自動車保険証券とは?記載内容や紛失時の対処法を解説

自動車保険証券とは?記載内容や紛失時の対処法を解説

車の任意保険に加入すると、自動車保険証券が交付されます。自動車保険証券は、任意保険に関するさまざまな手続きなどに使用しますから、大切に保管しておきましょう。

本記事では、自動車保険証券が必要になる場面や主な記載内容、万が一紛失してしまったときの対処法などについて解説します。
なお、近年は自動車保険証券のペーパーレス化が広がっていますので、ペーパーレスで自動車保険証券を受け取る場合の注意点についても紹介します。

mokuji目次

  1. 自動車保険証券は、契約した保険の内容を記載した書類
  2. 自動車保険証券が必要になる場面
    1. 事故発生で保険会社に報告するとき
    2. 保険金を請求するとき
    3. 契約内容を確認するとき
    4. 契約の継続・変更などを行うとき
    5. 勤務先から提出を求められたとき
  3. 自動車保険証券の記載内容
    1. 契約内容
    2. 証券番号
    3. 保険契約者氏名
    4. 契約内容
    5. 記名被保険者氏名
    6. 契約自動車の情報
    7. 補償の対象となる運転者の範囲
    8. 等級
    9. 保険料
    10. 補償内容
  4. 自動車保険証券を紛失したときの手続きの流れ
    1. 1. 保険会社に紛失の旨を連絡
    2. 2. 再発行の手続きを行う
  5. 自動車保険証券のおすすめの保管場所は車のダッシュボード
  6. 自動車保険証券のペーパーレス化の注意点
  7. 重要な自動車保険証券は、大切に保管しよう

自動車保険証券は、契約した保険の内容を記載した書類

自動車保険証券とは、車の任意保険に加入した際に、保険会社から交付される書類です。

保険に加入していることを証明する大切な書類であるため、交付された後は大切に保管してください。

そもそも証券とは、財産としての価値を持つ書類を指す言葉です。

保険証券には、保険の契約内容が記載されています。保険証券を確認することで、自分がどのような保険に加入しているのかが一目でわかります。

保険金を請求する際も使用する重要な書類ですから、紛失したり、どこにしまったかわからなくなったりしないよう、注意しましょう。

自動車保険証券が必要になる場面

自動車保険証券が必要になる場面

自動車保険証券は、さまざまな場面で必要になります。保険証券が必要になる主な場面は下記のとおりです。

事故発生で保険会社に報告するとき

事故を起こしたり巻き込まれたりしたときは、自動車保険証券が必要です。

事故が発生したら、保険証券に記載されている証券番号を伝えて、契約内容の確認をしてもらいましょう。

なお、事故が発生したときは、最初に警察に連絡します。

保険会社への連絡は、一度帰宅してからでも問題ありません。
ただし、あまり遅くなると補償を受けられなくなる可能性もあるので、早めに連絡してください。

保険金を請求するとき

保険金を請求するときも、自動車保険証券が必要になります。

自動車保険の補償対象となる事故やケガなどが発生したときは、保険会社に「保険金請求書」を提出します。

保険金請求書には証券番号を記載する欄があるため、自動車保険証券の確認が必要です。

契約内容を確認するとき

自動車保険の契約内容を確認するときも、自動車保険証券が必要になります。
自動車保険の契約期間、補償内容などを知りたくなったら、自動車保険証券を確認してください。

契約の継続・変更などを行うとき

契約の継続をするとき別の保険への乗り換えをするときは、自動車保険証券を確認して保険期間や等級を確認してください。

また、自動車保険証券には保険料が書かれているため、乗り換えによって保険料がどれくらい変動するかも確認できます。

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勤務先から提出を求められたとき

自動車通勤を希望する場合などに、勤務先から自動車保険証券の提出を求められることがあります。
任意保険に加入していることを証明するために必要となるため、自動車保険証券のコピーをとって提出してください。

自動車保険証券の記載内容

契約内容

自動車保険証券には、下記のような内容が記載されています。書式は保険会社によって異なりますが、内容は基本的に同一です。

記載内容の意味を把握しておくとともに、どこに何が書いてあるかをあらかじめ確認しておくと、いざというときもスムーズに保険会社とやりとりできるでしょう。

証券番号

証券番号は、保険契約ごとに定められた固有の番号です。

1契約ずつ異なる番号が振られるため、保険会社に問い合わせをするときや、事故の連絡をするときにこの番号を伝えると、どの契約なのかが特定できます。

証券番号を伝えることで、保険の契約内容や契約者といった情報の確認がスムーズになります。

保険契約者氏名

保険契約者氏名は、保険を契約した人の氏名です。

保険契約中に何らかの理由で氏名が変わることがあった場合は、すみやかに保険会社に変更の連絡をすることをおすすめします。

また、保険契約者氏名には、住所も併記されています。
契約更新のお知らせなどもここに記載された住所宛に届くため、引越しをしたときは変更手続きを行う必要があります。

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契約内容

契約内容は、契約した保険の名称、契約区分、契約日、保険期間といった、保険の契約に関する事項です。
特に、保険期間は重要です。

保険が切れてしまうことがないよう、保険期間が過ぎる前に継続手続きを行いましょう。

記名被保険者氏名

記名被保険者氏名は、保険の対象となる自動車の主な運転者の氏名です。

なお、通常は氏名とあわせて、住所や生年月日などの情報も書かれています。

自動車保険では、契約の対象となる自動車と主な運転者の情報に応じて、保険料が変わります。

そのため、主に使用する人物を保険会社に届け出なければなりません。生年月日も、保険料に影響する要素のひとつです。

なお、保険の契約者と記名被保険者が異なったとしても、特に問題はありません。

例えば、大学生の子供が通学に使用している車について、親が保険契約を結んで保険料の負担をしているといったケースがあります。

契約自動車の情報

契約している自動車の情報は、車名型式登録番号車台番号などです。

自動車保険は、車1台ごとに契約を締結します。
そのため、自動車保険証券に記載される契約自動車の情報も1台のみです。

1人で複数台の自動車を保有・使用している場合は、1台ごとに契約を締結しなければなりません。

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補償の対象となる運転者の範囲

自動車保険では、補償の対象となる運転者の範囲を指定できます。
範囲を狭めるほど保険料が安くなり、範囲を広げると保険料が高くなります。

具体的な範囲は保険会社によって異なりますが、「本人限定」「家族限定」「限定なし」などを選択可能です。

仮に、家族限定に指定した場合、友人などに車を貸して事故を起こしたときは補償を受けられません。

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等級

等級とは、自動車保険の保険料の割増率や割引率を決めるための区分です。

自動車保険証券には、現時点の自動車保険の等級が記載されています。
初めて車に乗るときは、原則として6等級からスタートし、1年間保険を利用しないと1等級上がる仕組みです。

反対に、事故を起こして保険を利用すると、事故の内容に応じて1等級または3等級下がります。

ただし、等級に影響しないノーカウント事故と呼ばれる事故もあります。

保険料

保険料とは、契約者が補償を得る対価として保険会社に支払うお金です。

自動車保険証券には、契約した年の自動車保険の保険料が記されています。支払方法や支払期日が併記されていることもあるため、必要に応じて確認してください。

事故を起こさなければ年々等級が上がっていくため、保険料は基本的に少しずつ下がっていきますが、走行距離や自動車の型式別の評価などによって保険料が上がってしまうケースもあります。

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補償内容

補償内容は、保険金額、免責金額、特約など、自動車保険の契約内容の詳細です。契約を締結するときは、自分がどのような保険に加入しているのかを確認するため、補償内容に目を通しておくことをおすすめします。

自動車保険の補償内容については、下記をご覧ください。
自動車保険の補償内容

自動車保険証券を紛失したときの手続きの流れ

自動車保険証券を紛失したときの手続きの流れ

万が一自動車保険証券を紛失してしまった場合は、下記の流れで保険証券の再発行を依頼してください。

紛失したまま放置してしまうと、事故に遭った際の手続きがスムーズに進められず、契約内容の確認もできません。

必ず再発行の手続きをしましょう。

1. 保険会社に紛失の旨を連絡

まずは、保険会社に自動車保険証券を失くしてしまったことを連絡します。
連絡方法は、Web上の受付フォームやチャットサポート、電話などさまざまです。

2. 再発行の手続きを行う

次に、保険会社が定めている方法で、自動車保険証券の再発行の手続きを行ってください。

再発行の申請書が郵送で届き、記入して返送する方法が一般的ですが、Web上に用意された再発行申請フォームなどに入力して送信するだけで、後日保険証券が送られてくることもあります。

この場合は、紛失の連絡と再発行の手続きをまとめて行えます。

自動車保険証券のおすすめの保管場所は車のダッシュボード

自動車保険証券には、契約者や記名被保険者の氏名や生年月日、住所などの個人情報が記載された重要な書類です。

人目につきにくく、うっかり落としてしまうことがないような場所に保管しておくことをおすすめします。
ただし、必要なときはすぐに取り出せるようになっていなければなりません。

おすすめの保管場所は、車のダッシュボードの中です。

万が一、事故があったとき、ダッシュボードの中に保険証券が入っていれば、すぐに補償内容などを確認可能です。

車上荒らしなどの不安があるときは、保険証券の原本ではなくコピーを入れておく方法もおすすめです。

自動車保険証券のペーパーレス化の注意点

自動車保険証券のペーパーレス化の注意点

近年、自動車保険証券をペーパーレス化する保険会社が増えています。

電子化された保険証券は、保険会社のWebサイトのマイページ上から閲覧できるようになっていて、ダウンロードや印刷も可能です。

保険証券を紙で発行しない場合、自動車保険の加入手続きはWeb上で完結するため、手間がかかりません。

ただし、自動車保険のペーパーレス化にはデメリットもあります。
ひとつは、IDやパスワードを忘れてしまうとマイページにログインできず、契約内容も確認できなくなってしまうことです。
また、勤務先に自動車保険証券を提出する必要がある場合、電子データでは認められない場合があることもデメリットといえます。
勤務先に提出が必要な場合は、電子データでも問題ないか、あらかじめ確認しておくと安心です。

スマートフォンで番号を見ながら保険会社に電話をするのが難しいといった問題も起こりうるでしょう。
このような問題を回避するために、電子化された自動車保険証券を紙に印刷して保管しておくことをおすすめします。

重要な自動車保険証券は、大切に保管しよう

自動車保険証券は、自動車保険に加入している事実や保険内容を証明する重要な書類です。

万が一の事態が起きた場合、自動車保険証券を確認すれば保険会社にスムーズに連絡できるため、自動車保険に加入したら、大切に保管しておくことをおすすめします。

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