自動車保険の見直しを行うときに知っておきたい基礎知識
ここでは、見直しのタイミング、見直す際の注意点など、自動車保険の見直しを行うときに知っておきたい基礎知識について解説します。
自動車保険を見直す代表的なタイミング
まずは、自転車保険を見直す代表的なタイミングを紹介しましょう。
保険の満期日が近づいた
1年間というのは、短いようで意外と長いもの。その間に、車の状態や使い方、自分自身のライフスタイルが変わることもありえます。ですから、保険の満期日が近づいたら、あらためて保険内容を見直し、適切な補償内容になっているかどうか確認しましょう。
誕生日を迎えた
例えば、今まで「21歳以上を補償」という契約で保険加入していた人が、26歳の誕生日を迎えたなら、「26歳以上を補償」に変更することで、これまでの補償内容を変えずに保険料を安く抑えることが可能です。
また、家族で車を共有している場合は、運転する人の中で、最も年齢が若い人に合わせて設定しましょう。誰が運転するのかを踏まえて、漏れなく補償を受けられるように年齢条件を設定することが重要です。
車を使う家族が変わった
ただし、運転者限定を設定すると、その範囲外の人が運転して事故を起こした場合、補償を受けられなくなってしまいます。ですから、知人や友人に車を貸すことが多いのなら、万が一の場合に備えて、運転者限定を設定しないほうがいいでしょう。
車の使用目的が変わった
そのため、これまで通勤に車を使っていた人が、転職して電車通勤になったような場合には、保険料が安くなる可能性があります。反対に、今までレジャー目的だったけれども、車を使う仕事を始めたという場合には、使用目的を切り替えておきましょう。
使用目的については、下記の記事をご覧ください。
自動車保険の使用目的とは?選び方やよくある疑問について
車を買い換えた
新車割引
新車に乗り換えた場合、対人賠償、対物賠償、人身傷害、車両保険などにおいて、規定の割引率が適用されます。これが新車割引です。ただし、車の用途・車種が自家用乗用車であるといった条件があります。
新車を買った場合、自分の車の修理費などが補償される車両保険に新たに加入する人も多いと思います。車両保険は高額なので、このような新車割引があると安心です。
ASV割引
乗り換えた車の用途・車種が自家用乗用車で、AEB(衝突被害軽減ブレーキ)が装着されている場合に、ASV割引が受けられます。ただし、発売されてから一定期間以内の型式に限られるので注意しましょう。
ASVとは「先進安全自動車」を意味する略語で、AEBのような先進的な安全装置を備えた車を指します。
ASV割引については、下記の記事をご覧ください。
自動車保険のASV割引とは?適用の条件や期間について
Eco割引
乗り換えた車が自家用乗用車で、二酸化炭素の排出量が少ないハイブリッド車、電気自動車、圧縮天然ガス自動車である場合に、Eco割引が受けられます。
紹介した割引制度には細かな条件が設定されていることがあり、割引率も保険会社によって違いがあります。詳しくは保険会社または保険代理店に確認が必要です。
なお、新車割引が適用されるか否かにかかわらず、新車を購入したり、車を譲り受けたりして、契約車両が変更になる場合は、「車両入替」という手続きが必要になるので、忘れないようにしましょう。
ゴールド免許になった
保険料の割引以外にも、ゴールド免許になれば、免許証の有効期間が3年から5年に延長されたり、警察署での免許更新が可能だったりと、さまざまな優遇措置が受けられます。
ゴールド免許割引については、下記の記事をご覧ください。
ゴールド免許割引とは?免許の色で変わる自動車保険の仕組みを解説
自動車保険を代理店型からダイレクト型に見直すと保険料が安くなる場合も
ここでは、代理店型、ダイレクト型それぞれの特徴についてご紹介します。
代理店型は任せられる範囲が広い
契約そのものは顧客と保険会社との直接契約になるのですが、そこに至るまでの説明や提案、保険選びのアドバイスなどは、代理店の担当者が行います。
万が一の事故の際にも、代理店に一報を入れれば、その場でどうすれば良いかアドバイスを受けられ、事後処理を任せることもできます。そのため、「保険のことはよくわからない」「手続きが面倒」という人に合った方式です。
反面、保険会社と顧客のあいだに代理店が挟まることで、その分のコストがかかるというデメリットがあります。
ダイレクト型はコストの安さが魅力
ダイレクト型は、事故対応が不安という声も聞かれますが、ロードサービスやレッカー移動の手配から、修理工場への連絡、示談交渉といったことまで、充実した事故対応をとる保険会社は多いようです。
代理店が挟まらないために中間コストを圧縮でき、代理店型よりも割安な保険料が期待できます。
自動車保険を見直すおすすめの時期
まず、保険会社を変えずに補償内容を変える場合は、できるだけ早く保険会社または代理店に連絡してください。特に年齢条件や運転者限定は、そのまま運転していると、いざというときに必要な補償が受けられなくなるリスクがあります。
補償内容を変更する必要はなく、保険会社を変えたいという場合には、現在加入している自動車保険が満期を迎えるタイミングで切り替えるのがおすすめです。
ただし、保険の空白期間ができないようにすることが大切です。保険の空白期間が生じると、その間に事故を起こしても補償の対象外となってしまいます。
日本の自動車保険は特に指定がない限り、契約の始期日の午後4時に発効し、満期日の午後4時に失効します。ですから、例えば満期日が5月10日の場合、新たな保険の始期日を5月11日にしてしまうと、24時間の保険の空白ができてしまうので注意しましょう。
自動車保険を見直す際の注意点
自分に合った補償内容か
自損事故のリスクを考えると、車両保険もつけたいところ。ですが、車両保険で支払われる保険金は、契約車両の時価相当額をベースに算出されるため、年式が古い車は支払われる保険金額が低くなります。車両保険が本当に必要かどうか、見直しの際には十分に検討してください。
重複した特約がないか
等級がきちんと引き継げるか
この等級は、すべての保険会社に共通のものです。たとえ別の保険会社に乗り換えても、等級はそのまま引き継がれます。ただし、6等級以上の等級の場合、原則、前契約の最終日の翌日から7日以内に更新や乗り換えの手続きをしないと、この等級はリセットされ、新規契約と同じ6等級からのスタートになってしまうので注意しましょう(※)。
等級は上がれば上がるほど、保険料が優遇されます。ですから、満期を機会に保険会社を変える場合には、等級がきちんと引き継がれるよう、タイミングに気をつけるようにしてください。
※1〜5等級の場合は、原則、前契約の最終日の翌日から13ヵ月以内が等級の引き継ぎ期間。
自動車保険の等級については、下記の記事をご覧ください。
自動車保険の等級とは? 上げ方、割引率、引き継ぎについて解説
解約すると返戻金がどれくらい戻ってくるか
解約時の返戻金がいくらになるのかは、各保険会社が公表している短期率(保険を契約期間の途中で解約した場合の返戻金を計算するための係数)から、あらかじめ算出しておくといいでしょう。
さまざまな要素を考慮しながら、賢い自動車保険の見直しを
年齢や家族構成の変化とともに、自動車保険も見直していく習慣をつけましょう。そうすることで、保険料を抑えつつ、必要十分な補償を受けることが可能です。
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