「貯蓄型」と「掛け捨て」どちらの生命保険を選べばいいのか

 生命保険に入る際、保険料が安い保険にするか、多少高くても貯蓄性のある保険にするかは悩むところです。どちらのタイプの保険にするかという判断基準は、保険料の差や貯蓄性の有無だけでなく、加入する人の状況によって異なります。

 これから生命保険の加入や見直しを考えている方や、「違いがよく分からない」という方のために、「貯蓄型」および「掛け捨て」の保険タイプの概要と、加入に適しているケースをご紹介します。

 それぞれの特徴を知り、自分に合った保険に入りましょう。

貯蓄型とは?

 貯蓄型は、簡単にいえば保障と貯蓄を同時に行えるタイプの保険です。毎月決まった金額の保険料を貯金のように積み立てていくことにより、満期になったときや解約をしたときにお金が戻ってきます。保険料は高めですが、支払った保険料よりも戻ってくる金額が大きいというメリットがあります。

 貯蓄型と呼ばれる保険は、主に以下の4つです。

・契約者に万が一のことがあっても、子どもの教育資金を確保する「学資保険」
・一生涯保障が続き、死亡または高度障害になったときに保険金が支払われる「終身保険」
・老後の生活を見据えた資産形成ができる「年金保険」
・満期日には満期保険金が、死亡した場合には同額の保険金が支払われる「養老保険」

掛け捨てとは?

 掛け捨てという言葉の持つイメージから、貯蓄型に比べて損なのではないかとネガティブに捉える人もいるようですが、実際はそうではありません。掛け捨ては、解約返戻金や満期金がなく、掛けた分すべてが保障に充てられます。お金は戻ってきませんが、貯蓄分がない分、保険料が安く抑えられていて、割安で大きな保障が得られます

 また、保険に加入するときに、貯蓄性や返戻金の時期などを気にする必要がないというのもメリットです。「保障が必要かどうか」だけで、加入すべきか判断をすればよいのです。

貯蓄型?掛け捨て?保険タイプの選び方

 貯蓄型と掛け捨てのどちらがいいか迷ったとき、何を基準に選べばよいのでしょうか。

 ここでは、両者のメリットとデメリットを整理しておきます。

■貯蓄型

<メリット>
・解約したり満期になったりすると、お金が戻ってくる
・保障と貯蓄が同時にできる
・保険料が変わらない
・毎月自動的に引き落とされる保険料によって、確実にお金が貯まる

<デメリット>
・保険料が高い
・満期になる前に解約すると、返戻金が支払った保険料よりも少なくなる場合がある

■掛け捨て

<メリット>
・保険料が安い
・仕組みがシンプルなので、加入時には保障内容の要不要だけを考えればよい

<デメリット>
・更新する度に保険料が上がる
・満期になってもお金が戻ってこない

 上記を踏まえて、貯蓄型と掛け捨てについて、それぞれの加入に適しているケースを見ていきましょう。

ケース1 医療保険に入るなら掛け捨て

 入院や手術をしたときの出費に備え、一生掛け続ける人が多い医療保険は、家計の負担も抑えられる割安な掛け捨てが主流になっています。

 そのため、保険会社が出している保険の商品数も貯蓄型より多く、多様な種類の商品の中から比較・検討し、自分のライフスタイルに合った商品を見つけやすいでしょう。

ケース2 子育て世代の世帯主など、安い保険料で大きな保障が必要な人は掛け捨て

 幼い子どもがいる家庭で家計を支えている世帯主は、万が一の死亡リスクに備えて、十分な保険を掛けておく必要があります。子どもの人数や年齢などによって状況は変わりますが、もしも今、万が一のことが起こった場合に、家族の生活費や子どもの教育費をまかなえるだけの保障額にしておく必要があります。貯蓄性のある保険で備えようとすれば、月々の保険料はかなり高額になりますので、状況に応じて割安な掛け捨てが選択肢に入ってくるでしょう。

ケース3 保険金を遺族に残したい、相続対策として使ってほしいというときは貯蓄型

 「相続の問題で遺族に争ってほしくない」「節税したい」という場合、相続税における「生命保険の非課税枠」を利用して、保険金を相続対策に使うという手もあります。保険金の受取人を子どもにして、貯蓄型保険に入っておきましょう。

どちらがよいか迷ったら……

 ここまで読んで、貯蓄型あるいは掛け捨てがよいかを迷っている方は、視点を変えて「必要な保障は何か」を考えます。また、収入と支出のバランスを考えることも重要です。あれもこれもと欲張れば、保険料の支払いが家計を圧迫するという本末転倒な事態になりかねません。

 必要な保障をピックアップしたらさらに厳選し、優先順位を決めましょう。保険は万が一の事態に備えるものです。将来を考えるあまり、無理して保障を厚くするのではなく、自分の今の生活レベルに合った保険を選ぶことが大切です。
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