2016年12月08日 09時40分

車のタイプや排気量が同じでも「自動車保険料」に差が出る!? その理由は…

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車のタイプや排気量などは、自動車保険料にどう影響するのか?

 自動車保険では、主に運転する人、つまり記名被保険者の情報が保険料を決める大きな要素となる。等級や年齢、免許証の色などだ。だが、それだけではなく、車の情報も重視される。

 例えば、3ナンバーの高級外車と軽自動車では、軽自動車の方が保険料は安くなる。「もともとの価格が違うので当然では?」と思うかもしれない。確かに車価を含む車のタイプは、車の損害を補償する「車両保険」の金額に影響するが、事故相手の損害を補償する「対人賠償」や他人の物の損害を補償する「対物賠償」といった保険にも影響するのだ。

 なぜなら、車によってリスクが異なるため。実は過去の事故データから、それぞれの車の保険金支払い実績が導き出されていて、それが保険料にも反映されている。3ナンバーの高級外車と軽自動車を比較した場合は、前者の方が事故時の損害が大きいので、保険料は高い傾向にあるのだ。

 さらにいえば、同じタイプかつ同じ排気量でも、保険料に差が出ることもある。例えば、トヨタの「カローラ フィールダー」。型式の違いだけで1年間の保険料を比較すると、NZE161GはNZE164Gより高くなる。車種、タイプ、排気量とほぼ同一のはずなのに、なぜこのような違いが生じるのだろうか。

■事故リスクは型式によって異なる

 その理由は、高級外車と軽自動車の場合と同様、車のリスクの差にある。過去の保険金支払い実績は、型式別に管理されているのだ。これを「車両料率クラス」という。

 車両料率クラスは、「対人賠償保険」「対物賠償保険」「傷害保険(搭乗者傷害、人身傷害)」「車両保険」で設定されており、1(低リスク)〜9(高リスク)に分類されている。

 例えば、前述の「カローラ フィールダー」の場合、車両料率クラスは次のようになる。

【型式NZE161G】
・対人賠償保険/4
・対物賠償保険/5
・傷害保険/4
・車両保険/3

【型式NZE164G】
・対人賠償保険/3
・対物賠償保険/4
・傷害保険/3
・車両保険/3

 対人、対物、傷害でNZE164Gの方が車両料率クラスは低い。これは保険金支払い実績から低リスクと判断されているためで、保険料もその分、安くなる。もし同一の車種やタイプ、排気量で迷ったら、車両料率クラスを参考に購入するといいだろう。

(文/西村有樹)

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