2017年03月25日 10時40分
普通の車とどう違う? 皇室御用達の歴代「御料車」
今月12日、サウジアラビアの国王が来日した際、高級車が空港にズラリと並んだ様子が話題になったが、では、日本の皇族はどのような自動車に乗っているのだろう。市販の自動車との違いはあるのだろうか。そこで今回は、歴代の「皇室御用達の車」について振り返ってみたい。
■大正時代に馬車から自動車へ 初代の車種とは?
天皇・皇后両陛下の車は「御料車(ごりょうしゃ)」と呼ばれる。国賓来訪時をはじめ、国会や地方への訪問などの公式行事で使用されるための車だ。時代をさかのぼってみると、1912年(大正元年)、馬車に代わり御料車として自動車が導入された。初代の御料車はイギリスから輸入されたデイムラー社のランドレーで、大正天皇が試乗している記録が残っている。
以降、イギリス製ロールスロイス、ドイツ製メルセデス・ベンツ、アメリカ製キャデラックなど、世界の名だたるメーカーの車種が採用されてきた。ちなみに、キャデラックは、敗戦後に米・マッカーサー陸軍元帥の計らいで導入されたもの。御料車と歴史のつながりを感じることができるエピソードだ。
国産車では1967年(昭和42年)に、プリンス社が製造したリムジン型「ニッサンプリンスロイヤル」が導入(完成時に日産と合併)。その後、使用してきた5両の車が40年近くを経過したことによる車両本体の老朽化や、部品補充が困難となってきたことなどから維持が難しく、さらに運行に支障を来すおそれがあることから、2006年には、トヨタの最上級モデル「センチュリー」をベースにした「センチュリーロイヤル」が宮内庁に納入された。今日まで天皇・皇后用の御料車として使用されている。
■市販の自動車との違いは?
ベースとなる車との変更点は、窓の防弾ガラス化や観音開きの側扉、天皇・皇族方の姿が明瞭に見えるように、室内高と窓を拡大し、内装も和紙や毛織物などの素材を使用。陪乗席を備えた8人乗りの大型車で、国会開会式や全国戦没者追悼式、国賓接遇のときなどに限定的に使われている。
ちなみに御料車は、皇室専用の「皇ナンバー」と、「品川ナンバー」の2タイプがある。国会開会式などの公務には「皇ナンバー」、その他の外出には「品川ナンバー」を使用することが通例となっている。
(榎田一郎)
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歴代の御料車(右上:現在の御料車「センチュリーロイヤル」/右下:儀装馬車2号/左上:旧御料車「ロールス・ロイス」/左下:旧御料車「ニッサンプリンス・ロイヤル」/写真は宮内庁ホームページより)
■大正時代に馬車から自動車へ 初代の車種とは?
天皇・皇后両陛下の車は「御料車(ごりょうしゃ)」と呼ばれる。国賓来訪時をはじめ、国会や地方への訪問などの公式行事で使用されるための車だ。時代をさかのぼってみると、1912年(大正元年)、馬車に代わり御料車として自動車が導入された。初代の御料車はイギリスから輸入されたデイムラー社のランドレーで、大正天皇が試乗している記録が残っている。
以降、イギリス製ロールスロイス、ドイツ製メルセデス・ベンツ、アメリカ製キャデラックなど、世界の名だたるメーカーの車種が採用されてきた。ちなみに、キャデラックは、敗戦後に米・マッカーサー陸軍元帥の計らいで導入されたもの。御料車と歴史のつながりを感じることができるエピソードだ。
国産車では1967年(昭和42年)に、プリンス社が製造したリムジン型「ニッサンプリンスロイヤル」が導入(完成時に日産と合併)。その後、使用してきた5両の車が40年近くを経過したことによる車両本体の老朽化や、部品補充が困難となってきたことなどから維持が難しく、さらに運行に支障を来すおそれがあることから、2006年には、トヨタの最上級モデル「センチュリー」をベースにした「センチュリーロイヤル」が宮内庁に納入された。今日まで天皇・皇后用の御料車として使用されている。
■市販の自動車との違いは?
ベースとなる車との変更点は、窓の防弾ガラス化や観音開きの側扉、天皇・皇族方の姿が明瞭に見えるように、室内高と窓を拡大し、内装も和紙や毛織物などの素材を使用。陪乗席を備えた8人乗りの大型車で、国会開会式や全国戦没者追悼式、国賓接遇のときなどに限定的に使われている。
ちなみに御料車は、皇室専用の「皇ナンバー」と、「品川ナンバー」の2タイプがある。国会開会式などの公務には「皇ナンバー」、その他の外出には「品川ナンバー」を使用することが通例となっている。
(榎田一郎)
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