命

  • 22位

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  • 24位

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  • 24位

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