2016年06月02日 09時40分

視力の低下で重傷者も! 適性診断を軽視したドライバーの事故事例

夜間視力に問題があっても対策をしなかったドライバーの事故事例とは? [拡大する]

夜間視力に問題があっても対策をしなかったドライバーの事故事例とは?

 夜間走行時、周囲が見えづらいと感じたことはないだろうか? もしかしたら、その原因は夜間視力にあるかもしれない。夜間視力が低下すると、昼間にははっきり見えていても、暗くなると運転に支障をきたす恐れがある。実際、運転者適性診断で夜間視力に問題があると指摘されたものの、対策をしていなかったため衝突事故を起こしてしまったドライバーの事例があるので紹介しよう。

<事故内容>
 午後7時45分頃、タクシー運転手が信号機のない交差点を時速25キロで右折しようとした。その際、前方から直進してきた原動機付自転車に気づくのが遅れ、急ブレーキをかけたが間に合わず、タクシーの右前部に衝突、原付の運転者が重傷を負った。

<事故原因と再発防止策>
 この事故の原因として考えられることは3つある。まず1つ目は、タクシー運転手は適性診断によって夜間視力に問題があることが判明していたが、適切な指導が行われておらず、危機意識が低かったこと。2つ目は、対向車線の交通状況をきちんと確認しないまま漫然と進行したこと。そして3つ目は、対向車線が下り坂で、そもそも原付の前照灯の視認性がよくなく、認識が遅れたことだ。

 このような事故の再発を防ぐには、事故が起きやすい場所を事前に把握しておくこと、交差点右折時には対向車の存在をきちんと確認して確実に安全と判断してから右折すること、二輪車の特性を理解することなどが挙げられる。もちろん、適性検査の結果を活用し、指摘事項があれば真摯に受け止めて対策を行うことも非常に大切だ。

 このタクシー運転手のように、視力に問題があると指摘されたり、自身の体験から問題があるのではないかと感じている人は、同じような事故を起こさないためにも早めの対策が必要だ。

 交通事故を起こさないためには、安全運転を心がけるのはもちろんだが、ドライバー自身も運転に適した状態でいるよう徹底すべきである。

参照:国土交通省 関東運輸局HP
文:ロックスター 西田

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