2015年12月01日 09時30分

「病院の処方薬」服用で事故を起こしたら… 自動車保険は適用される?

処方薬を服用して事故を起こした場合、自動車保険金は支払われるor支払われない? [拡大する]

処方薬を服用して事故を起こした場合、自動車保険金は支払われるor支払われない?

 事故を起こしてしまったとき、発生する損害を補償してくれる「自動車保険」。だが、実は保険金が支払われないケースもある。例えば、飲酒運転や無免許運転、薬物使用運転をしていた場合だ。これらによって事故を起こすと、被害者救済の観点から被害者に対して保険金は支払われるが、加害者には基本的に支払われない。

 ここで注意したいのが、「薬物」の内容だ。危険ドラッグや麻薬などを思い浮かべる人が多いだろうが、病院で処方される薬が含まれる場合もあるのだ。

■法的には処方薬は「薬物」

 「自動車運転死傷行為処罰法」では、アルコールまたは薬物、もしくは運転に支障を及ぼす恐れがある病気の影響がある状態で自動車を運転し、正常な運転が困難な状態に陥って人を死傷させた場合は、危険運転致死傷罪を適用するとされている。ここでの「薬物」とは、危険ドラッグや麻薬に限らず、医師が処方する薬も該当すると、国会での法案審議の際に答弁されている。

■一方、自動車保険では?

 法的には、医師が処方した薬は「薬物」と認識されるが、服用した運転者が加害者となった場合、自動車保険の補償も受けられないのだろうか?

 通常、自動車保険金の支払いの際は、運転者の事故当時の状況や薬物服用の有無などを細かくチェックされる。その結果、「服用して運転することが危険だとわかっていながらも服用して事故を起こした場合」などは、支払われない可能性がある。

 ただし、「薬を飲まないと正常な運転ができないのに、服用せず運転して事故を起こした場合」にも支払われない可能性があるため、薬の服用自体を禁止しているわけではなく、運転者の状況により、都度判断が下されるようだ。

 病院で処方される薬やドラックストアで売られている薬の多くは、眠気を誘うため運転前の服用は極めて危険。それぞれの注意欄にも該当事項が書かれているだろう。判断が非常に難しい部分ではあるが、事故原因となる可能性が少しでもある場合は、やはり運転を控えるのが得策といえるだろう。

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