2012年05月20日 10時00分

スマホ連動も続々 「カーナビ」新時代

ニンテンドーDSとカーナビを連携させると、観光案内やクイズなどを楽しむことができる富士通テン『ECLIPSE』の最新モデル (C)ORICON DD inc. [拡大する]

ニンテンドーDSとカーナビを連携させると、観光案内やクイズなどを楽しむことができる富士通テン『ECLIPSE』の最新モデル (C)ORICON DD inc.

 住所や施設名を登録するだけで目的地へ案内してくれるカーナビゲーションシステム。昨今ではグルメ情報の表示や音楽配信のほか、スマートフォンや携帯ゲーム機との連動型も続々と登場。ナビゲーション機能を“スマホ任せ”にした商品まで発売されるなど、もはや“ナビ”という呼称に違和感を覚えるほどの広がりをみせている。

◆スマホの普及で広がる“連動型”

 富士通テンは16日、『ECLIPSE』の最新モデルを7月に発売すると発表した。特徴的なのはドライブ中の家族のコミュニケーションを意識し、ニンテンドーDS『クルマでDS』に対応させた『AVN-ZX02i』『AVN-Z02i』。DSの画面はカーナビの地図と連携しており、画面上に出てくるマークをタッチすると観光案内やその土地にちなんだクイズが出題される。また、iPhoneとの接続も可能となっており、専用 アプリ「Driview」を使うとiPhone のカメラ映像が道案内画面に映し出される機能を備えている。

 クラリオンはiPhoneでダウンロードした音楽や天気情報などのアプリをカーナビ画面で操作できるクラウド型テレマティクスサービス「Smart Access」対応カーナビを6月上旬より、パナソニックはスマートフォン専用アプリとの連携機能を搭載した『ストラーダ』の新商品2機種を6月7日に発売。スマホ連動型のカーナビは現在急速に広がっている。

 連動型増加の背景には、GPSで位置情報を取得できるスマホの普及がある。『Google マップ ナビ』や『navico』、『いつもNAVI』など、カーナビ機能を前提としたスマホアプリも増加。道案内機能だけなら高価なカーナビを購入しなくてもアプリ利用料だけで済む点、道案内を行わない場合でもスマホ内の音楽を聴くことができる点、自在に必要なアプリを追加・アップロードできる点などがユーザーの心を掴んでいるようだ。

◆“スマホありき”の商品も続々

 そんな昨今の流れを受け、「ナビシステムはスマホアプリを使う」ことを前提とした商品もある。

 トヨタ自動車が6月1日より発売する『スマホナビ対応ディスプレイ』は、スマホ接続を前提とした商品。基本機能はディスプレイ付きのAM/FMラジオで、道案内機能は対応するiPhoneのアプリを利用する。また、パイオニアはカロッツェリア スマートフォンリンク「アプリユニット」もスマホのアプリ画面を表示させる“スマホありき”の商品。ナビ機能はアプリを利用し、拡大やスクロールなどの操作もスマホに近づけている。

 昨年の東日本大震災直後、ホンダはカーナビによる情報提供サービス『インターナビ』で会員の車両から収集した走行実績データを一般に公開。被災者の移動や支援に向かう人々の手助けをしたとして高く評価されたことは記憶に新しい。

 同社は今年3月より、会員サービスの「インターナビ・リンク」のスマホ用アプリに地震情報や津波情報が出た場合ユーザーに警告する機能を新たに備えるなど、防災・減災情報提供にも力を入れている。これからの時代、カーナビが担う役目は“経路案内”や“渋滞情報”だけではないようだ。

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