2015年09月03日 09時50分
バイク「すり抜け」で追突事故! ドライバーが払う賠償額はいくら?
バイクの“すり抜け走行”による事故で車側が支払う損害賠償金はいくら?
バイクを所有している人のなかには、車両の間をすり抜けたり、車線を無視して時短を図るライダーも存在する。事故回避のためにも、車のドライバーは十分注意したいところだ。実際、過去に“すり抜け走行”が原因で事故が起き、ドライバー側に損害賠償金の支払いが命じられた事例もあるので、詳しく紹介しよう。
<事故内容>
2006年10月19日午前、東京都千代田区にある片側4車線の幹線道路の交差点付近で、一台のバイクが信号待ちをしている車両の間をすり抜け、前方に出て停車。そこに、青信号となって前車に追従して前進した大型トラックが追突した。バイクのライダーは振り落とされて転倒、数メートル引きずられ負傷した。
<判決>
バイク側は、自賠責保険などからの既払金約400万円を控除し、トラック側にケガの治療費や慰謝料など約310万円を求めて訴えを起こした。
判決では、本件が追突事故であることを前提としたうえで「突然バイクがトラックの左前方に発生したようなものである」と指摘。ドライバーに左前方の注意を怠った過失はあるものの、そうした状況を作り出したライダーの落ち度も大きいとして、過失割合をトラック側70%、バイク側30%と認定。トラック側には約120万円の支払いが命じられた(2009年12月25日 東京地裁判決)。
そもそもの原因が自身になくても、今回のトラックドライバーのように損害賠償金の支払いが命じられる可能性は大いにある。運転時はできるだけ周囲に気を配り、事故を未然に防ぐよう努めよう。
監修/新橋IT法律事務所 弁護士・谷川徹三氏
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