車買取の契約後の減額交渉には応じるべき?原因や対処法を解説

車買取の契約後の減額交渉には応じるべき?原因や対処法を解説

車買取では、車の査定後に買取契約を結んだにもかかわらず、後になって車買取会社から買取価格の減額を要求されるケースがあります。なぜそのようなことが起きてしまうのでしょうか。また、減額を了承するべきか悩んでしまう人もいるかもしれません。

今回は、車の買取契約後に減額されるケースや、減額を要求された際の対処法についてわかりやすく解説します。トラブルを避けるためのポイントも挙げていますので、ぜひ参考にしてください。

mokuji目次

  1. 車の買取契約後に減額されるケース
    1. 売り手が修復歴車であることを隠していた
    2. 故障が見つかった
    3. 喫煙などによるにおいが取れない
  2. 車買取の契約後の減額に関するトラブル
    1. 売り手側の落ち度:不具合な事実を隠す
    2. 買い手側の落ち度:査定ミス
  3. 車買取の契約後に減額交渉されるタイミング
  4. 車買取会社から減額交渉された際の対処法
    1. 減額理由を詳しく聞く
    2. 売り手に落ち度がない場合は減額を受け入れない
    3. 納得できない場合は契約をキャンセルする
    4. 相談窓口に連絡する
  5. 車買取の契約後に減額されるトラブルを避けるポイント
    1. 車の修復歴や不具合を正確に伝える
    2. 複数の車買取会社で査定を受ける
    3. 買取契約後のキャンセルについて確認する
  6. 契約後の減額を避けるためにも車買取会社の選定は慎重に行おう

車の買取契約後に減額されるケース

車買取では、査定を済ませてから買取契約を結んだ後に、減額されてしまうケースが少なからずあります。車買取会社が車を引き取って詳しく調べた結果、査定時には見つけられなかった問題点が発見される場合があるためです。
具体的には、どのようなときに減額される可能性があるのでしょうか。想定される主なケースをご紹介します。

売り手が修復歴車であることを隠していた

修復歴のある車であるにもかかわらず、売り手が意図的にその事実を隠して査定を依頼した場合、減額される可能性が高いと考えられます。修復歴のある車は、車の骨格部位を修理したことがある車のことです。修復歴のある車は「事故車」に該当し、査定額に大きな影響を与えます。
売り手が事故車であることを隠し、後になって修復歴が見つかれば、減額対象となりえるのです。

車買取会社は、引き取った車に不具合がないか整備に回すため、修復歴を隠して売却しても発覚する可能性が高いでしょう。修復歴が見つかれば、査定額が適切ではなかったとして車買取会社から連絡が入り、減額されることがあります。

故障が見つかった

査定後に故障が見つかったときも、買取価格について減額交渉をされる可能性があります。
査定後に車買取会社が実施する整備の中で、新たに故障が見つかることも考えられます。車の状態は、査定時に詳しく調べるものの、すべての不具合が確認できるとは限りません。車を引き取ってから不具合や故障が発覚することも十分にありえるのです。

特に、購入から5年以上経過した車の場合、売り手が気づいていない不具合が発生している可能性があります。

喫煙などによるにおいが取れない

喫煙などによって車内に染みついたにおいが取れない場合、査定額が減額されることがあります。
車買取会社は、買い取った車を中古車として売ることで利益を得ますが、消臭のための処置を講じてもにおいが取れなければ、販売する際に価格を下げなければなりません。査定額に対して市場価格が低ければ、十分な利益を得られなかったり赤字になったりすることも考えられます。そのような事態を避けるために、売り手に対して減額交渉することがあるのです。

車買取の契約後の減額に関するトラブル

車買取の契約後に減額される場合、減額の理由によってはトラブルに発展するおそれがあります。売り手側・買い手側にそれぞれ落ち度があったケースについて、想定されるトラブルを見ていきましょう。

売り手側の落ち度:不具合な事実を隠す

売却する車に何らかの不具合があることを知りながら、その事実を告げずに買取契約を結んだ場合、民法が定める「契約不適合責任」を問われる可能性があります。契約不適合責任とは、契約内容とは違う種類・品質・数量を引き渡した場合、引き渡した側が負う責任を指します。

車の不具合を認識していながら、それを隠して買い取ってもらう行為には問題があり、車買取会社から損害賠償を請求される可能性もゼロではありません。査定額を下げたくないからといって、把握している車の不具合や修復歴を伏せることのないよう注意してください。

買い手側の落ち度:査定ミス

売り手が修復歴などをありのまま伝えていたにもかかわらず、把握漏れや査定額への反映漏れなど、車買取会社側の不手際により、減額を交渉されるケースも想定されます。このような場合、売り手に落ち度はありません。事前に伝えていた事由を理由に減額を交渉されるようなら、応じる必要はないことも考えられます。
減額される理由を確認した上で納得できない場合には、減額に応じられない旨を車買取会社と話し合う必要があります

車買取の契約後に減額交渉されるタイミング

車買取会社から減額の申し出があるタイミングは、買取契約を結んでから買取金額が振り込まれるまでの期間がほとんどです。引き取られた車を整備するタイミングによっては、買取金額が振り込まれた数ヵ月後に連絡が入ることもありえます。

減額交渉に際しては、売り手が把握していない不具合が理由の場合もあるため、納得できないケースもあるでしょう。また、車買取会社の中には、意図的に期間を空けて減額交渉をしてくる悪質な業者も存在します。減額交渉をされたときは、減額の理由や経緯をしっかりと確認した上で対応することが重要です。

車買取会社から減額交渉された際の対処法

車買取会社から減額交渉された際の対処法

車買取会社から減額交渉をされたら、どのように対処すればいいのでしょうか。ここでは、具体的な対処の仕方について解説します。

減額理由を詳しく聞く

減額交渉をされた際は、なぜ減額になったのか、理由や経緯を詳しく聞くことが大切です。減額理由を明確にすることで、減額が売り手側の問題で発生したのか、車買取会社側に落ち度があったのかがわかります。減額理由をしっかり理解しないまま、減額に応じてしまうことのないよう注意してください。

例えば、修復歴について査定時に伝えていたにもかかわらず、修復歴があることを理由に減額を申し入れてくるのであれば、車買取会社に異議を唱えてもいいかもしれません。
売り手が気づいていなかった不具合が新たに発覚したのであれば、故意ではなく、査定の時点で不具合を把握していなかったことを明確に伝える必要があります。

売り手に落ち度がない場合は減額を受け入れない

査定の段階で把握していることはすべて伝えており、売り手に落ち度がない場合は、減額の申し入れを無効にできる可能性があります。

ただし、車買取の契約書に、減額が許される理由が記載されている場合があるため、注意が必要です。例えば、「車を引き取った後に整備を実施した結果、重大な不具合が発見された際には査定額を減額する」といった条項が設けられている場合があります。買取契約を締結する際は、契約書の内容をしっかりと確認することが大切です。

納得できない場合は契約をキャンセルする

あまりにも減額が大きすぎる場合や、減額理由に納得できない場合には、契約のキャンセルが得策です。契約書に契約の猶予期間が記載されているようなら、期間内は契約をキャンセルできます。契約内容によってはキャンセル料がかかることもあるため、車買取会社に不手際があった場合にはキャンセル料も含めて無効にできるか、事前に確認しておくことをおすすめします。

ただし、猶予期間が設けられていない契約の場合、基本的には契約後のキャンセルには応じてもらえません。契約時には、猶予期間の有無についても確認しましょう。

契約後のキャンセルについては、下記の記事をご覧ください。
車の買取契約後にキャンセルはできる?法律上の見解を解説

相談窓口に連絡する

車買取会社側に過失があることが明らかな場合や、悪質な減額要求と思われる場合には、専門機関に相談してアドバイスを受けましょう。相談先の一例をご紹介します。
<車買取トラブルの相談先>
・消費生活センターまたは国民生活センター
・一般社団法人日本自動車購入協会
・弁護士
第三者機関や専門家があいだに入ることで、トラブルが解決できる場合もあります。車買取会社と話し合い、交渉することが先決ですが、それでも解決が難しいと感じた場合には、こうした相談先を活用するのもひとつの方法です。

車買取の契約後に減額されるトラブルを避けるポイント

車の買取契約後に減額されるトラブルを避けるには、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。続いては、車買取における減額のトラブルを避けるためのポイントを紹介します。

車の修復歴や不具合を正確に伝える

車の買取契約後に減額される事態を避けるためにも、車の修復歴や不具合を正確に伝えることが重要です。売り手が事前に把握していることは、漏れなく伝えておく必要があります。査定額を下げたくないからといって、把握している不具合を隠しておくのはトラブルのもとです。
点検記録簿に記録されていないことであっても、日頃から車を運転していて気になっていることがあれば査定時に伝えましょう。

複数の車買取会社で査定を受ける

車買取会社に査定を依頼する際は、1社だけでなく複数の車買取会社への依頼がおすすめです。各車買取会社の評判なども確認した上で、信頼できる業者を慎重に選ぶ必要があります。

車買取会社 オリコン顧客満足度ランキング」では、各車買取会社を利用したユーザーによる「良かった点・気になった点」などの口コミも掲載しています。いい口コミだけではなく、マイナスな面も確認することが大切です。

買取契約後のキャンセルについて確認する

買取契約を結ぶ際には、契約書の記載事項を十分に確認しておくことが重要です。特に、買取契約後のキャンセル猶予期間は設けられているか違約金はいくらかかるのかといった点は、必ずチェックしておきましょう。減額交渉など、契約後にトラブルが発生した際、契約をキャンセルできる余地があるのかを把握しておかなければなりません。
また、買取契約後の減額に関する規定が設けられているかどうかも、確認しておきたいポイントです。

契約後の減額を避けるためにも車買取会社の選定は慎重に行おう

契約後の減額を避けるためにも車買取会社の選定は慎重に行おう

車買取の契約後の減額交渉は、売り手側・買い手側のどちらに落ち度があったかによって状況が大きく変わるケースが少なくありません。契約後の減額交渉をできる限り避けるためにも、査定の際は車の状態を正しく申告しましょう。
また、車買取会社の評判や口コミを確認して、信頼できるかどうかを見極めることも大切です。

オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「車買取会社 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。売却手続きや売却サポートのほか、担当者の接客力など、さまざまな視点で車買取会社を比較検討できますので、ぜひ参考にしてください。

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