車庫証明の取り方!必要書類や書き方・申請方法を詳しく解説

車庫証明の取り方!必要書類や書き方・申請方法を詳しく解説

車を購入する際に必要となる手続きのひとつが「車庫証明」です。

正式には「自動車保管場所証明書」と呼ばれ、車を適切に保管できる場所を確保していることを証明するためのものです。

しかし、具体的な申請方法や必要書類について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、車庫証明の基本的な役割や取得が必要なケースをはじめ、申請から取得までの流れを詳しく解説します。

また、書類の記入方法や申請手続きのポイント、注意点についても紹介し、スムーズに車庫証明を取得するための情報をお伝えします。

車の購入や引っ越しを予定している方は、ぜひ参考にしてください。
トータルマネーコンサルタント 新井 智美

監修者 トータルマネーコンサルタント 新井 智美

マネーコンサルタントとしての個人向け相談、NISA・iDeCoをはじめとした運用にまつわるセミナー講師のほか、金融メディアへの執筆および監修に携わっている。
現在年間200本以上の執筆・監修をこなしており、これまでの執筆・監修実績は3,000本を超える。

mokuji目次

  1. 車庫証明とは
    1. 車庫証明の正式名称と役割
    2. 車庫証明が必要となるケース
    3. 車庫証明の申請から取得までの流れ
    4. 車庫証明の申請時の費用と期間
    5. 車庫証明の有効期限
    6. 車庫証明を自分で取得するメリット
  2. 車庫証明の書き方のポイント
    1. 自動車保管場所証明申請書の記入方法
    2. 所在図・配置図の作成手順
    3. 自認書(保管場所使用権原疎明書面)の記入方法
    4. 保管場所使用承諾証明書の記入方法
  3. 車と車庫に関する重要な要件
    1. 保管場所の条件と規定
    2. 自宅からの距離制限
    3. 車庫のサイズと構造基準
    4. マンション・アパートの場合の注意点
  4. 車庫証明申請の手続き方法
    1. 申請時の持ち物リスト
    2. 警察署での申請手順
    3. 代理人による申請方法
    4. 必要書類の取得方法
    5. 受け取り時の注意事項
  5. 車庫証明を取得した後に行うこと
    1. 車庫証明書の適切な保管
    2. 引っ越し時の変更手続き
    3. 車の買い替え時の手続き
  6. 車庫証明の申請をスムーズに進めよう

車庫証明とは

車庫証明とは

車庫証明は、自動車を購入したり引っ越しをしたりする際に必要となる重要な書類です。

この証明書の取得には特定の書類や手続きが必要となりますが、事前に正しい知識を持っておくことで、スムーズに手続きを進めることができます。

ここでは、車庫証明の基本的な情報から申請方法、注意点までを解説します。

車庫証明の正式名称と役割

車庫証明の正式名称は「自動車保管場所証明書」です。

この証明書は、自動車の保管場所(車庫)があることを公的に証明する書類として、新車や中古車を購入し、登録する際に必要となります。

車庫証明制度の主な役割は、自動車の保管場所を確保させることによって、道路上への不法駐車を防止し、交通の円滑化と安全を確保することにあります。

特に都市部では限られた道路スペースを効率的に活用するために重要な役割を果たしています。

この制度によって、車の所有者は自宅や契約した駐車場など、道路以外の場所に車を保管することが義務付けられており、その保管場所が適切な基準を満たしていることを警察署が確認し証明します。

そのため、自動車の所有者は車庫証明を取得することで、法的に認められた場所に車を保管していることを証明できるのです。

車庫証明が必要となるケース

車庫証明が必要となるのは、以下のようなケースです。

ただし、地域によって要件が異なる場合がありますので、事前に確認することをおすすめします。

車種区分

必要となるケース

普通自動車

・新車/中古車購入時
・譲渡/名義変更時
・引っ越しによる保管場所変更時

軽自動車

・地域により要件が異なる
・適用地域での新規取得時
・保管場所変更時

普通自動車の場合は、新しく車を購入するときだけでなく、譲渡により持ち主が変わる際や、引っ越しに伴い自動車の保管場所が変わった際にも車庫証明の取得が必要です。

一方、軽自動車については地域によって取り扱いが異なります。必要とされる地域でも、普通自動車より簡略化された手続きで済むケースが多いです。

自分が住んでいる地域で車庫証明が必要かどうかは、車を購入する販売店や地元の警察署に確認しましょう。

なお、都市部では交通渋滞や違法駐車の問題が深刻なため、車庫証明の要件が厳格に適用される傾向があります。

車庫証明の申請から取得までの流れ

車庫証明の申請から取得までの基本的な流れは以下のとおりです。
1. 申請書類の入手:車庫のある場所を管轄する警察署で申請書類一式を入手します。多くの警察署ではウェブサイトからダウンロードも可能です。
2. 書類作成:必要事項を記入し、保管場所の所在図や配置図を作成します。車庫を自分で所有している場合と借りている場合で必要書類が異なりますので注意が必要です。
3. 警察署での申請:書類が整ったら、車庫を管轄する警察署へ行き、申請を行います。申請時に申請手数料を支払い、受付票や領収書を受け取ります。
4. 証明書の受け取り:申請から数日後(通常3〜7日程度)、再び警察署へ行って車庫証明書を受け取ります。
申請は本人だけでなく、家族やディーラー、自動車販売店などに依頼することも可能です。

ただし、本人以外が申請する場合は委任状などの追加書類が必要となることがあります。

車庫証明の申請時の費用と期間

車庫証明の申請には、以下の費用と期間がかかります。

申請手数料は都道府県によって異なりますが、一般的には2,000円〜3,000円程度です。

東京都の場合は2,100円となっています。この手数料は、現金で支払う場合と収入証紙を購入する場合があります。

申請してから車庫証明書の交付を受けるまでには、通常3〜7日程度の期間がかかります。ただし、繁忙期(月末や年度末など)は混雑によりさらに時間がかかる可能性があります。

警察署の受付時間は一般的に平日の午前9時から午後5時までですが、都道府県によって異なる場合があります。

また、昼休みがある場合や、土日祝日・年末年始は休業していることが多いので注意が必要です。

車の購入や引っ越しなどのスケジュールに合わせて、余裕を持って申請することをおすすめします。

車庫証明の有効期限

車庫証明書には有効期限があり、一般的には発行日から1ヶ月(40日以内)とされています。

この期限内に運輸支局で自動車の登録手続きを行う必要があります。

有効期限を過ぎてしまった場合は、改めて車庫証明の申請手続きをやり直す必要があります。

そのため、車の購入(納車日)や名義変更などのスケジュールを考慮して、適切なタイミングで車庫証明を取得することが重要です。

特に新車購入の場合は、納車予定日から逆算して車庫証明の申請を行うとよいでしょう。

販売店と相談しながら、適切なタイミングで手続きを進めることがスムーズな車の登録につながります。

なお、車庫証明を取得した後に車の登録が完了すれば、車庫証明自体の効力は継続します。

ただし、保管場所を変更した場合は15日以内に変更手続きを行う必要があります。

車庫証明を自分で取得するメリット

車庫証明は、車の販売店やディーラー、行政書士などに代行を依頼することも可能ですが、自分で取得するメリットもあります。

最大のメリットは費用の節約です。代行業者に依頼すると、通常の申請手数料に加えて代行手数料(5,000円〜10,000円程度)がかかります。自分で手続きを行えば、この代行手数料を節約できます。

また、手続きへの理解が深まる点も重要です。

車の所有に関連する行政手続きを自分で経験することで、今後の車検や名義変更などの手続きにも役立つ知識を得られます。

さらに、自分のペースで進められるのも利点です。

ディーラーや自動車販売店のスケジュールに合わせる必要がなく、自分の都合の良いタイミングで手続きを進められます。

一方で、自分で取得する場合のデメリットとしては、時間と手間がかかる点が挙げられます。

平日の日中に警察署へ行く必要があり、仕事や学校がある方にとっては時間の調整が必要です。

また、書類作成の正確さが求められるため、不備があると再申請が必要になる場合があります。

自分の状況や優先事項(時間・費用・手間など)を考慮して、自分で取得するか代行を依頼するか判断するとよいでしょう。

車庫証明の書き方のポイント

車庫証明の書き方のポイント

車庫証明の申請書類を正確に記入することは、スムーズな手続きの鍵となります。

各書類には記入すべき特定の項目があり、記入漏れや誤りがあると再申請が必要になることもあります。

ここでは、主要な申請書類の記入方法と作成手順について、解説していきます。

初めて申請する方でも迷わずに書類を作成できるよう、ポイントを押さえて説明します。

自動車保管場所証明申請書の記入方法

自動車保管場所証明申請書は、車庫証明を取得するための基本となる書類です。

記入する際は以下の項目に注意しましょう。
  1. 車名・型式・車台番号
  2. 使用の本拠の位置
  3. 保管場所の位置
  4. 申請者情報
  5. 使用権原
車名・型式・車台番号」の欄は、車検証を見ながら正確に記入する必要があります。

メーカー名のみを記入する「車名」欄、型式は右詰めで記入します。車台番号も間違いがないよう、車検証と照らし合わせながら記入しましょう。

自動車の大きさ(長さ・幅・高さ)」も右詰めで記入します。

使用の本拠の位置」は、実際に居住している住所を記入します。

上段には自宅住所を、下段には車庫の所在地を記入する形式になっています。車庫は使用者の自宅住所から2km以内である必要があるため、この点も考慮して記入してください。

保管場所の位置」欄には、車庫の詳細な住所を記入します。マンションなどの場合は、建物名や部屋番号まで明記するとともに、駐車場に割り当てられている番号も記入するとよいでしょう。

申請者情報」には、自動車の使用者(所有者ではなく、実際に車を使う人)の住所・氏名・電話番号を記入します。

ここで注意したいのは、書類を窓口に提出する人の情報ではなく、車の使用者の情報を記入することです。

使用権原」欄では、車庫の所有者を選択します。「自己」「他人」「共有」のいずれかに丸をつけ、選んだものによって必要な添付書類が異なります。

自己所有の場合は自認書、他人所有の場合は車庫の契約書のコピーまたは保管場所使用承諾証明書、共有の場合は共有者全員の使用承諾書が必要となります。

最後に、初めて使う車庫の場合は「新規」、すでに車庫証明を取得したことがある車庫の場合は「代替」を選択します。新規の場合、車両番号の記載は不要です。

所在図・配置図の作成手順

所在図と配置図は、自宅と車庫の位置関係および車庫の具体的な状況を示す重要な書類です。正確でわかりやすい図面を作成することが求められます。

所在図の作成では、インターネット上の地図サービス(GoogleマップやYahoo!地図など)を活用すると便利です。

自宅(使用の本拠)の住所を検索し、車庫の位置も表示された状態で印刷しましょう。

印刷した地図上に、自宅と車庫の位置を明示し、それらを直線で結んだ距離を記入します。

駅や学校など目標となる建物も記入すると位置関係がわかりやすくなります。

距離の測定は、Googleマップでは右クリックして「距離を測定」を選択し、自宅と車庫の位置をクリックすると直線距離が表示される機能が便利です。

配置図では、車庫周辺の詳細な状況を描きます。車庫のサイズ(縦×横の寸法)、出入口の位置、周囲の建物、道路の幅などを記入します。

マンションの駐車場の場合は、該当する駐車スペースの番号や位置も明記しておきましょう。

両方の図面を作成する際は、手書きよりもインターネット地図を印刷して必要な情報を書き加える方法がおすすめです。

手書きで作成する場合は、定規を使って直線を引き、文字は読みやすく記入しましょう。

特に配置図では、車庫の寸法が車のサイズに対して十分であることを示すことが重要です。

なお、所在図・配置図の様式に「別紙」と記載して、印刷した地図を添付する方法も認められています。この方法だとわかりやすい図面を作成できるため、積極的に活用しましょう。

自認書(保管場所使用権原疎明書面)の記入方法

自認書(保管場所使用権原疎明書面)は、車庫を自分で所有している場合にのみ必要な書類です。

自己所有の土地や建物で車を保管することを証明するものです。

記入の際は、まず「証明申請」か「届出」のどちらかを選びます。

普通自動車(小型車・普通車)の場合は「証明申請」、軽自動車の場合は「届出」を選択します。

次に「土地」「建物」のいずれかまたは両方に丸をつけます。

屋外の駐車スペースのみを所有している場合は「土地」に丸をつけます。車庫が建物として築造されている場合(例えばガレージなど)は、「建物」にも丸をつけます。

土地と建物の両方を所有している場合は、両方に丸をつけることになります。

提出する警察署名を記入し、最後に提出する年月日、住所、氏名、電話番号を記入します。押印も忘れないようにしましょう。

車庫の土地や建物が共有名義の場合(例えば夫婦や親子で共有している場合)は、他の共有者全員の承諾書の添付が必要となります。

この承諾書には、共有者の住所、氏名、押印が必要です。

共有者が多数いる場合は、全員分の承諾を得る必要があるため、事前に準備しておくとよいでしょう。

保管場所使用承諾証明書の記入方法

保管場所使用承諾証明書は、車庫を借りている場合に必要な書類です。賃貸の駐車場や、親族所有の土地を借りて車を保管する場合などに使用します。

保管場所の位置」欄には、車庫の住所を記入します。

マンションやアパートの場合は、建物名や部屋番号まで明記しましょう。

保管場所の使用者」欄には、自動車の使用者(車を使う人)の住所、氏名、電話番号を記入します。

保管場所の契約者」欄は、使用者と契約者が同じ場合は「上記に同じ」と記入します。

異なる場合(例えば家族の誰かが契約している場合)は、契約者の住所、氏名を記入し、使用者との関係(1.親子、2.夫婦、3.その他)に丸をつけます。

「その他」の場合は具体的な関係(例:兄弟、祖父母など)を記入します。

使用期間」欄には、車庫の契約期間(いつからいつまで使用できるか)を記入します。

期間の定めがない場合は「期間の定めなし」と記入することもできます。

最後に「駐車場の所有者又は管理委託者」欄に、車庫の所有者または正当な承諾権者(管理会社など)の住所、氏名、電話番号を記入し、押印してもらう必要があります。

この部分は車庫の所有者や管理会社に記入・押印を依頼することになるため、早めに準備を進めることが大切です。

賃貸駐車場の場合、土地の所有者や管理会社とのやり取りに時間がかかることがあります。

書類の準備には余裕を持ったスケジュールを組み、不明点があれば管理会社に問い合わせておくとスムーズに進められるでしょう。

車と車庫に関する重要な要件

車と車庫に関する重要な要件

車庫証明を取得するためには、保管場所が一定の基準を満たしている必要があります。

これらの基準は、道路交通の安全と円滑化を目的として定められたものです。

以下では、車庫証明を取得するうえで知っておくべき、車と車庫に関する重要な要件について解説します。適切な車庫選びの参考にしてください。

保管場所の条件と規定

自動車の保管場所として認められるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

これらの条件は法令で定められており、車庫証明の申請時に警察によって確認されます。

条件項目

要件内容

場所の種類

・駐車場
・車庫
・空き地等(道路以外)

使用権限

・所有権または使用権限を有していること

収容条件

・車両全体が収容可能であること

出入り

・支障なく出入り可能であること

まず基本となるのは、保管場所が「道路以外の場所」であることです。

公道上での駐車は、たとえ路上駐車が許可されている区域であっても、保管場所としては認められません。

適切な保管場所とは、専用の駐車場、車庫、または車を置くことができる私有地などを指します。

使用権限については、その保管場所を正当に使用する権利を持っていることが必要です。

自己所有の土地や建物であれば所有権を証明する書類(自認書)が、賃貸の駐車場であれば契約書や使用承諾証明書が必要となります。

他人の私有地や契約していない駐車場などは、使用権限のない場所のため自動車の保管場所として認められません。

収容条件については、自動車の全体を収容できるスペースが必要です。

車の一部が保管場所からはみ出している状態は認められず、車両のサイズに対して十分な広さが求められます。

なお、車両の出し入れのためのスペースは別途確保することが望ましいでしょう。

出入りに関しては、自動車が支障なく出入りできる環境が必要です。

極端に狭い通路や急な坂道など、通常の運転で出入りが困難な場所は認められないことがあります。

保管場所は実際に使用できる場所である必要があるのです。

これらの条件を総合的に満たす場所を保管場所として確保することが、車庫証明取得の第一歩となります。

自宅からの距離制限

車庫証明を取得するためには、自宅(使用の本拠の位置)から保管場所までの距離が2km以内である必要があります。

この距離制限は、車の所有者が日常的に車を利用できる範囲内に保管場所を確保するという趣旨で設けられています。

距離の測定方法は「直線距離」です。実際の道路に沿った距離ではなく、地図上で自宅と保管場所を直線で結んだ最短距離で判断されます。

そのため、実際に歩いたり運転したりする距離は2kmを超えていても、直線距離が2km以内であれば基準を満たします。

距離を確認する具体的な方法としては、Googleマップなどのインターネット地図サービスを活用するのが便利です。

もし自宅から2km以上離れた場所にしか駐車スペースが確保できない場合は、車庫証明を取得できない可能性があります。

そのような場合は、自宅近くの月極駐車場を探すなど、別の解決策を検討する必要があるでしょう。

距離制限は厳格に適用されるため、境界線上のケースでは事前に警察署に相談することをおすすめします。

また、引っ越しを予定している場合は、新居から2km以内に適切な駐車スペースがあるかどうかも、住居選びの際のチェックポイントになるでしょう。

車庫のサイズと構造基準

車庫として認められるためには、そのサイズと構造が一定の基準を満たしている必要があります。これは車のサイズに合わせた適切な保管環境を確保するためです。

必要最小寸法としては、自動車の全長、全幅に対応できるサイズが求められます。

一般的な乗用車(普通自動車)の場合、全長5m×全幅2m程度のスペースが必要です。

軽自動車であれば全長3.4m×全幅1.5m程度が目安となります。ただし、これはあくまで最小限の寸法であり、車種によっては大きめのスペースが必要になる場合もあります。

構造上の要件としては、表面が舗装されているか、少なくとも砂利敷きなど車の重量を支えられる地盤である必要があります。

また、屋根付きの車庫の場合は、車の高さに対応した十分な高さが確保されている必要があります。

出入口の基準については、車が無理なく出入りできる幅と高さが求められます。

特に車庫の間口が狭い場合や、高さ制限がある場合は注意が必要です。通常、出入口の幅は車の全幅よりも50cm程度広いことが望ましいとされています。

機械式駐車場など特殊な構造の場合は、専用の基準が適用されることがあります。

立体駐車場やタワー型駐車場では、各駐車スペースの寸法や荷重制限などが明確に定められており、これらに適合していることを証明する必要があります。

自分の車種がその駐車場に適合するかどうか、事前に確認しておくことが重要です。

車庫のサイズや構造は、安全面だけでなく将来的な車の買い替えも考慮して選ぶとよいでしょう。

少し余裕のあるサイズの車庫を選んでおけば、将来的に大きめの車に乗り換えても対応しやすくなります。

マンション・アパートの場合の注意点

マンションやアパートに住んでいる場合、車庫証明の取得には独自の注意点があります。

共同住宅特有の契約形態や管理体制を理解して、適切に手続きを進める必要があります。

マンションの場合、駐車場の使用権は管理組合や管理会社によって管理されていることが一般的です。

車庫証明を取得する前に、まず管理組合や管理会社に相談し、必要な手続きや書類について確認しましょう。

中には車庫証明の申請に際して管理組合の承認が必要な物件もあります。

契約形態によって必要な書類も異なります。マンションの駐車場は「分譲」と「賃貸」の2つのパターンがあります。

分譲駐車場(区分所有)の場合は自己所有として「自認書」を使用し、賃貸駐車場の場合は「保管場所使用承諾証明書」が必要となります。

どちらの形態かわからない場合は、契約書や管理規約を確認するか、管理会社に問い合わせましょう。

共用部分を利用する場合の注意点もあります。マンションの敷地内であっても、共用部分(通路や緑地など)を無断で駐車スペースとして使用することはできません。

必ず正規の駐車スペースを契約し、その場所についての車庫証明を取得する必要があります。

また、マンションによっては駐車場の契約待ちがあったり、特定の車種(サイズや重量)に制限があったりする場合もあります。入居前に駐車場の空き状況や契約条件を確認しておくことが望ましいでしょう。

分譲マンションの場合、駐車場の使用権を証明するために、管理組合が発行する「駐車場使用証明書」が必要になることもあります。

このような書類の発行には時間がかかる場合があるため、余裕を持って準備を進めることをおすすめします。

車庫証明申請の手続き方法

車庫証明の申請は、必要書類を揃えて警察署に提出するというシンプルな流れですが、初めて行う方にとっては不安な点も多いでしょう。

ここでは、スムーズに申請を進めるための持ち物や手順、代理人に依頼する場合の注意点などを解説します。

適切な準備をしておくことで、手続きがスムーズに進み、余計な手間や時間を省くことができます。

申請時の持ち物リスト

車庫証明の申請時には、以下の持ち物を準備しておく必要があります。

不足があると再訪問が必要になるため、事前にしっかりチェックしておきましょう。

必須項目

補足項目

・申請書類一式
・印鑑
・手数料

・身分証明書
・車検証(既存の場合)
・委任状(代理人の場合)

申請書類一式には、自動車保管場所証明申請書、所在図・配置図、そして保管場所の権原を証明する書類(自認書または使用承諾証明書)が含まれます。

これらの書類は事前に記入を完了させておくことで、窓口での手続きがスムーズに進みます。

印鑑は認印で構いませんが、押し直しが必要となる可能性もあるため、必ず持参しましょう。

特に複写式の書類の場合、2枚目に捺印を忘れていることがよくあるため注意が必要です。

手数料は都道府県によって異なりますが、一般的に2,000円〜3,000円程度です。

現金で支払う場合と、収入証紙を購入する場合があるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

身分証明書は、本人確認のために必要となる場合があります。運転免許証やマイナンバーカードなど、顔写真付きの身分証明書が望ましいでしょう。

すでに車を所有している場合で車の買い替えなどの際には、現在の車検証を持参すると参考になることがあります。

特に「代替」の申請を行う場合には必要となります。

代理人が申請する場合には、委任状が必要です。委任状には委任者(車の使用者)の住所・氏名・押印と、代理人の住所・氏名を記入します。

すべての書類と持ち物をチェックリスト形式で確認してから警察署に行くことで、書類不備による再訪問を防ぐことができます。

警察署での申請手順

警察署での車庫証明の申請手順は比較的シンプルですが、スムーズに進めるためにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

まず、車庫のある場所を管轄する警察署の交通課または車庫係の窓口を訪れます。

窓口で「車庫証明の申請に来ました」と伝え、準備した書類一式を提出します。

窓口の担当者が書類の内容をチェックし、不備がなければ申請手数料を支払い、申請完了となります。

書類チェックのポイントとしては、記入漏れや誤記がないか、必要な押印がされているか、添付書類(所在図・配置図など)が揃っているかなどが確認されます。

特に自動車の型式や車台番号などの情報は正確に記入する必要があり、ここでミスが見つかると再提出が必要になることがあります。

手数料の支払い方法は自治体によって異なります。現金で直接支払う場合と、窓口や自治体の庁舎内で収入証紙を購入して申請書に貼付する場合があります。事前に支払い方法を確認しておくと安心です。

申請が受理されると、納入通知書兼領収書や受付票などの受領書が交付されます。

これは後日、車庫証明書を受け取る際に必要となる重要な書類ですので、紛失しないよう大切に保管しましょう。

受領書には車庫証明書の交付予定日が記載されていることが多いため、確認しておくとよいでしょう。

警察署の窓口は平日の日中(通常は午前9時から午後5時頃まで)しか開いていないことが多く、昼休みがある場合もあります。

また、月末や年度末は混雑する傾向があるため、時間に余裕を持って訪問することをおすすめします。

代理人による申請方法

車庫証明は本人だけでなく、代理人による申請も可能です。

仕事や家庭の都合で警察署に行けない場合は、家族や知人、行政書士などに依頼することができます。

委任状の必要性と作成方法についてですが、代理人が申請を行う場合には委任状が必須となります。

委任状には、委任者(車の使用者)の住所、氏名、生年月日などの情報と、代理人の住所、氏名、委任者との関係などを記入します。

また、「自動車の保管場所証明申請に関する一切の権限を委任します」といった委任内容と、委任者の押印が必要です。

委任状の様式は警察署のウェブサイトでダウンロードできる場合が多いです。

代理人の資格要件については、特別な資格は必要ありません。家族、友人、知人など、誰でも代理人になることができます。

ただし、代理人自身の身分を証明できる書類(運転免許証など)が必要です。また、行政書士に依頼する場合は、行政書士証票の提示が求められることがあります。

代理人が準備すべき書類としては、通常の申請書類一式に加えて、委任状と代理人自身の身分証明書が必要です。

また、委任者(車の使用者)の身分証明書のコピーも求められる場合があります。

代理人は委任者に代わって書類を提出するだけなので、書類の内容については事前に委任者とよく確認しておくことが重要です。

車の詳細情報(型式、車台番号など)や保管場所の詳細については、委任者から正確な情報を得ておく必要があります。

代理人に依頼する場合でも、申請書類自体は車の使用者が記入・押印することが原則です。

ただし、配偶者や同居の家族による代筆も認められる場合がありますので、詳細は管轄の警察署に確認するとよいでしょう。

必要書類の取得方法

警察署窓口での入手は最も確実な方法です。

車庫のある場所を管轄する警察署の交通課または車庫係の窓口で、「車庫証明の申請書類をください」と伝えれば、必要な書類一式を入手できます。

窓口で直接もらうメリットは、その場で不明点を質問できることと、最新の書式を確実に入手できることです。

また、警察署によっては書類の記入例や案内パンフレットも配布しています。

インターネットからのダウンロードも便利な方法です。

多くの都道府県警察のウェブサイトでは、車庫証明に必要な申請書類のPDFやExcelファイルを公開しています。

○○県警 車庫証明 書類」などで検索すると、該当ページが見つかるでしょう。

ダウンロードした書類は印刷して使用します。ウェブからダウンロードする場合は、必要な書類をすべて入手したか確認することが重要です。

必要書類のチェックリストが掲載されていることもあるので、参考にするとよいでしょう。

マンションやアパートに住んでいる場合、管理会社や管理組合が車庫証明に必要な書類(特に保管場所使用承諾証明書)を用意してくれることがあります。

新築マンションの場合は、デベロッパーや不動産会社が手続きをサポートしてくれる場合もあります。

また、車を購入したディーラーや販売店でも、車庫証明用の書類を入手できることがあります。

ディーラーによっては、車庫証明の申請代行サービス(有料)も提供していることがあります。

必要書類を入手する際は、自分の状況(車の種類、保管場所の所有形態など)に応じた正しい書類を選ぶことが重要です。

普通自動車と軽自動車では必要書類が異なることがありますし、自己所有の車庫と借りている車庫でも必要書類が違います。

不明な点は警察署に問い合わせて確認するとよいでしょう。

受け取り時の注意事項

受け取り可能時期の確認方法についてですが、申請時にもらった受領書や納入通知書兼領収書には、交付予定日が記載されていることが多いです。

一般的に、申請から交付までは3〜7日程度かかります。記載がない場合や、確認したい場合は、申請した警察署に電話で問い合わせるのが確実です。

車庫証明書の準備ができると、電話やハガキで連絡が来る場合もあります。

受け取り時の必要な持ち物としては、申請時にもらった受領書や納入通知書兼領収書が最も重要です。

これは車庫証明書を受け取るための引換証となります。

本人が受け取りに行けない場合は、代理人でも受け取りが可能です。その場合は、申請時と同様に委任状が必要となる場合があります。申請と受け取りを別の人が行う場合は、事前に確認しておくとよいでしょう。

受け取りに行くと、自動車保管場所証明書(車庫証明書)が交付されます。

自動車保管場所証明書は、運輸支局での車の登録手続きに必要な重要書類です。

紛失しないよう大切に保管し、有効期限(通常は交付日から1か月以内)を過ぎないよう注意しましょう。

車庫証明を取得した後に行うこと

車庫証明を取得した後に行うこと

車庫証明書を無事に取得したら、いくつかの手続きや対応を忘れずに行う必要があります。

ここでは、車庫証明を取得した後に行うべきことを解説します。

車庫証明書の適切な保管

車庫証明書は、自動車の登録や車検など、さまざまな場面で必要となる重要な書類です。

適切に保管して、必要なときにすぐに取り出せるようにしておくことが大切です。

適切な保管場所としては、湿気の少ない、直射日光が当たらない場所が理想的です。

専用のファイルやクリアファイルに入れて、自宅の書類棚や金庫など、重要書類を保管している場所に収納しておくと安心です。

車内に保管する方もいますが、盗難や紛失のリスク、車内環境による劣化(高温多湿など)を考慮すると、自宅での保管が望ましいでしょう。

また、万が一の紛失に備えて、車庫証明書のコピーを作成しておくことをおすすめします。

原本とは別の場所に保管しておくと、より安心です。また、スマートフォンなどで写真を撮っておくことも、緊急時の参考になります。

ただし、各種手続きには原本が必要なため、コピーだけでは対応できないことに注意してください。

紛失時の対応としては、まず交付を受けた警察署に相談します。

状況によっては再発行が可能な場合もありますが、再度申請手続きが必要になることが多いです。

その場合は、最初の申請と同様の書類を揃え、手数料を支払って再申請することになります。

車庫証明書の有効期限(通常は発行から1か月)内であれば、比較的スムーズに再発行できる可能性がありますが、期限を過ぎている場合は新規申請と同じ扱いになることがあります。

引っ越し時の変更手続き

引っ越しにより住所や車の保管場所が変わった場合は、車庫証明の変更手続きが必要です。

この手続きには期限があり、適切に対応しないと罰則を受ける可能性もあるため、注意が必要です。

変更手続きの期限は、住所や保管場所が変わってから15日以内と法律で定められています。

この期限を過ぎると、違反として処罰される可能性があります。

特に繁忙期の引っ越しでは、さまざまな手続きが重なるため、車庫証明の変更を忘れがちですが、カレンダーに記入するなどして忘れずに手続きを行いましょう。

必要書類については、基本的に新規申請時と同様の書類が必要です。

具体的には、自動車保管場所証明申請書(普通自動車の場合)または自動車保管場所届出書(軽自動車の場合)、保管場所の所在図・配置図、保管場所の権原を証明する書類(自認書または使用承諾証明書)、使用の本拠の位置が確認できるもの(公共料金の領収書など)などが必要となります。また、現在の車検証も必要です。

なお、同一警察署の管轄区域内での引っ越しの場合は、手続きが簡略化されるケースもあります。

また、保管場所(車庫)だけが変わり、使用の本拠(住所)が変わらない場合は、「保管場所変更届出」という別の手続きになることがあります。詳細は管轄の警察署に確認するとよいでしょう。

引っ越しの際には、住民票の異動や各種契約の住所変更など、さまざまな手続きが必要ですが、車に関する手続きも忘れずに行うことが重要です。

特に車を日常的に使用している方は、車庫証明の変更手続きを優先的に行うことをおすすめします。

車の買い替え時の手続き

車を買い替える際も、車庫証明に関する手続きが必要となります。

買い替え前の車と同じ場所に新しい車を保管する場合でも、基本的には新たな車庫証明の取得が必要です。

必要書類の違いについては、通常の新規申請とほぼ同じですが、「代替」申請として手続きすることで、一部の手続きが簡略化される場合があります。

具体的には、自動車保管場所証明申請書の「申請の区分」欄で「代替」を選択し、従前の車両番号を記入します。

代替申請の場合、所在図の提出が省略できる場合もありますが、これは管轄の警察署によって取り扱いが異なるため、事前に確認するとよいでしょう。

同一場所での車の入れ替えの場合、新しい車のサイズが従前の車より大きくないことを確認します。

特に軽自動車から普通自動車への買い替えや、コンパクトカーからミニバンやSUVへの買い替えなど、車のサイズが大きくなる場合は、保管場所が適切かどうかの再確認が必要です。

保管場所の広さや出入口の大きさなどを考慮して、新しい車が問題なく保管できるか確認しましょう。

手続きの簡略化が可能なケースとしては、以下のような条件が揃っている場合です。
・買い替えによる自動車の入れ替え
・使用者の住所、車庫の位置が前の自動車と同じ
・申請の時点で前の自動車を持っている
これらの条件を満たす場合、所在図の提出が省略できたり、書類審査のみで済む場合があります。

ただし、保管場所の配置図は通常通り必要となることが多いです。

車の買い替え時の車庫証明手続きは、新車または中古車の購入先(ディーラーや販売店)が代行してくれることも多いですが、自分で行うことで代行手数料を節約できます。

代行を依頼する場合は、必要書類の記入や押印、車庫の権原を証明する書類の準備などは事前に済ませておく必要があることが多いです。

車の買い替えを検討している際は、車庫証明の手続きも考慮して、余裕を持ったスケジュールを立てることをおすすめします。

特に人気車種の場合、納車までに時間がかかることがありますが、車庫証明は有効期限(通常は1ヶ月)があるため、納車予定日に合わせて取得するようにしましょう。

車庫証明の申請をスムーズに進めよう

車庫証明の取得手続きは複雑に思えるかもしれませんが、必要書類や手順を正しく理解すれば、スムーズに進めることができます。

申請書の正確な記入、所在図・配置図の適切な作成、そして警察署での適切な手続きが重要です。

また取得後も、証明書の適切な保管を忘れないようにしましょう。

車庫証明を無事取得した後は、自動車保険への加入も忘れずに検討してください。万が一の事故や災害から愛車と家計を守るためには、適切な補償内容の自動車保険選びが大切です。

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トータルマネーコンサルタント 新井 智美

監修者 トータルマネーコンサルタント 新井 智美

マネーコンサルタントとしての個人向け相談、NISA・iDeCoをはじめとした運用にまつわるセミナー講師のほか、金融メディアへの執筆および監修に携わっている。
現在年間200本以上の執筆・監修をこなしており、これまでの執筆・監修実績は3,000本を超える。

(保有資格)
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
・CFP?
・DC(確定拠出年金)プランナー
・住宅ローンアドバイザー
・証券外務員

公式サイト:https://marron-financial.com/

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